米国株、ダウ反落し157ドル安 高値接近で利益確定売り ナスダックは3日続伸

米国株、ダウ反落し157ドル安 高値接近で利益確定売り ナスダックは3日続伸

米国・欧州株概況

2024年1月10日 6:27



【NQNニューヨーク=矢内純一】9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、前日比157ドル85セント(0.41%)安の3万7525ドル16セントで終えた。前日にダウ平均が再び最高値圏に上昇し、主力銘柄の一部に利益確定の売りが出た。昨秋以降の米長期金利の低下には一服感があり、株式の相対的な割高感が意識されやすい面もあった。

ダウ平均は前日までの3営業日で250ドルあまり上昇し、2日に付けた過去最高値(3万7715ドル04セント)に接近していた。景気敏感株や消費関連株に目先の利益を確定させる動きが広がった。午前の取引で、ダウ平均の下げ幅は300ドルを超える場面があった。

米債券市場で長期金利は前日終値(4.03%)近辺で推移した。2023年12月下旬には3.7%台後半とおよそ5カ月ぶりの低水準を付けた後、水準を切り上げている。足元では米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退し、今後発表になる物価指標を見極めたいという雰囲気がある。市場では「長期金利が再び4%台を付けたことで投資家心理が強気になりにくい」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声が聞かれた。

個別銘柄では石油のシェブロン、化学のダウなどの景気敏感株が下げた。映画・娯楽のウォルト・ディズニー、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスも売られた。航空機のボーイングは連日で下落した。半面、製薬のメルクと日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が上昇した。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸した。前日比13.942ポイント(0.09%)高の1万4857.710で終えた。半導体のエヌビディアが連日で最高値を更新し、2%弱上昇した。半面、アナリストが投資判断を引き下げた動画配信のネットフリックスが下げた。

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