あなたはどのアートを目指すのか?

 アーティストと言っても、その領域は多岐にわたる。世界で認識され高値で取引されるハイアートを目指す人。街のカフェに併設したギャラリーで売る人。はたまた、他人に見られるのを目的にしていない人。これらは全く別物だ。これはアーティストに限った事ではなく、アートに関わる人、あるいは他の業種の人々にも共通するのではないだろうか。自分はどの層、どの領域でアート(仕事)を捉え、関わっていきたいか自己認識とすり合わせ、世の中と接続しなければならない。

 この度、『燃えるアート展』と題した取り組みがなされた。参加作家の作品をNFT化した後、爆破し、消滅させるという内容だ。私には彼らの展示がどの層、どの領域での活動か見えてこない。ハイアートをやるにしては、揃えられた作品が”NFT”や”爆破”との関連性が薄い。エンタメ的アートにしては、映像の質が低く、参加するグルーヴ感を得られない、幼稚な大学祭のような雰囲気を感じた。

 このどちらにも属さない取り組みは、果たして世の中にどのような影響を与えるのだろうか。

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