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スペイン巡礼8日目 空と葡萄畑とパンと

LogroñoからはLa Riojaという州になる。

いままでは本当に辺り一面小麦畑しかない、という印象だったけど、この辺りからぶどうの木が見られるようになってきた。

調べてみたところこのRioja州はワインの生産で有名でAOP認証を獲得したワインが数多くある。

AOPは簡単にいうとその地域お墨付きの良いワイン認定みたいなものだ。

ということでこの辺りはさらにワインがすこぶる安く感じた。

巡礼者定食10€(ちょーボリューミー)を頼むと大抵ワインがボトルで一本付いてくるのだけれど、そのワインがなんとおかわり自由だった。

ここで言うおかわりはボトル追加である。

いい国だと改めて思いました。

そうだ!ワインが安い国はいい国だ!
日本もワイン安くお願いします!

と、日本でワインを作っている人には口が裂けても言えないっす。

そうそう、ちょうど北海道の函館辺りとスペインのバルセロナが同じ緯度なんですね。

と、いうことは、、
うまくやれば北海道AOP認証的な安くてうまいワインが作れるのでしょうか。

期待せずにはいられません。

そして面白いのが、この辺りからパンの感じが変わってきたのです。

歩き始めた頃Navarra州の辺りのパンは詰まっていて重くて次の日になるとカチカチでした。

チャバタもバケットもそんな感じ。
気泡は少ない。

だけど200キロ西側に来るとぶどう畑が増えて、パンもライ麦や古代小麦、全粒粉、ブレンド、など、パンの種類が一気に増えた。

国の中間地点だから気候も中間、食文化も海のもの、陸のもの様々なものが混ざり合った多彩な食文化が成り立つためにパンもそれに合わせて、多種多様な食材を受け止めるために進化したと考えられます。

なんて自然なんだ。

日本だと、作りたいパンを作るために全国から材料を集める。

いや、そうじゃない。
そんなことしなくても、この場所で食文化に合わせてそれに合うパンをずーっと作り続けている。
そこに職人のエゴはない。

パンはそんなぐらいでいいなぁ。



中庸で水みたいなその土地で食べると自然過ぎて後に何も残らないパン。

味覚で感じる美味しさのその先へ。




Logroño -Ventosa

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