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私がインポスター症候群をちょっとだけ克服した方法

こんにちは。だむはです。100億年ぶりにnoteを書きます。

100億年ぶりにnoteを書く上でX(旧Twitter)でアンケートを取ったところ、「インポスター症候群の克服方法について」が一番多かったので、私がインポスター症候群だった頃の話と、今ちょっとだけ克服できている理由など書こうと思います。


そもそもインポスター症候群って何?

インポスター症候群とはそもそも何か、Wikipediaから引用してみます。

インポスター症候群(インポスターしょうこうぐん、: Impostor syndrome、インポスター・シンドローム)は、自分の達成を内面的に肯定できず、自分は詐欺師であると感じる傾向であり、一般的には、社会的に成功した人たちの中に多く見られる。ペテン師症候群(ペテンししょうこうぐん)、もしくはインポスター体験(インポスターたいけん、impostor experience)、詐欺師症候群(さぎししょうこうぐん、fraud syndrome)とも呼ばれる。

Wikipedia(インポスター症候群)

インポスター症候群の特徴として以下が挙げられるそうです。

  • 失敗を恐れて挑戦しない

  • 他者と比較して、過小評価する

  • 自分の実績は自分の力ではなく、運が良かっただけと思ってしまう

  • 自分は有能ではないことを誰かにバレるのが怖いと感じる

インポスター症候群は特に女性がなることが多いらしく、実際に私がお話しさせてもらったたくさんの女性も自信がなく、インポスター症候群の傾向が見られる方はかなり多いように感じました。

弊社で実施しているWaveleapのイベントやプログラムなどでも、インポスター症候群の内容は組み込んでいて、かなり課題感を感じています。自信のなさやインポスター症候群になる原因はその人のキャリアや人生にも大きく関わると思います。また、本人だけのせいに思われがちですが、実は社会構造上の問題もあるため、本人だけの問題じゃないんだよ、と伝えていくことも大事と思っています。

私のインポスター症候群経験談

今考えると、あの頃はまさにインポスター症候群を発症していたなああと思う時期が何個かあります。

新入社員挨拶代表で挨拶が絶賛されてインポスター症候群を発症

新卒1年目の時にプレッシャーを大きく感じていたのを覚えています。理由は明確で、今でもよーく覚えています。

新卒で入った会社で、新入社員代表挨拶を頼まれたんですね。私は普通に挨拶をしただけでした。それが、なぜかめちゃくちゃ賞賛&絶賛されて、会社で「すごい優秀な新入社員が入ってきたぞ」と噂になっていたのです。(マウントとか自慢とかでもなんでもなく事実として話しています。)

これが、かなり精神的にきつかった、、、私はただ「3分程度話しただけ」なのに、それが「優秀な社員」となっていることにかなりプレッシャーに感じてしまいました。その時の私はこんな感情で働いていました。

「いつか下手こいて、自分が無能というのがバレるのではないか」
「みんなの期待に応えないといけない、、」
「期待を裏切っちゃダメだ」

なので、仕事でちょっとでもミスして指摘されるたびに、「あああ、期待を裏切ってしまった、、、私はなんて無能なんだ、、、」と過度に感じてしまっていました。

これがインポスター症候群だったなあともう最初の記憶ですね。


個人開発時代はまさにインポスター症候群代表って感じでした

次に大きく感じたのは、個人開発した「sister」という女性エンジニア向けの1on1サービスが少し注目されて、インタビューやイベント登壇のお声がかかったりしていた頃です。

まず最初に知って欲しいのですが、WORK DESIGNという本にこんな記述があります。

異性が得意とされている分野で異性を過大評価して、控えめな態度を取った結果、グループに貢献する機会を逸していた。
匿名という安全な場に身を置いていても、もっとも知識豊富な女性たちですら、自分の意見を述べることを控える傾向があったのだ。彼女たちは自己ステレオタイプの落とし穴にはまったのである。

WORK DESIGN(p91)

つまり、私から見た異性、男性が得意とされている分野では、優秀な女性でも控えめになってしまう傾向があるというデータがあります。

IT分野はまさに男性が得意と考えられている領域です。私は完全にこれに当てはまっていたように思います。ちょっと前置きが長くなりましたが、当時どんなインポスター症候群の症状があったか書いてみます。

まず、私が個人開発を始めた理由が3つあります

  • SIerからWeb系へのキャリアチェンジでポートフォリオが必要だった

  • 女性エンジニアのメンターがいないので、この題材で作ってみた

  • せっかくなら運営してみようと思い、運営を続けた

そして、周りからの反応は以下のようなものでした

  • メディアなどからインタビューさせて欲しいという声がかかる

  • イベント登壇の依頼の声がかかる

  • ユーザーからすごいサービスだと思われている

  • 技術力が高いと思われている

この時の私は、SIerで上流工程やマネージメントをメインにやっていたので、コードを書くのはほぼ未経験です。未経験の私がポートフォリオ作成のために作ったプロダクトのため、ソースが綺麗なわけでも、技術力が高いわけでもありません。

しかも、プロダクトも登録者数は増えているものの、アクティブユーザーははかなり少なく、個人開発者としても名乗っていいのかわからない状態でした。

私を知ってくれたり、「sister」を知ってくれる人が増えるたびに、私は不安でいっぱいになっていました。

この時感じていたのはもうこれだけです。

「私は無能で技術力も低くてそんな器じゃないし、注目されるべき人間じゃない、ロールモデルとして前に出ていい人間じゃないのに、みんなを騙しているのではないだろうか。いつかバレるんじゃないだろうか。。ごめんなさい」

今考えるととっても悲しい、、、あの頃の自分とっても頑張ってたし、素晴らしい取り組みしてたはずなのに。

でも私は知っています。この頃の私と同じように感じている方が、今現在もたくさんいることを。もしかしたらこの記事を読んでくれているあなたもそうかもしれないですね。

これがちょうど1年前までの私ですね。

私はどうやってインポスター症候群を乗り越えてきたのだろうか

今の私は、自分を過小評価していません。周りを騙しているとも思いません。一生懸命生きてていて偉いとさえ思っていますし、自分のやることを自信を持って進めていると言えると思います。

では、なぜそう感じることができたのか。自分なりに克服できた理由を考えてみました。大きくあげると3つあると思います。

  1. 失敗は成功のもと。成功体験は自己肯定感をあげ、自信をつける

  2. 「期待」に応えようという考えをやめた

  3. 自分を俯瞰して、客観視する。

1つずつ解説してみます。


1、失敗は成功のもと。成功体験は自己肯定感をあげ、自信をつける

他のLTなどでもよく言ってるのですが、私の行動力はえぐいです。自分で言うのもなんですが、とにかく挑戦することを大事にしています。挑戦したこと自体が成功だと思っています。周りから見たら失敗かもしれないけど、私は失敗だと思ってません。やるだけやったからいいや〜ネタになるな!くらいです。

ここまでくるのに、たくさん行動して挑戦して、しんどいことを言われたり、否定されたり、ハードシングスを乗り越えてきました。この経験が、私の自己肯定感をあげ、自信をつけてくれました。自己肯定感や自信は、成功体験を積み上げないと上がりませんし、つきません。

鶏と卵問題だと思います。自信がないし、自己肯定感が低いから挑戦したり行動に移せない方は多いと思います。でも、自信をつけるためには成功体験を積み上げないといけないです。勇気を出して、行動に移すことをお勧めします。

では、最初から私はこんな性格だったか、、、というとそうではありません。人見知りで、団体行動が苦手、人に頼ることもできない、就活では1社お見送りされたくらいで号泣でした。自己分析したところ、多分人より心が折れやすいんだと思います。ただ、その分人より折れても戻るのが早いだけということがわかっているので、行動しやすいのかもしれません。


2、「期待」に応えようという考えをやめた

「期待」に応えようとしたり、「他者からの評価」がすごく気になるタイプでしたが、それをやめました。めっちゃ簡単に言うじゃん、それができたら苦労しない、、、と思われたかもしれませんが。その気持ちもとってもよくわかります。

これは、正直直近の資金調達まで、「期待」に応えようとしたり、「他者からの評価」を気にしたりしてしまっていました。これは正直心の持ち用とか、性格によって克服方法違うのですが、私の場合でどう考え方を変えたか伝えますね。

  • 他者の期待は関係ない。自分がやりたくてやっただけ。という思考で乗り切る

  • 自分がやりたいことに集中する

  • 自分の評価は自分で決める。他者に決めさせない。

  • (これは起業家ならではだけど)自分がこの分野については一番詳しいからね!で乗り切る

いやあ、我ながら強いですね。笑
でもこれは、意識的にやってるので強くなってるんだと思います。どっちかというと、私は気を抜くとすごく周りを気にしたり、依存しやすかったりするタイプなので、自分を理解した上で、自分に合った対処法で乗り越えています。

3、自分を俯瞰して、客観視する。

正直これが一番重要な気がします。私は1でも2でも、自己分析や、自分がどういうタイプかわかった上で、それにあった対応をしています。

インポスター症候群になる方は総じて「他者と比較する」「他者からの評価を気にする」がある気がしています。

自分を客観視するために、ノートでもなんでもいいので、リスト化することをお勧めしています。私の場合、個人開発時代をリスト化すると、、、

  • コード書けない状態からで3ヶ月でプロダクトリリース

  • HPやコミュニティも用意し、一人でマーケ対応も実施

  • 最初のユーザーが100人超えた。最終500人近いユーザー数。

  • 途中で放棄せず、今も運営している。

うん、自分を褒めたい。それなのに、当初は自分を無能だと思っていたのです。それは、自分を俯瞰してみれていなかったから。ていうか、上には上がいるので、比較するって本当にあまり意味のないことなんですよね、、、

相談された時によく伝えているのは、どうしても比較するなから、過去の自分と比較してみてください。です。例えば1年前の自分とか。

ただ、注意点として、インポスター症候群を克服するということは自分を「過大評価」することではないということです。自分が持っているファクトを客観視して、冷静に自分の状況を理解することが大事だと思います。今の自分はなりたい自分やありたい自分に対して、足りないなと思ったら、自信を失うのではなく、足りない部分を補うために、行動に移していくことが大事だと思います。

起業して、CEO/CTOと名乗っている今の私

私は現在、社会起業家として、日本のIT業界のジェンダーギャップを解消するために立ち向かっています。そのためにも自信を失っている場合ではありません。

今までの全ての行動と失敗と成功体験が私が今自信を持って前に進めている理由だと思います。過去の自分ありがとう!!

そして私は、「ロールモデルとして見られている」という自覚があります。だから、最近は「CTO」も名乗っています。正直ここに対してはちょっとだけインポスター症候群がよぎります。私はエンジニア出身だし、コードも今でも書いてるけど、CTOと名乗るにはおこがましいのではないか、、、と今でも思う時があります。

でも、私は女性のCTOが当たり前にいる世界にしたいので、自信を持ってCTOと名乗ろうと思っています。でも、スーパーウーマンではないです。普通に婚活も恋活もしているし、おしゃれも好きだし、休日はベットから一歩も出ない時もあります。

こんな人もいてもいいと思っているし、インポスター症候群にこれからもまたなるかもしれません。その時はまたみんなにシェアしたいと思っています。

長くなりましたが、最後まで読んでくれてありがとう!
誰かの参考になるといいなと思っています!




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