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JFLで輝くマスコットたち(2024年版)

トップ画像撮影:ぎゅー @gyu_usi さん ありがとうございます。

日本サッカー界における最高峰のアマチュア全国リーグにして、Jリーグ入りを目指すクラブの最後の関門でもある日本フットボールリーグ(JFL)。2024シーズンは16クラブの総当たりで、3月~11月のリーグ戦が行われます。

JFLといえば、野心的な新興クラブや古豪の実業団、はたまた独自のスタイルで地域に根差す名物クラブなど、その多士済々の顔ぶれで、毎年様々なドラマを生んできました。

特に近年では、Jリーグがチーム数を増やしてきた結果、J1~J3で合計「60クラブ」という、ある種の定員に達したため、2023年からはJFLからJリーグに参入する場合は既存のJクラブとの「入れ替え」、いわゆるJクラブの脱退が同時に発生する状況となりました(2023年は結局入れ替えなし)。
それに伴いJFLクラブがJリーグ入りのために求められる、成績以外での条件もさらに厳格化。JFLはまた新たなフェイズに入った感があります。

さて、そんな生き馬の目を抜く苛烈さのJFLにおいても、非常に魅力的なマスコットが各地で活躍しています。
今回はそんなJFL6クラブ+αのマスコットについて紹介します。



パッサーロ(Honda FC)


JFLの「門番」であり象徴的なクラブであるHonda FCの名物マスコットはパッサーロ。浜松市の鳥ツバメをモチーフにした、非常に小粋なお方です。
試合会場の規模的にもとても近くで触れ合えるのも魅力(これはJFL全体に言えることですが…)

試合前やハーフタイムに披露する「MC」も長年名物として親しまれてきました。
2023シーズンはあまり登場する機会がなかったということですが…

2024シーズンは開幕から登場するとのアナウンスもあるので、JFLレジェンドマスコットのさらなる活躍に期待したいところですね。

舞田べか彦(ブリオベッカ浦安)


「JFLながらマスコットはJリーグトップクラス級」と登場以来あまりに高い評判を集めてきた、夢の国のブルーキャット・舞田べか彦。
早くもデビュー8シーズン目となります。

キャラクターの水準に厳しい浦安という地で育ってきたからなのか、その立ち振る舞いやパフォーマンスには誰もが舌を巻きます。
押しも押されぬJFLのスターマスコットと言えましょう。

なおブリオベッカ浦安はスタジアムの関係上、ホームゲームは浦安市内ではなく千葉県の各地を転戦する予定なので、会いに行く際には詳細を確認してください。

ヴェールくん(ヴェルスパ大分)

ヴェルスパ大分のマスコットは2020年にデビューした、温泉カピバラのヴェールくん。

昨年の天皇杯3回戦では、他のJリーグクラブがマスコットの登場を差し控える中で、ひとりスタジアムで頑張っていた姿が印象的でした。
どんどん存在感を増してきていますね。

昨年の夏には大分トリニータのニータン、ジェイリースFCのジェイくんとのスリーショットが実現。
大分マスコット勢の層の厚さを感じさせる一幕でした。

ヴィアくん(ヴィアティン三重)


ヴィアティン三重のマスコットはヴィアくん。
クラブのロールモデルとなっているオランダの象徴・ライオンをモチーフにしています。

そのスマートな体格から、ファンサービスも非常に柔軟で、JFLファンからも長く愛されてきた存在です。

一方、最近「ヴィアくん」で検索すると、サッカーよりバスケ会場での様子が多くヒットする状況。
そう、ヴィアくんはバスケットボールB3「ヴィアティン三重」のマスコットも兼任しているのです。

バスケットボールブースターからもその独特なファン対応でじわじわと人気が広がっている模様。
サッカーのほうがJリーグに参入すれば、ヴィアくんはJリーグマスコットとBリーグマスコットを兼任する初めての存在になるわけですが、果たして…?

くりあにゃん(クリアソン新宿)

2024シーズンに鳴り物入りでデビューが決まっているのが、新宿の「くりあにゃん」。デビューのためのクラウドファンディングも話題になりました。

シーズン開幕での実体お披露目がとても楽しみなところです。
前述のクラウドファンディングで、「マスコットをどう活かすか」をあらかじめ具体的に明言しているところも、マスコットの価値に自覚的な現代のサッカークラブという感じで良いですね。

クリアソン新宿は、Enrich the world.を掲げ、試合会場や地域のイベントで、人と人とのつながりをつくること大切にしています。
新宿を中心に活動の場が広がってきた中で、2024年から、老若男女に愛されるマスコットを強力な助っ人として迎え、さらなる理念の実現を目指したいと思っています。
クリアソン新宿の選手も、その多くが事業や地域での活動に関わっています。昼間にそれらの業務をこなして、夕方から夜にかけて練習、土日は試合というスケジュールです。特に地域のイベントは休日に開催されることも多く、試合と重なってしまいます。クリアソン新宿の選手が動けない時でも、クリアソン新宿を象徴するマスコットがいれば、人をつなぎ、街をつなぐ役目を担うことができます。

クリアソン新宿の「マスコット開発プロジェクト」と「クラウドファンディング」がスタート! │ Criacao Shinjuku Official Site

↑これを読む限りでは、街のイベントに積極的にくりあにゃんを参加させてくれることが期待できます。楽しみですね。

トチモ(栃木シティ)

2023年、関東リーグ2位&全社初戦敗退から、百年構想枠という切り札を使って地域CLに参戦、見事JFL昇格を勝ち取った栃木シティ。(このあたりの流れは誰か漫画化してほしいくらいドラマティックです)
そのマスコットは、ネギを背負ったカモのトチモです。

クラブ代表の大栗氏が「私の可愛いトチモちゃん」と呼ぶ存在。
「栃木ウーヴァFC」からクラブ名を変更する際に登場したマスコットです。

栃木シティといえば立派な自前のスタジアム&クラブハウスを持つ、まさに気鋭のサッカークラブ。チームと共にマスコットでもJFLで大きなインパクトを残すことができるでしょうか。

なお昨年は2回ほど川崎フロンターレとコラボし、トチモも川崎マスコッツと共演を果たしました。礼儀正しいヤンキーみたいなトチモ。


以上、公式マスコットが現在進行形で稼働しているJFLチームの紹介でした。
ただもうひとつ、公式マスコットではないものの、地元キャラクターをフル活用しているクラブを紹介しておきたいと思います。

番外編:ひこにゃん(レイラック滋賀)


彦根市の「平和堂HATOスタジアム」オープンに合わせ、Jリーグ参入を目指すべくクラブは彦根市と連携協定を締結。
ひこにゃんとクラブのコラボレーションが急速に進行していきました。

彦根のスタジアムはまさに彦根城のすぐ横ということで、お城でのイベントの合間を縫ってひこにゃんが試合に駆け付けてくれる体制に。
2024年の開幕戦でも登場がアナウンスされています。

地域の新興サッカークラブとご当地キャラクターが深くコラボレーションするという例は、少し前だとFC今治の「バリィさん」、最近だと福山シティの「ローラ」、福井ユナイテッドの「はぴりゅう」など様々な例がありますが、滋賀の場合はご当地キャラのレジェンド的存在であるひこにゃんがフル活用されているという点で、一層目を引きます。


以上、JFLのマスコットについてでした。
試合もマスコットも大きく盛り上がるシーズンになることを期待したいですね。

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