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40代での白内障手術

私は30代後半から白内障を発症しました。
メガネでの矯正視力があがらなくなった事をきっかけに、眼科を受診した際に軽度の白内障と判明しました。

両目とも白内障が進行している状態ですが特に右目の進行が進んでおり、手術前の矯正視力では右目0.7、左目1.0のガチャ目でした。

40代前半で白内障手術をする方は少ない方だと思います。
矯正視力0.7で手術される方も少ない方だと思います。
私は仕事上、矯正視力で片目0.7、両目1.0を満たしていないと従事できない職についている為、今回手術を受ける事にしました。

白内障手術をするにあたり、眼内レンズを目の中に入れる事になります。
単焦点レンズ多焦点レンズの2種類に分かれ、それぞれメリット、デメリットがあります。
健康保険が使える単焦点レンズと先進医療の多焦点レンズでは手術費用も大きく変わってきます。

私は単焦点レンズ近くに焦点を合わせる選択をしました。
手術後も左目は眼鏡をしないと車の運転等が出来ない為、遠くに焦点を合わせたとしても眼鏡が必要になってしまいます。
また現在スマートフォン等は裸眼でも見れる為、スマホ依存症の私にとって、スマホを操作する度に老眼鏡を使いたくなかった為です。

手術の経過については下記に記載しますのでご参考ください。

手術1か月前

会社の春と秋の健康診断に備え、これまで半年に1回、健康診断前に視力検査をかねて眼科を受診していました。
この日はついに矯正視力が、仕事上の基準ギリギリまで落ちてしまい主治医と相談して白内障手術する事を決意しました。
手術日、眼内レンズの種類とピント合わせの相談をして、手術するにあたり採血をしたり、目の検査を色々した後、その日は手術の説明を受けて同意書にサインをし、帰宅しました。

手術1週間前

この日の朝から、朝、昼、夜、寝る前の1日4回、
手術をする右目に目薬を点眼する事になりました。
私は「クラビット点眼0.5%」という目薬を処方されました。
広範囲抗菌点眼剤だそうです。

手術当日

手術の2時間前から30分毎に
手術する右目に目薬を更に点眼する事になります。
その為、「ミドリンP点眼液」という目薬を処方されました。
検査用散瞳点眼液だそうです。

手術は日帰り手術となります。
かかりつけの眼科は午前中、手術の来院者だけを受付しており、入れ替わり立ち代わりで患者が手術を受けていました。
午前中だけで15人手術するそうで、その中でも40代の私は最年少との事でした。

手術前に体温測定、点滴、麻酔等の目薬をさし、いざ手術。
自分的には1か月前から手術は覚悟しており、手術に対して恐怖を覚えるより、歯医者で治療するような感覚で受けました。
麻酔のおかげで手術中は痛みもなく、機械で強制的に右目を開けた状態で行われました。
明るい光をずっと見続け、途中見え方が変わったりしましたが、もうされるがままに手術が終わるまで我慢した感じです。
特に痛さとかもなく、終わってみればあっという間でしたが、途中、水圧?による施術で目に圧がかかるというか重くなる感覚があったぐらいです。
時間的には10分~20分程度で終了します。

手術後、翌日の受診までは眼帯をする事になります。
手術した右目は痛みはありませんが、違和感はありました。
しかし眼精疲労の時に感じるような目の重さを感じるぐらいです。

手術後に処方された薬は2種類。
朝・昼・夜、1日3回毎食後1錠ずつ5日間服用する内服薬です。
フロモックス錠100mg・・・抗生物質の薬です。
ロキソニン錠60mg・・・解熱鎮痛剤です。

手術後、制限される行動は下記の画像の通りです。

手術後翌日

手術後翌日、診察にて手術した右目につけていた眼帯を外しました。
もう見え方が違います。
視力検査をしましたが右目の矯正視力は0.7→1.2まであがりました。
ただ視力が安定するまで1週間程、様子を見て眼鏡の処方箋を作っていただく事になりました。
それまではこれまで使っていた眼鏡を使用しても問題はないようです。

しばらくの間は外出の際、また屋内でも料理や歯磨き、掃除や首から下の入浴等する際、誤って眼をこすったり、ほこりや紫外線から眼を守るため、必ず保護メガネを使用するように言われました。
この保護メガネは花粉症の方がよく花粉から眼を守るために使用しているメガネと同じものです。
値段は1600円でした。

目薬を3種類処方されました。
これから長い間、目薬と付き合わなければなりません。
朝、昼、夜、就寝前の1日4回、3種類を5分くらい間隔を開けて点眼するように指示がありました。
「クラビット点眼液0.5%」・・・感染症を治療する抗菌薬
「ブロナック点眼液0.1%」・・・抗炎症薬
「点眼・耳鼻用リンデロンA液」・・・感染症予防や感染症による炎症を抑える薬


また、点眼の際や、目の周りの汚れが気になる際は洗浄綿を必ず使用するよう指示がありました。

上の写真の洗浄綿は1つ250円で購入できました。
当面の間、目の周りは慎重に扱わないといけない事を実感します。
手術後翌日から、家事・事務仕事、車の運転が可能となりますが
ホコリなどが目に入らないように注意しなければなりません。

手術後の見え方

私は単焦点レンズの近い方に焦点を合わせたので、インターネットで検索してもなかなか体験談を探せませんでした。単焦点レンズでは遠方に合わせている方が多いのだと思います。
よって自分の体験談をこちらで記述したいと思います。

遠くのもの
裸眼だと今まで通りと同じような見え方の為、文字を識別するにはボヤけて見にくいものがあります。
しかし眼鏡をかけると見え方はもちろん変わります。
手術前よりくっきりはっきりと見えるようになりました。

近くのもの(スマートフォン)
眼帯を外した時の驚きは忘れません。
手術前よりクッキリ、色が鮮やかになりました。
今までよく見えていた左目が逆に「あ、左目も本当に白内障なんだ」と、自分で認識できるぐらい左目と右目で見え方が違います。
何より、スマートフォン。色鮮やかで文字までクッキリ。
大体、目から30cmぐらいの距離になるでしょうか

近くのもの(パソコン)
私は自宅でPCを使用する時、
大体目から60cm以上離して使用していますので、裸眼だと若干文字がボヤけます。
眼鏡を使用するとピントが合わず目が疲れます。
同じ近い距離でもピントは合わないようですね。
裸眼の方が小さい文字でも識別できる範囲ですし、文字を大きくすれば疲れ目にならない程、楽に作業ができます。

近くのもの(テレビ)
我が家のリビングのテレビとソファーの距離は、だいたい2m50cmから3m近く離れていると思います。
手術後の裸眼の見え方は若干文字等が見やすくなった感じです。
普段は裸眼でテレビを見ていたので何の問題もない感じでした。
ただ眼鏡をかけた方がより小さい文字までハッキリと見えます。
手術をした事でここまで視力が変わる事にビックリしました。

手術後2日目

今日は車を運転して買い物に出掛けました。
手術前に使用していた眼鏡を使用して運転しましたが、やはり手術して良かったなと思うほど、鮮明に景色が見えました。
車の運転の見え方についてはまた別に記載したいと思います。

手術後2日目から首から下の入浴・シャワー、美容室での洗髪が可能となります。
要は水が顔にかからなければいいようです。
私は手術日の早朝に、手術前最後のシャワーを浴びていたので約2日ぶりのシャワーとなりました。
昨日、一昨日の夜はビオレのさらさらパウダーシートで軽く体を拭いて就寝しました。
さすがに頭をずっと洗っていないのも、私の場合は夏場の手術でしたので限界がきます。かと言って毎回、美容院に行って洗髪するのも大変です。
ちなみに私の行きつけの美容院では、相談したところ、洗髪のみでは600円で承っているとの事でした。
そこで私が使ったのは資生堂のTSUBAKIお部屋でシャンプーです。
1本180mlで1000円以内で購入できるところもあると思います。
ジェルタイプで顔に垂れてくる事もなく、サッパリしますので洗髪が出来るようになる当面の間は、この商品を使用しました。

車の運転の見え方

私の手術前の視力では、眼鏡を使用して運転していても、交差点名標識を見るとなんとなく交差点名は認識できてもローマ字まで読めませんでした。
それどころか前の車のナンバーも少し離れてしまうと認識できていなかった思います。

カーナビの操作
私はメガネを遠方に合わせて矯正しているので、カーナビにおいては遠方を見る時に比べれば若干ピントが合っていない感じはしますが、普通に操作ができます。
私の場合、左目も白内障が進行しているものの、まだ手術に及ぶ程度のものではないので、カーナビにおいては左目でピントを合わせる事でカバーしているおかげもあると思います。

日中の運転
手術後、眼鏡を使用すると遠くまでクッキリ見えて快適でした。
交差点名標識もローマ字までハッキリ見えます。
左目より明らかに右目が見えるようになっており、手術前とは真逆になり、手術後は右目が左目の視力をカバーしてくれています。

夜間の運転
手術後の合併症として、グレア(強い光をまぶしく感じる)や、ハロー(光の周辺に輪がかかって見える)が生じると言われます。
実際、私も主治医や周囲からそのように言われました。

多焦点眼内レンズを挿入した方にはその傾向が強いそうですが、実際、単焦点眼内レンズの私にもそのように見えます。ただ、ひどく感じる事はなく通常に車の運転ができます。夜間の運転も手術前よりクッキリ見えているので、私にとってはハロー・グレアが少し生じても手術後の方が運転しやすいぐらいです。

手術後1週間

手術後翌日以来の診察となりました。
手術した右目の眼圧や視力が安定してきているかを検査してもらったところ安定しており、眼鏡においても新しいものを作成する事なく、これまでの眼鏡の矯正度数で問題ないと言われました。
単焦点レンズで近くにピントを合わせたおかげでしょうか、私は40代で若さもあるのでたまたま作り直しがいらない形で済んだのかもしれません。
手術後見えすぎたり、見えにくかったり度数の調整をしなければいけない方もいると思いますので、私としては無駄な費用を使う事なくラッキーな結果となりました。
そして今日から飲酒、喫煙が可能となります。
私は喫煙はしないのですが、お酒は好きな方なので1週間の禁酒はそれほど辛くはなかったのですが、制限から解放されるのは気分が晴れます。
早速、今夜から晩酌ができます。

また目薬を3種類処方されました。
手術後の経過が良好との事でリンデロンA液が全て終了したら、新たにフルメトロンという目薬をするように指示がありました。
これまで同様、朝、昼、夜、就寝前の1日4回、3種類を5分くらい間隔を開けて点眼します。
「クラビット点眼液0.5%」・・・感染症を治療する抗菌薬
「ブロナック点眼液0.1%」・・・抗炎症薬
「フルメトロン点眼液0.1%」・・・目の炎症やアレルギー症状を抑える目薬

手術後10日後

私の場合、手術後の経過が良好の為、主治医より洗顔・洗髪の許可をいただく事ができました。
事前にいただいた注意書には3週間後から洗顔・洗髪の許可がでると記載されていたので10日経過して許可がでたのは本当にありがたい事です。
しかし、シャンプーやせっけんが目に入らないように気をつけなければなりません。
洗顔も可能になるので、目のまわりを拭いていた清浄綿等も不要となり、目に少し水や汗が入っても影響はないとの事でした。

保護メガネについては無理に使用しなくても構わないが、風の強い日、日差しが気になる外出時はなるべく使用する事、可能であれば手術後1か月くらいの使用を主治医から勧められました。

手術後3週間後

前回の診察から2週間、手術から3週間後の受診をしました。
経過良好で通常の生活となります。
目薬はこれまで同様、使い続ける形になりますが徐々に目薬の種類が今後は減っていく形になるそうです。
次の受診は1か月後となりました。
生活には目薬をする以外は、埃など気をつけるぐらいで以前と同じ生活が出来るようになりました。

以上が白内障手術、単焦点眼内レンズ、近い方に焦点を合わせた私の経験となります。
これから手術する方の参考になれば幸いです。