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退けの声

私が現役の最後の方、面と向かっては言われなかったけれど、インターネットを経由しては度々引退しろという声をかけられた。ある程度の地位にある選手は多かれ少なかれそういう声を浴びながら現役を続ける。違うスポーツでは代表監督をおろすべきだという話も常時聞く。

政治家もしょっちゅう引退を迫られている。その都度ご指摘ありがとうございますと言っているけれど、そんなに的確な指摘でもないこともあるように思う。またニュースで経営者の方があまり会社の状態がよくないのもあって引退を迫られたりしているのを見た。その度に、ありがとうございます、でも道半ばなのでもう少しがんばらせてください、と言って答えていた。

社会は引退を迫ることが多い。何かを代表していたりリーダーでいる間は多かれ少なかれ引退を迫られていると思った方がいいぐらいだ。そして引退をしてしまうと急に世の中が優しくなる。どんなに厳しい批判を浴びていても引退さえすれば批判がやむ。

昔どうして日本人はリーダーになろうとしないんだと言われたことがあるが、めんどくさいので性格じゃないかなと答えておいた。

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