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4月7日DDT後楽園大会で起こったこと&思ったこと

割引あり

月曜日なので週刊男色ディーノです。
先週プロレス界で何があったかあまり覚えてないので、昨日あったDDT後楽園大会の試合について私の見解を述べさせていただきます。
こんな事件あったじゃねえか!っていうのがあればコメントで教えてください。追加で書くかもしれません。
なので今週は社会派ではないです。
…今更だけど、社会派って何だよ。

読んでもらう分には無料部分で本筋は完結します。
が、さらに一歩踏み込んだ意見というか、この大会で生まれた私のややこしい感情がありますのでそちらは有料版でどうぞ。

主には、当大会で発表された「KING OF DDTトーナメント」について。
私の1回戦は遠藤哲哉と。
このトーナメントについてギリ会社批判ではないけど、思ってることがあるって話ですね。

ではまいります。

○ダークマッチ ノーギャランブルFINAL!

<出場選手>高木三四郎、彰人、大鷲透、蒼井そらジロー、ASHUKA、有路明憲、イット、飯ブシコシ幸太、エリリン高木、おやなかせたかし、KAKERU、川上投人、きしだくん、グレート-CO-カーン、5代目タイガーマスク(自称)、最高足コキ、しんや、スーパー肉焼きマシン、瀬戸浩志、竹本穂梛、タワラマチキッドJr、ディック・ズレーター、手塚awesome、とにかくヤりたい秋山、ドラゴン・スカイ、鳥呑多々忌、中田ビデ、バイソン藤井、ハス向井理、HAYAZi、ハリケーン鬼刃、"ビンビン53cm"ヒワイエット・ストームッツリ、ファック竹田、太くて固いの星ぃ野勘九郎、紅王、ヘン・チーナ with 春theBLUEFILM、「マスクで顔は隠れてますが、本名は福田と申します」、ヤギひろし、ヨク・タツ、ランバージャック、グランドスラム達成のどインディー界の超大物X、ほか

なんか、ひと昔前のDDTを見てる感覚だったなぁ、と。
この試合中に高木三四郎が「微妙な空気にしやがって!」と吠えていたが、あんたがその空気を提供しようとしてたんじゃないのか、と。
募集しておいて、ノーギャラで働かせておいてその言い分はないんじゃないか、と。
ただ、この試合は高木三四郎の今まで歩んできた道のひとつではあった気がする。
休業前にやっときたかったんだろうねえ。
プロとアマチュアの狭間に巻き込まれた大鷲さん、彰人さんには同情を禁じ得ないが。
いや、けっこう難しいのよ。多くの世界観を混ぜ合わせるの。

○オープニングマッチ
夢虹&高鹿佑也 vs イルシオン&中村宗達

「D GENERATIONS CUP 2024」に敗れた若者中心によるタッグマッチ。
私試合の直前で生では見てないんだけど、若者の野心が出てればいいなぁとは思います。

○第二試合 4WAY6人タッグマッチ
佐々木大輔&KANON&MJポー vs HARASHIMA&ヨシ・タツ&正田壮史 vs 樋口和貞&納谷幸男&岡谷英樹 vs 男色ディーノ&平田一喜&須見和馬

これは明らかに余った選手たちを集めた試合編成だね。
まあ、そういう時の方がやる気が出るね。
途中から私、会場から去ったんで最後どうなったかは知らんのだが。
会社がぞんざいに組まれた時の方が反骨精神生まれるもんで。
その意味でのDDTの良さが出た試合だった気はします。
…って話の延長を有料部分でします。
でも、この試合についてではないです。

○第三試合 「D GENERATIONS CUP 2024」トーナメント決勝戦
To-y vs 瑠希也

試合中に会場から居なくなったのでこの試合は見てないけど、To-yさんが優勝した模様。
プロレスラーには若手から若手じゃなくなる瞬間があって、そうなると若手という枠でかかっていた魔法というかバフ、「がむしゃらに戦えばいい」以上の何かを提示しなきゃいけなくなる。
その腹がくくれたら今より上に行くきっかけになるとおじちゃんは思うよ。

○第四試合
青木真也 vs 橋本千紘

この試合は凄かった。
全部見た訳じゃないけども、それでも凄かった。
何が凄いって、自分たちの見せたいものを提示して、お客さんに伝えきったことだ。
いわゆる盛り上がりどころを意識した運びではなく、相手との駆け引きを煮詰めた試合
普通というか今の世の中、お客さんがついて来られるような試合にカスタマイズするもんなんですよ。
それが良い悪いは置いといて、傾向として。
でも、この試合にはそれがなかった。
自分が提供した試合そのものでお客さんを引き付ける。
理想といえば理想です。ある方向でのプロを突き詰めた、職人の仕事。
万人受けする試合ではないかもしれないけど、作り手の顔が見えるいい作品だったと思うし、日が変わればまた別の作品になる。
ライブの商品としてはとても魅力的な試合だったと私は思う。

○第五試合 DDT EXTREME選手権試合
<王者>勝俣瞬馬 vs Hi69<挑戦者>

勝俣さんの描きたいものが見えた試合。
その世界で自分を貫くHi69選手もさすが。
勝俣さんがいるといないでは、DDTの色がちょっと変わってきます。
そういう意味で、勝俣さんが帰ってきた!という試合だったかと。

○セミファイナル KO-Dタッグ選手権試合
<王者組>遠藤哲哉&飯野雄貴 vs 秋山準&松永智充<挑戦者組>

松永さんの試合前の涙。
これ、私には気持ちがわかります。
プロレスやってると、この瞬間があるんです。

「自分なんかに期待してくれてる」
「夢の届く範囲まで来た」
「生きてて良かった」

全部、お客さんのせい。
お客さんの期待が伝わるんですよ。
こんな嬉しいことはない。
他人の期待を背負って戦うこと、それは人間を狂わせます。

メジャーと呼ばれる選手は、慣れてるかもしれません。
でもインディで生きてきて普段期待を背負う役割ではないポジションで試合をしている人間は、その瞬間に慣れてません。
そんなに期待してくれるのなんて、耐えきれねーよ。
涙も出るってもんです。
プロレスのリアルがそこにはあるんです。
自分の背を押してくれる、それがお客さんなんです。
松永さんは、負けてまたここから始まった。
そういう試合でした。

○メインイベント
上野勇希&MAO vs ザック・セイバーJr.&クリス・ブルックス

まず言いたいことは、プロレスの試合で口づけなんて破廉恥だ、ということ。
恥ずかしくないのかね。
リング上はそういう場所じゃないんですよ。
イチャイチャしちゃいかん。

試合については、4人が4人ともプロレスに対する哲学があって、全員分のそれが試合で垣間見えたなっていう印象です。
団体の垣根というものがあって、それを壊すのはこういう戦いを通じてなのかなあ、と。今はもう対抗戦の時代じゃないのかも。
勝ったからそれが直接強い弱いでもなくて、強さと弱さは人間のもっと奥深くにあって。もちろん負けたくない気持ちはあるんですが、その基準は自分の中にあるというか。
そこの共感性を深めていくのが今のプロレス…と言うと主語が大きくなってしまうので、今日のメインの4人によるプロレスなんだろうなあという印象。みんな個性的。

大雑把に言うと、こんな大会でした。
最近のDDTの何がおススメって、みんな自由にやってるってところ。
選手個人個人のやりたいことと、やらなきゃいけないことのバランスが取れてる。
上野さんもMAOさんも、クリスは元々そうだったけど最近より強く。
自分のエゴをちゃんと試合に繋げている印象。
具体的に言うと、「こういうことをやんなきゃいけないな」って事を自分で見つけてそれを試合に落とし込んでる感じ。
相手があってその相手に勝つための準備をするのが体育会系だとするならば、
自分の作品を高める作業を重ねるのが文科系。
言うてどのスポーツや文化もケースバイケースなんで、自分で言ってて雑なまとめ方だとは思うけど。
対抗戦でなく交流戦、そういう意味での文科系。
結果、面白い。
人生が見えるんですよ。今のDDTは。
昨日の後楽園はそれが凝縮された大会だった気がします。

で、ここからが有料なんですが、私の中ではギリ会社批判にはならない(と思う)ことを吐き出します。
なんでこんなところで書いてないで会社に言わないのかというと、自分の中の問題だからです。
言っても仕方がない、とも言える話。
これ、今回の後楽園大会で発表された「KING OF DDTトーナメント」についてなんです。
冒頭でも述べたけど、私の一回戦の相手は遠藤哲哉です。
ここから、DDTという会社に舐められたもんだなって話をします。

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