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【超爆速】2023年ドラフト会議12球団支配下採点【ドラフト採点】

 2023年のドラフト会議も終わりました
 皆さんの贔屓球団は良いドラフトが出来ましたか?
 地元の選手はどんな球団に指名されたのでしょうか?

 色々と気になるところですが今回12球団分の支配下選手のドラフト解説と手前味噌ながら採点をさせていただければと思います。
 全球団のファンに満足していただける内容を目指して、今年も昨年以上にバッチリ準備させていただきましたので、どうぞお楽しみください。

(↓昨年のものはこちらになります)

資料のみかた

 今回、分かりやすく補強ポイントをお伝えするために資料画像を添付しています。
 資料画像には「1軍ポジション別偏差値」「補強ポイント」「昨年の指名選手」の3つの情報を載せています。

【DeNAベイスターズ2023年の1軍ポジション別偏差値と昨年の指名結果】

 「1軍ポジション別偏差値」は、各ポジションにおける"wRAAとUZR"(*1)を合算した値から標準偏差を出し、そこから偏差値となるように計算しています。
 学校現場などで使われてご存じのとおり、50に近づくほど平均値に近くなっており、50より高ければそれだけ他球団より傑出しており、反対に低くなればそれだけ他球団に劣っていると解釈出来ます。

 なお偏差値60.0を超えたポジションは太黒文字。偏差値45.0以下の補強の必要性がありそうなポジションは赤文字、特に40.0を下回ってしまい必要性が高い部分は太赤文字で表記しており、「補強ポイント」も赤文字・太赤文字で書かれたポジションを取り上げています。
 なお、リーグ内に傑出した選手が複数いる事で、本来チーム内でも優秀な選手が務めているポジションが補強ポイントとしてピックアップされているケースもありますが、あくまでも目安となりますのでご了承ください。

「昨年の指名選手」は、昨年度のドラフトで指名した支配下選手の一覧を掲載しています。
 得点に影響はしませんが、補強ポイントの選手を指名しなかったチームのドラフトが悪いという訳ではなく、「昨年指名した選手たちが来年以降の活躍に備えているからこそ、他のポジションの強化を目指す」というのは狙いとして間違っていないのだ。という風に解釈していただけるように参考に乗せています。

(*1) ポジション別wRAA・UZRに関しては『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/op/index.aspx) 様の数値を引用しました。

採点結果

①94点 楽天イーグルス
②92点 福岡ソフトバンクホークス
③87点 千葉ロッテマリーンズ
④84点 横浜DeNAベイスターズ
⑤81点 西武ライオンズ
⑤81点 阪神タイガース
⑦79点 広島東洋カープ
⑧77点 日本ハムファイターズ
⑧77点 東京ヤクルトスワローズ
⑧77点 読売ジャイアンツ
⑧77点 オリックスバファローズ
⑫71点 中日ドラゴンズ

詳細採点&解説

①94点 楽天イーグルス

(得点内訳)選手評価32点+補強点12点+爆発力50点

(指名選手)
1位 古謝樹 (桐蔭横浜大) 投手 
2位 坂井陽翔 (滝川二) 投手
3位 日當直喜 (東海大菅生) 投手
4位 ワォーターズ璃海ジュミル  (日本ウェルネス沖縄高)  内野手
5位 松田啄磨 (大産大) 投手
6位 中島大輔  (青山学院大) 外野手
7位 大内誠弥 (日本ウェルネス宮城高) 投手
8位 青野拓海  (氷見高) 投手

 外れ外れ指名で古謝樹(桐蔭横浜大)を獲得した楽天イーグルス。
 糸を引くように伸びる直球は153㌔を記録する即戦力左腕。全国大会・日米大学野球など大舞台でも活躍し、ぐんぐんと評価を伸ばしドラフト1位指名を手にするまでとなった。投手指名を敢行しながら中々定着仕切らない楽天の救世主となるか。
 2位3位で坂井陽翔・日當直喜という180後半・190㌢台の身長を持つ、伸びしろ抜群のエース候補の高校生投手を獲得したのが秀逸。下位指名でも大内・青野といった伸びしろの有る魅力的な高校生を獲得。6位の中島は今年の小郷のような台頭も期待が出来る俊足強打の外野手。3年後が非常に楽しみなドラフトになったのではないか。

②92点 福岡ソフトバンクホークス

 (得点内訳)選手評価44点+補強点12点+爆発力36点

(指名選手)
1位 前田悠伍 (大阪桐蔭) 投手
2位 岩井俊介 (名城大) 投手
3位 廣瀬隆太 (慶応義塾大) 内野手
4位 村田賢一 (明治大) 投手
5位 澤柳亮太郎  (ロキテクノ富山) 投手 
6位 大山凌  (東日本国際大) 投手
7位 藤田悠太郎 (福岡大大濠高) 捕手

 外れ指名で3球団競合したソフトバンクが前田悠伍(大阪桐蔭)を獲得。
 2年生の時点で名門大阪桐蔭でエースとして君臨し、U18でも強豪国を相手にねじ伏せた、名実ともに世代No1投手。投手育成に自信を持つソフトバンクが掴み取ったからには更なる進化も期待出来る。 
 更に大学代表の即戦力投手である岩井俊介は最速155㌔の直球と高いスライダーの切れ味が魅力。同じく大学代表スラッガー・六大学リーグ随一の飛ばし屋・廣瀬隆太といった精鋭を指名し、明治大学のエース・村田賢一まで指名した大満足のドラフトになった。
 澤柳・大山といった投手達も下位指名ながら最速150㌔を優に超える実力者たち。かつてない血の入れ替えを断行したソフトバンク。それに見合うだけの確かな手ごたえを感じざるを得ない。

③87点 千葉ロッテマリーンズ

(得点内訳)選手評価40点+補強点5点+爆発点42点

(指名選手)
1位 上田希由翔 (明治大) 内野手
2位 大谷輝龍 (富山GRNサンダーバーズ) 投手
3位 木村優人 (霞ヶ浦) 投手
4位 早坂響 (幕張総合) 投手
5位 寺地隆成 (明徳義塾) 捕手

 かつてのドラフトで数多のクジを引き当てたロッテがまさかのクジ全敗。3回競合に敗れて選んだのは上田希由翔(明治大)。
 下級生から名門大学でレギュラーとして活躍する東京六大学リーグを代表するスラッガー。高いバッティング能力に一塁だけでなく三塁・外野まで出来る身体能力を併せ持つ。将来性豊かな投手を抱えるロッテにおいて野手の軸となる選手となるか。
 最速159㌔右腕の独立リーガー大谷輝龍を獲得してリリーフ陣の整備を勧めながら、木村優人・早坂響といった高校生も最速150㌔とウイニングショットとなる変化球を両立する有望株。高校日本代表として大学生の球にもミートする捕手・寺地隆盛と、高校生の中でもトップクラスの好素材を獲得したロッテ。クジを外しながらもお釣りがくるほど十分なドラフトになったのではないか。

④84点 横浜DeNAベイスターズ

(得点内訳)選手評価40点+補強点12点+爆発力32点

(指名選手)
1位 度会隆輝 (ENEOS) 外野手
2位 松本凌人 (名城大) 投手
3位 武田陸玖 (日大山形) 投手
4位 石上泰輝 (東洋大) 内野手
5位 石田裕太郎 (中央大) 投手
6位 井上絢登 (徳島インディゴソックス) 外野手

 3球団競合を引き当て、地元横浜高校出身の度会隆輝(ENEOS)を獲得した横浜DeNAベイスターズ。
 高校時代は指名漏れも経験した外野手が社会人を経て都市対抗でMVPを獲得するなどレベルアップ。見事リベンジを果たし1位指名を掴み取った。DeNAも右翼手・中堅手に課題を抱え、宮崎の後継者も不在の中、サードも出来る度会の指名はピッタリと言える。
 放出が不安視される投手に即戦力快速サイドの松本凌人を獲得すると、制球力が高く1年目から戦力化が期待出来る石田裕太郎も面白い。課題の遊撃手に身体能力の高い遊撃手である石上泰輝。野球センス抜群・将来性たっぷりの二刀流・武田陸玖とポイントを抑えた指名を行った横浜。来年こそ横浜優勝は狙えるか。

⑤81点 西武ライオンズ

(得点内訳)選手評価40点+補強点11点+爆発力30点

(指名選手)
1位 武内夏暉 (国学院大) 投手
2位 上田大河 (大阪商業大) 投手
3位 杉山遥希 (横浜) 投手
4位 成田晴風 (弘前工高) 投手
5位 宮澤太成 (徳島インディゴソックス) 投手
6位 村田怜音 (皇學館大) 内野手
7位 糸川亮太 (ENEOS) 投手

 3球団競合も見事、武内夏揮(國學院大)を引き当てた西武ライオンズ。
 元々制球力の良い投手だったが4年生で最速153㌔まで向上した大型左腕。常廣・下村・細野などドラ1ひしめく東都1部において4年秋に最優秀防御率とベストナインを獲得。即戦力投手を必要としている球団に高く評価され、その中でも公言までした西武が選択権をモノにした。
 上田大河も4年秋にノーノーを達成するなど先発としても評価の高い即戦力右腕で、高校生離れした制球力が自慢の杉山遥希・角度のある直球を武器に投げ込んでくる成田晴風は将来性の高い高校生投手。
 6位の村田は大学生の大型スラッガーで山賊打線復活の狼煙になりえる。即戦力と将来性を両立したドラフトになった。

⑤81点 阪神タイガース

(得点内訳)選手評価44点+補強点5点+爆発力32点

(指名選手)
1位 下村海翔 (青山学院大) 投手
2位 椎葉剛 (徳島インディゴソックス) 投手
3位 山田脩也 (仙台育英) 内野手
4位 百崎蒼生 (東海大熊本星翔) 内野手
5位 石黒佑弥 (JR西日本) 投手
6位 津田淳哉  (大阪経済大) 投手

 ”アレ”を成し遂げた阪神が指名したのは下村海翔(青山学院大)
 174㌢と小柄ながらも最速155㌔を投げ、制球よく切れ味鋭い変化球も持つ完成度の高さが魅力の投手。同期の常廣と共に全国V・日米野球優勝の立役者になるなど実績も十分。投手力の高い阪神だが、かつての藤川球児のような絶対的守護神になれるような投手だ。
 最速159㌔・切れ味鋭い変化球を持つ独立リーガー椎葉も、下村と共に1年目から勝ちパターンのリリーフとして1軍を狙える。山田脩也・百瀬蒼生も高校生遊撃手の中では180㌢近い体躯を持ちつつ攻守にトップクラスの実力を持つ二人で、攻守ともに躍動が期待出来る。石黒・津田も2軍でじっくり育成すれば湯浅・石井といった下位指名からの屋台骨としても期待が持てる。2年連続の”アレ”を虎視眈々と狙いながら将来性も両立したドラフトを展開した。

⑦79点 広島東洋カープ

(得点内訳)選手評価48点+補強点9点+爆発力22点

(指名選手)
1位 常廣羽也斗 (青山学院大) 投手
2位 高太一 (大阪商業大) 投手
3位 滝田一希 (星槎道都大) 投手
4位 仲田侑仁 (沖縄尚学高) 内野手
5位 赤塚健利 (中京学院大) 投手

 今年12球団で最も速く公言した広島カープが常廣羽也斗(青山学院大)をクジで獲得。
 大学日本代表のエース的存在で、今年のNo1投手とも呼ばれており、最速155㌔と落ちる球を操りながら将来性も感じる姿は同球団の森下暢仁を彷彿とさせる。投手力に不安を抱える広島にとって公言した甲斐のあった指名になった。
 その後も左腕ながら150㌔超を計測する高・滝田と即戦力の左腕を二人を獲得。共に球速・変化球・制球ともにバランスが良い。更に高身長からの石直球が魅力の大型右腕・赤塚健利を獲得するなど広島らしさも忘れない。投手の整備を勧めながらも4位で大型高校生スラッガーの仲田を獲得するところなどはやはりドラフト巧者と言えるだろう。ドラフトで強くなるを体現する広島カープ。今年指名の選手も活躍に期待だ。

⑧77点 日本ハムファイターズ

(得点内訳)選手評価40点+補強点5点+爆発力30点

(指名選手)
1位 細野晴希 (東洋大) 投手
2位 進藤勇也 (上武大) 捕手
3位 宮崎一樹 (宮崎学院大) 外野手
4位 明瀬諒介 (鹿児島城西) 内野手
5位 星野ひので (前橋工) 外野手

 外れ外れ指名でロッテと競合の後、細野晴希(東洋大)を獲得。
最速158㌔、高い奪三振能力を誇る東都の怪物左腕。大学で才能が開花し最速が18㌔も向上。大学日本代表としても活躍し、武内と並び評される即戦力左腕の一人となった。エースの上沢がポスティングを表明している日本ハム。2回クジを外したにしては僥倖と言えるだろう。
 高いディフェンス力で3年生から大学代表の正捕手として活躍する進藤勇也・同じく大学代表候補に名を連ねた身体能力抜群の外野手である宮崎。将来性の高いスラッガー、身体能力魅力の内野手・明瀬諒介と、恵まれた身体からの強打が魅力の外野手・星野ひのでと、将来性を高く重視する日ハム”らしい”指名が展開出来た。

⑧77点 東京ヤクルトスワローズ

(得点内訳)選手得点40点+補強点7点+爆発力30点

(指名選手)
1位 西舘昂汰 (専修大) 投手
2位 松本健吾 (トヨタ自動車) 投手
3位 石原勇輝 (明治大) 投手
4位 鈴木叶 (常葉大菊川) 捕手
5位 伊藤琉偉 (新潟アルビレックスBC) 内野手

 外れ指名で西舘昂汰(専修大)を1位指名し単独で獲得した東京ヤクルト。
 188㌢の巨体に最速152㌔の直球。変化球も多彩で完成度の高さを評価される。東都二部リーグながらも先輩・菊地吏玖が開いた扉を続けてこじ開け、今年先発に苦戦したヤクルトも彼を高く評価した。
 その後も名門トヨタ自動車でエースとして活躍する松本健吾は150㌔を連発しながらツーシーム・カットボールも操るゲームメイクが上手い即戦力先発。石原は左腕ながら150㌔を超える直球が威力抜群でリリーフとして期待が出来る。こうした魅力的な即戦力の投手を続けて獲得し、直近の課題を解消するための選手を整えた。
 更に打撃力の高い高校生捕手の鈴木叶・独立リーグで今最もアツい遊撃手、伊藤琉偉といった将来性たっぷりな選手も獲得。連覇からのまさかの5位に沈んだ今年のヤクルト。来季の巻き返しなるか。

⑧77点 読売ジャイアンツ

(得点内訳)選手評価48点+補強点10点+爆発力17点

(指名選手)
1位 西舘勇陽 (中央大) 投手
2位 森田駿哉 (HONDA鈴鹿) 投手
3位 佐々木俊輔 (日立製作所) 外野手
4位 泉口友汰 (NTT西日本) 内野手
5位 又木鉄平 (日本生命) 投手

 二球団競合でくじを引いた阿部新監督の後輩となる、西舘勇陽(中央大)を獲得。
 最速155㌔を計測し、切れ味鋭いカットボールを操りリーグを文字通り”無双”した即戦力右腕。投手力で苦しんだ巨人にとってのどから手が出るほど欲しい存在であり、新監督の新しい門出を祝う指名となった。
 その後は解禁済み社会人である、左腕で最速153㌔である森田駿哉。俊足強打である中堅手の佐々木俊輔。滑らかな守備が魅力の遊撃手の泉口。救援左腕として1年目から役割が持てる又木と、なんと4連続で社会人選手を指名。来年から1軍を狙える選手を、という意図が明確なドラフト。果たして吉と出るか凶と出るか。

⑧77点 オリックスバファローズ

(得点内訳)選手評価32点+補強点5点+爆発点40点

(指名選手)
1位 横山聖哉 (上田西) 内野手
2位 河内康介 (聖カタリナ) 投手
3位 東松快征 (享栄) 投手
4位 堀柊那 (報徳学園) 捕手
5位 高島泰都 (王子) 投手
6位 古田島成龍 (日本通運) 投手
7位 権田琉成 (TDK) 投手

 誰も予想しえなかった横山聖哉(上田西)を入札し獲得したオリックス。
 180㌢を超える肉体に投手としても148㌔を記録する圧倒的な身体能力を持つ高校生遊撃手。遊撃手だけでなく外野など多くの選択肢を内包する将来性の塊に、3連覇を成し遂げたオリックスが悠々と突撃した。
 その後も細い身体に柔軟性の高い身体を持つ河内康介。高校生左腕ながら152㌔を叩き出す愛知の怪童東松快征。"鬼肩"の異名を持つ高校生捕手の堀、といった将来性の高い高校生を纏めて指名し、高島・古田島・権田と実力自慢の即戦力の投手を下位で指名する割り切った指名。王者の余裕を感じるドラフトだが、これも育成に対する絶対的な自信のなせる業か。

⑫71点 中日ドラゴンズ

(得点内訳)選手評価36点+補強点6点+爆発力29点

(指名選手)
1位 草加勝 (亜細亜大) 投手
2位 津田啓史 (三菱重工East) 内野手
3位 辻本倫太郎 (仙台大) 内野手
4位 福田幸之介 (履正社高) 投手
5位 土生翔太 (茨城アストロプラネッツ) 投手
6位 加藤竜馬 (東邦ガス) 投手

 外れ指名での競合を引き当て大学生の即戦力投手、草加勝(亜細亜大)を獲得した中日ドラゴンズ。
高校の同期に阪神1位で指名された西純矢がいる右腕は、進学後に球速を153㌔まで向上。ドラフト1位指名を得ることで同期に並ぶことになった。中日の層の厚い投手陣に入っても即戦力として期待出来る投手だろう。
 2位では高い身体能力と打撃能力を持つ高卒3年目の津田。大学日本代表であり、堅守と巧打を両立できる辻本といった内野手を指名し、去年指名した内野陣と合わせて堅守の内野を構成。4位の福田も大阪桐蔭・前田悠伍に投げ合った将来性魅力の高卒投手。下位指名で土生・加藤と、セ・リーグでも随一の救援陣も補強するなど余念がない。現有戦力の層の厚みを増し、後は既存戦力のレベルアップを期待するという意図が見えるドラフトとなった。

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採点基準(見たい人向け)

 今回採点基準を設定するにあたっては、加点方式を採用しています。

≪内訳≫ 選手評価得点+補強ポイント得点+爆発力得点

※昨年からの改善点

①爆発力得点を査定する際、同程度のスケールの場合は高校生・大学生/社会人共に同じ得点を加点していましたが、選手評価得点と合わせた際に大学生を多く指名したチームの評価が伸びてしまっていました。高校生の爆発力得点が高くなるよう調整しました。

②全ての得点を加点方式に変更しました。

 選手評価得点

 選手評価に際しては現時点での能力評価とさせていただいていて、例えば先発投手であれば”1年目で”「規定到達」「ローテ」「谷間」「2軍ローテ」「育成」等という風に分けさせてもらい、与えられた得点を割り振るというようにしています。
 また、選手評価得点は各チーム上位4名までを評価対象としています。
 対象を支配下全選手に広げると、多く選手を取ったチームが必然有利になりやすかったり、あまりマイナーな選手になりすぎると参考となる映像や資料が見つからず適切な評価が出来ない事など考えられます。
 なおここで4位までに指名されず評価出来なかった、1年目の実力に乏しい高卒選手や、下位指名の選手に関しては後述の"爆発力得点"で評価することでバランスを取るようにしています。

 補強ポイント得点

 一般的なネットユーザーにおけるドラフト採点などでは最も評価の対象にされやすい「補強ポイントを指名出来たか」という命題ですが、今回の採点基準では低めに設定しています。
 結論としては補強ポイントを埋めたからと言って、”1軍で活躍出来なければ効果は薄い”ということです。

 例えば1軍に”救援投手を補強したい”という補強ポイントがあったとして、指名された選手が敗戦処理を中心とする選手ばかりではどうでしょうか。
 実際のニーズは"勝ちパターンを任せられる投手"や、”セットアッパー・クローザーを任せられる投手"であったにも関わらず、「とりあえず大学生や社会人の投手を指名出来たので、1軍の救援補強に成功した」という事にはなりません。
 また、補強ポイントを埋めることが出来るのは、決してドラフトだけではないという事には留意が必要です。戦力外獲得・トレード・外国人獲得や、昨年から施行されている"現役選手ドラフト"も開催されます。
 それゆえドラフト会議は補強ポイントを埋めるという意味では有意義な戦力補強の場ですが、「目的の一つであって全てではない」と言えます。

 一方で補強ポイントの選手を指名することそれ自体は、成功すれば大きくチームを前進させるターニングポイントになる事も多く、あくまで選手評価を採点のベースとしながら、補強ポイントの選手を指名出来たということに対して5~15点ほどの範囲で割り振りをしています。

 なお、大学生/社会人の選手の方が、アマチュア時代に担っていたポジションでそのままプレーする可能性が高いため、同じポジションでも高校生を指名した時と比べて、大学生/社会人選手を指名した時の方が補強ポイント得点が高くなるように配点しています。

 爆発力得点

 "爆発力"というあまり聞きなれないフレーズですが、一般的には"ポテンシャル(潜在能力)"・"ハイシーリング(天井が高い)"などと言われるポイントです。語呂の良さと分かりやすさで爆発力という単語を使っています。
 選手評価得点の欄でも触れましたが、高校生選手や5位以下の選手に対する評価の肝になる部分です。

 この爆発力得点では年齢・身長・身体能力を参考に、最大限どの程度の選手までスケールアップするかを想定して採点しています。
 最高評価は”高校生は1人12点””大学生/社会人は1人10点”ですが、その下は6/4点、更にその下は3/1点とかなり極端な評価をしています。
 ドラフト指名される選手である以上、"爆発力"という点では魅力的な選手は多いですが、しかし多くの選手が爆発することなく毎年NPBから去っています。「誰の目から見ても明らかに魅力的である」選手以外は、大成出来ないリスクも加味しつつ得点を抑える狙いです。

 なお昨年は爆発力得点を査定する際、同程度のスケールの場合は高校生・大学生/社会人共に同じ得点を加点していましたが、選手評価得点と合わせた際に大学生を多く指名したチームの評価が伸びてしまっていました。今年は高校生の爆発力得点が高くなるよう調整しました。

おわりに

 さて、おおよそ以上のように採点をしていますが、個人の独断で行う以上、完璧な採点・配点というものは不可能ですので、出来るだけ考慮しつつ慎重に採点をしているつもりですが、ご期待や思想に添えない部分は多々ございます。悪しからずご了承ください。
 
 去年から始めた爆速ドラフト採点noteになりますが、去年は大変多くの方に見て頂いて大変うれしかったです。
 今年も見てくれるかな…?と思いながら作りましたが、みなさまお楽しみいただけましたでしょうか?
 楽しんでいただけた方には、Twitterのリツイート機能やその他SNSのシェア機能でお友達の野球ファンにもお届けしていただければ、感謝感謝✨です。

ではまた。

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