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幸せになるお金の使い方とは?

我々はどのようにお金を使うことによって幸せになれるのか。ポイントは2つある。”物よりも経験”、”自分のためだけよりも他人と自分”だ。

物よりも経験:人間はゲーム機や車といった物よりも旅行や体験といった経験に出費をした方が幸福度が上昇することが研究によってわかっている。また、物よりも経験に出費した方が経験に残りやすかったり、他人との相対化がおきにくかったり、2つ目とも関連してくるのだが他人との関係性が育まれたりすることが考えられる。また、物を買うにしても、物を買うにしても本で自分の未開拓分野の知識を取得したり、車で旅行に行くなど経験も含めて買う方が良い。僕もやりがちだが、物によって自分の自信を埋め合わそうとしたり、ストレスを解消しようとすることはかえって寂しさを増すこともわかっているので、そういった点からも、物を買うこと自体が我々に幸せをもたらしてくれるわけではなさそうである。

自分のためだけよりも他人と自分:これは、お金の使い道を自分のためだけに使うよりも、ギフトや寄付といった他人と自分を介在させる社会的な出費を行った方が幸せになるということである。実験によると、これは5ドルでもみられる効果なので、たとえ額が少なくてもいつもジュースやお菓子を買う金をおごりや募金に回してみるといいかもしれない。また、他人を介在させることで少しのイベントを作ることができる。それは、上の経験への出費とも関係してくると考えられる。人間は、他人のための出費を軽視する傾向があるそうなので、そこにも注意が必要である。

”物よりも経験”、”自分のためだけよりも他人と自分”、この2つを心がけることによって我々の無駄な物に散財したという後悔やストレス解消のための無駄なネットショッピングは減らせるのではないだろうか。そして、お金を使う意味というのを見出せるのではないか。

人間は社会動物だというが、やはり金の使い方においても、社会動物らしい。

【参考文献】

クラウディア・ハモンド(2017)『193の心理研究でわかった お金に支配されない13の真実』、木尾糸已訳、あさ出版

Elizabeth W. Dunn, Lara B Aknin, Michael l. Norton(2008) Spending Money on Others Promotes Happiness.Science 21 Mar 2008 vol319 issue5870 pp.1687-1688

Elizabeth W. Dunn,Daniel T.Gilbert, Timothy D.Wilson If money doesn’t make you happy, then you probably aren’t spending it right,Journal of Consumer Psychology 21 Mar 2011 vol21 issue2

Entrepreneur「7 Reasons Why Spending Money on Experiences Makes Us Happier Than Buying Stuff」(https://www.entrepreneur.com/article/294163)

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