私の好きなアルバム

 自分が聴いてきた音楽のアルバムのなかで好きなもの上位いくつかは何かを改めて考えて書き出そうと思った。なぜかというとこのことは自分にとっては自分が作りたいと思う音楽のありようについて考え直す土台となると思ったからだ。自分は何が好きだったのか、何を快楽と感じるのか、何をかけがえがないと感じるのか、忘れるはずがないと思っていたが随時自分に言い聞かせていなければそれは離れていく。何をそうだと思うのか変わるのはいいがそうだと思う熱意や強度が薄れていくのは生きることの崩壊と変わらない。自分が何が好きか嫌いかということをしゃべりたくなくなって久しく経つがしゃべらないで自分を偽るならしゃべって軽蔑される方が先々ましでもある。

 Nightfly / Donald Fagen

ドラムとベースがシンプルかつ隙間がありタイト。楽器の重なり方が濁らず分離しきらず音量大きいもの小さいものどれも活きている。

Piano Nightly / 矢野顕子

ピアノも歌も響きすぎずドライ過ぎず艶がある。遠くで鳴っているようにも近くで鳴っているようにも親密にも荘厳にも聴こえる。必要な切実な音のみが録られているように感じる。

Songs & Lullabies / Fred Hersch & Norma Winstone

同上。違いは二人もしくは三人でオリジナル曲ばかりを演奏していること。

泰安洋行 / 細野晴臣

各楽器、各ミュージシャンの演奏のグルーヴやテイストが重なって生じるうねりが気持ちよい。オケ全体での音の太さが豊か。

lust / レイハラカミ

柔らかいのに踊れる。踊れるのに眠れる。

約束しよう / 空気公団

声と音の質感が生々しく心細い。肌触りと空気を感じる音。

【全作品に共通すること】

※曲がいい。

※演奏が丁寧。

※攻撃性が薄い。寂しさがある。



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トオイダイスケ Daisuke TOI

音楽家。ここでは音源の有料配信、および長いテキストを発表します。 URL: https://daisuketoi.com/ Twitter: @daisuketoi
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