水道水をそのまま飲める国々 世界で8カ国しかないについてのファクトチェック


野嶋ゼミ2年ファクトチェックチーム(馬場、佐々木、宮本、大村)です。

今回は「水道水をそのまま飲める国々 世界で8カ国しかない」というX(旧Twitter)の投稿をファクトチェック致しました。


X(旧Twitter)の投稿

この投稿は、X(旧Twitter)の「世界で水道水をそのまま飲める国々は8か国しかなく日本が世界最強を名乗りを上げていい分野は水道水がそのまま飲めるところ」と言う内容で2023年8月23日に投稿されたもの。

しかし、投稿の画像では令和元年(2019年)と記述されている。
この投稿にある水道水を飲める国は8か国というのは本当なのか?ファクトチェックを行った。

レーティング

判定結果

ほぼ正確


一部は不正確だが、主要な部分・根幹に誤りはない。


FIJのレーティング基準より

検証過程

まず我々は画像の出典を調べる事にした。その結果、引用した画像は見つからなかったが国土交通省水管理・国土保全局 水資源部 水資源計画課の「日本の水資源の現況」に同じ記述が見つかった。

国土交通省 水管理・国土保全局 水資源部 令和元年版 日本の水資源の現況より

しかしこのデータは令和元年のものであり投稿された令和5年の根拠にしては些か古すぎるのではないだろうか。
現に令和四年のデータは以下のものだ。

国土交通省 水管理・国土保全局 水資源部 令和四年版 日本の水資源の現況より

この二つの画像を参考にすると令和元年は水道の水をそのまま飲める国(日本を含む8カ国)、 あるいはそのまま飲めるが注意が必要な国(21 カ国)となっており、令和四年は水道の水をそのまま飲める国(日本を含む 11 カ国)、あるいはそのまま飲めるが注意が必要な国(29 カ国)となっている。水道の水をそのまま飲める国は3か国も増えており、そのまま飲めるが注意が必要な国に至っては8か国も増えている。またこのデータが本当に正しいのか調べる為に引用されたと明記されている外務省ウェブサイトの「海外安全情報」及び「世界の医療事情」を確認したがこのデータが作られる際に何を基準に作成されているのかは明記されていなかったのでここは外務省を信じるしかない。
以上の事から我々は「ほぼ正確」一部は不正確だが、主要な部分・根幹に誤りはない。という判断に至った。


補足

また我々は調べていく際に投稿者が普段どういう投稿をしているのか、またその投稿にどれだけの影響力があるのかも検証した。まずはフォロワーは7237人ぐらい、普段のツイートは呟きが多く政治的やステマ、何かの公式アカウントではなく個人的なアカウントという印象が強い。ただしこのツイートに関してはリポストが1万、いいねが2.7万ついているのでそれなりの人数に影響があったとされる。



まとめ

今回我々は「水道水をそのまま飲める国々 世界で8か国しかない」についてファクトチェックを行った。
検証の結果のまとめは以下のとおりである。

  • 投稿者が添付した画像に関しては令和元年の国土交通省に記載されている情報で間違いないため、正確と言うことができる。

  • しかし添付画像は令和元年(2019年)のものであり、投稿された年は令和5年(2023年)であるため引用する情報としては不十分である。

よって我々の結論としては「ほぼ正確」であるとなった。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?