子どもの叱り方というのは奥が深い

子育ては奥が深い。特に叱り方が難しい。
例えば娘がごはんを食べている途中に飽きてしまって、スプーンを投げ飛ばした時に、

「そんなことする子は嫌いだよ!」

みたいなことは一般的には言ってはいけないと言われている。
スプーンを投げ飛ばすという行為そのものを叱ることはいいが、「そんな子嫌いだよ」という人格否定になってしまうのはいけない、ということだ。
では、単純に、

「そんなことしたらダメ!」

という感じで、ダメなものはダメ、という言い方でいいのかというと、
いわゆる躾としてはそれでもいいのかもしれないけど、やはり「なぜダメなのか?」という部分もしっかり伝えたい。
ただここで、

「なぜ食事中にスプーンを投げてはいけないのか?」

ということを考え始めると、

「人に迷惑がかかるから?」「お行儀が悪いから?」

「迷惑ってそもそもなに?」「お行儀ってそもそもなに?」

「なぜ迷惑をかけてはいけないの?」「お行儀がよくなきゃいけないの?」

と何回も「なぜ?」を繰り返し結局自分でもよくわからなくなってしまって、最終的には、

「スプーンさんが痛い痛いでしょ」

とかそういう言い方になってしまいがち。これでもいいのかもしれないのだけど、
なんだか誤魔化して叱ってしまっているようでやっぱりちょっともやもやする。
たぶんきちんとした正解ってのはなくて常に考え続けなきゃいけないのだけど、子育てにはこういうシーンがとても多い。まあ難しいけどそうすることで親自身も子供に育てられているんだな、ということを実感するいい機会でもある。

ところで、今日娘をお風呂に入れた後、いつものように体を拭いていたら、娘が僕の左の乳首を突然強烈にひねりあげてきたんですよ。
もちろん、突然人の乳首を強烈にひねりあげるのは良くないことですから、しっかり叱らなければいけません。

「なぜパパの乳首をひねりあげちゃいけないのか?」的な、なぜを繰り返すルートで叱ろうか、それとも、「乳首さん痛い痛いでしょ」的な叱り方をしようか、本来であればしっかり考えた上で言葉を選ぶ必要があったのですが、その時はあまりに突然のことだったので思わず、

「ひゃーんっ!」

って声をあげちゃってたんですよ。僕。
そしたら娘もそれが面白かったのか、今度はすかさず右の乳首に標準を合わせてひねりあげてくるわけです。今度は、

「ひーんっ!」

という感じで、ちょっと左の時とは違う音程の声が出たわけです。自分でも驚きました。
娘は味をしめて、左、右、左、右とやってくるわけで、僕はその度に、

「ひゃーんっ!」「ひーんっ!」「ひゃーんっ!」「ひーんっ!」と、気がついたらまるでパイプオルガンの様に娘に音色を奏でられてしまっていたんです。パイだけに。
今回は、

「なぜパパの乳首をひねりあげちゃいけないのか?」

ということはきちんと叱ることができなかったかもしれないけど、もしかしたらこの「擬似パイプオルガン体験」を通して娘に音楽的な素養が芽生えてくれる可能性もあるかもしれないということを考えると、

「いや〜やっぱり子育てって奥が深い。」

と思わざるをえません。

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田中大介

田中大介のノート

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