身近に潜む危険

今朝ベランダで洗濯物を干していたんですね。

ちなみに少しだけ状況を補足させてもらうと、
僕は最近、基本的に洗濯物を干すときはTシャツにパンツ一丁というスタイルなんです。
というのも最近ものすごく寒いじゃないですか?
だから逆にかなりの薄着でベランダに出ることによって、

「ものすごく寒いからはやく部屋の中に入りたいと感じる」

「結果として素早く動けて洗濯物が短時間で干せる」

というライフハックを実践しているわけなんです。

「そんな格好してるのを人から見られたら変質者扱いされるんじゃないの?」

と心配する人もいるかもせれませんが、
うちのマンションのベランダは腰あたりまで磨りガラスになっているので外からは見えないはずですし、万が一見えていたとしてもそれはそれで、どちらかといえば露出癖のある僕の趣向と大きく外れているわけではないので大丈夫なんです。

で、まあそういう状況で、今日もいつもの様に洗濯物を干していたわけですが、ある瞬間、

「カチッ」

という音が背中側で聞こえたんですね。

「ん?なんだ?」

そう思って後ろを振り返った瞬間そこには絶望的な光景がひろがっていました。
1歳8ヶ月の長男が意味もわからずベランダの窓の鍵をいじって完全に閉めてしまっていたんです。

つまり、僕はこのクソ寒い空の下、パンツ一丁で、ベランダに締め出されてしまったわけです。

ちなみに奥さんは予定があって不在。

何とか話のわかりそうな長女は部屋の奥の方でYouTubeに夢中。

パンツ一丁なのでもちろん携帯なんて持ってない。

という状況です。
咄嗟に窓をドンドン叩き、鍵のところを指差して、

「これ、あけて!」

というのを長男に伝えるわけですが、長男はよく状況を理解しておらず、むしろ僕のその必死の表情がおもしろかったみたいで爆笑しています。

ちなみに、うちのベランダって西向きなんですよ。
つまり午前中は日が当たらなくて、これが本当に寒いんです。

急速に奪われていく体温。

意味もわからず笑い転げる長男。

パンツ一丁で寒空の下立ち尽くす僕。

そのときは冷静な判断が出来なかったというのもあるんですが、

「最悪、このまま死ぬな」

とまで感じていました。いやホント、それくらい寒かった。
ただそこで僕は、

「あ、玄関の鍵開いているわ。」

と気付いたんですね。うちはマンションの4階の角部屋に位置しているのですが、ちょっと頑張ればベランダの手すりの部分からマンションの外廊下部分によじ登れそうな感じがしたんです。    
そして一度廊下に出られたらぐるっと玄関まで帰ってきて玄関から家に入るということが出来る、というわけです。

「やるしかない。」

一度はそう心に決めました。ただ、冷静に考えてみると僕パンツ一丁なんですね。

「パンツ一丁の男がマンションのベランダから廊下によじ登っている」

という状況。
むしろ万が一それを見られたら、それはそれで、

「社会的に抹殺」

されてしまいます。ただ、そこでまたしても僕は気付いてしまったんですね。

「そうだ、洗濯物干してるんだからこの中から何か履けるもの捜して着ればいいんじゃん。」

と。
この際洗濯物が濡れていて気持ち悪いなんてことは気にしている場合じゃありません。
背に腹は代えられない。

それで、洗濯物を一通り探してみたんですが、本当にタイミング悪く、今回僕、自分のズボンを洗濯に出していなかったんですよ。
そんな中でも、

「何か代用できるものはないか」

と必死に探したんですが、結局何とか僕が履けそうなもの候補として最後まで手に握りしめていたものが、

「奥さんのタイツ」

くらいしかなかったんですよね。

「マジでか。」

と。

「いや、これむしろパンツ一丁よりも状況は悪化しているんじゃないか。」

と。

「女物のタイツを履いたおっさんがマンションのベランダから廊下によじ登っている状況こそ最もアウトなんじゃないか。」

と。

結局、総合的に判断して廊下によじ登るのはやめて、長男に望みを託すことにしました。
おそらく、

「人生で最も必死なジェスチャーゲーム」

だったと思います。

「とにかくパパは命の危険を感じているから、この鍵を開けてくれ!」

ということを必死に伝えました。
長男も最初は僕がふざけていると思ってただただ爆笑していたんですが、
「人の思い」って伝わるんですね。言葉なんか必要ない。
最終的には長男自ら鍵を開けてくれて、なんとか部屋に入ることができました。 

もうね、すぐに抱きしめました。

「ありがとう!」

と。

「パパの思いをわかってくれてありがとう!」

と。

今回の件で僕はふたつのことを学びました。
ひとつは、

「思いは伝わる」

ということ。そしてもうひとつは、

「この季節、外で洗濯物を干すときはもっと暖かい格好をしなければならない」

ということ。

身近なところにどんな危険が潜んでいるのかはわからないものです。本当に。

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田中大介

田中大介のノート

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