不審者 疑心暗鬼に陥ってサラリーマンを睨む

駅からバス停へ

バス停が

徒歩10分ぐらい先の

ホテルの裏側にある

先月新しくできたバス停らしい

俺はかなり不審者に見えるだろう

でも土地勘ないし動きたくないから

その場に座って待つことにする

あと1時間か

遠くのホテルの一室から

酔っ払ってバカ騒ぎしてる声が聞こえる

吐く息が白い

なんか喉がイガイガしてきた

風邪ひいたか?

そう思ってきたら

寒気が一気に押し寄せてきた。

酔っ払いの笑い声も

俺を嘲笑ってる気がしてきた。

もう帰りたくなってきた。

まだ、山形県から出てもいないのに。

そんなネガティヴモードになっていたら

ひとり、ふたりとポツポツと人が集まりだし

いつものピンクのバスがやってきた。

簡単な受付を済ませ乗り込んだら

席が4列シートの通路側

ちょっと気になったが

バスに乗れた安心感なのか

すぐに眠気が襲ってきて

こりゃーラッキーと思ったら

すぐに次の乗り場に到着

隣に座るサラリーマンに

起こされた。

山形出て消灯するまで

何で起こした的な目をしながら

サラリーマンを睨んでいた。

ずーっとカーテンの柄見てたなー

サラリーマンのおっさん