「汝 公正たれ」体験前の事前情報

参加型裁判員裁判劇『汝、公正たれ』ですが、2019年4月7日(日) 0時からチケット販売開始です。ちょっとした情報を書き連ねていきます。小池の主観ですので、ご参考まで。 

本公演で裁判員裁判を扱います。裁判員制は陪審制と異なります。陪審制では、陪審員が有罪/無罪を決め、懲役などの量刑は基本的に裁判官が決めます。一方の裁判員制では、有罪/無罪から量刑判断まで裁判員と裁判官が一緒に評議して決めます。(因みに陪審制は12人で全会一致を目指すので超大変です)

本公演では各審理にて「裁判員席」と「傍聴席」があります。

裁判員席の方:

裁判員の立場から裁判の証拠品や証言を見聞き、証人や被告人に聞き取りをし、審理している内容の結論(有罪/無罪、量刑)を決めていただきます。裁判員の集まっている卓を「合議体」と呼びますが、各合議体で実際にご議論いただくことになります。各合議態には裁判官が付き、裁判員の議論のサポートや専門知識の補助をします。そのため、裁判員の皆様には目の前の情報に対し分からないことは裁判官に聞きつつ、最終的には「汝」の「公正」についてお考え頂き、ご意見を出していただけたらと思います。

(小池コメント)議論に自信がないという方へ、意見を出せとは強く申しません。評決(結論)を出す時、様々な考え方と向合いご自身を貫いていただく体験は、裁判員席しか出来ません。ご自身の脳内議論のドラマ、合議体での議論のドラマ、法廷全体のドラマをお楽しみいただけたらと思います。

傍聴席の方:

傍聴人として法廷全体を客観的に見ていただきます。そのため、事件の内容や審理の進行を冷静に見ていただくことが出来ます。一方で、議論に加わることはありませんし、複数回ある裁判員の議論時間は座ったまま待っていただくことになります。その点ご了承いただけますと幸いです。

(小池コメント)前作、傍聴席を買って当日来てから裁判員になった方がいたり(要残席)、傍聴席で聞いた後に裁判員席の方がよかったという感想をいただいたりが、少なくなかったです。もし「裁判員席が気になるけど”ちょっと”怖いな」であれば、その”ちょっと”は、裁判官がサポートします。

チケット購入に関する情報:

お気付きの方もいらっしゃいますが、土曜日に3つの事件が連続で審理されます。ゆえ、地方からお越しいただく方で日帰りを想定されている方に聞くところ、土曜日狙いが多い模様です。
王子神谷法廷の経験がない方(特に地方からお越しいただく方)は、法廷と最寄り駅(南北線王子神谷駅)の距離が少し離れています。法廷にお越しの際とお帰りの際のお時間、十分にご注意ください。

推理展示との連動性:

既に表記されておりますが、連動で4月に開催される推理展示は『汝公正たれ』に続く内容になっております。いずれのみでも十分に楽しんでいただけますが、いずれもお越しいただくことでより深い楽しみにつながるようにしています。推理展示については別途。

本件はイマーシブシアターに類するか?:

小池コメントに近いですが・・・本公演は没入という定義でいけばイマーシブかも知れません。が、現実を現実としてやっているのでイマーシブの定義とは少し異なります。法廷という現実感を追及した参加型公演だと考えています。

本件はマルチエンディングか?:

小池コメント扱いで・・・前作でも回答に悩みましたが、少なくとも裁判員の情報の見聞きの仕方や評決内容で被告人のその後の人生は"変わります"。皆様の議論について、法廷側が争点を示すことはあっても、用意されたエンドに向けて強制することはありません。

事件の違いは?:

小池コメント。皆さん気にされていると思いますが、どの事件がおススメなのか問題について。各事件でまったく違う罪状&争点ですし、法廷で整理が付いている情報量も違います。どれも深刻で、興味深い事件です。なお、裁判員裁判の対象事件は「死刑又は無期の懲役・禁錮に当たる罪に関する事件/故意に被害者を死亡させた重大事件」なので、 重たいのが多いのですよね。今作は特に重い審理対象の予感がありますね・・・繰り返します、全ておススメですし、今回は可能なら複数の審理に参加して頂きたい、と申し上げておきます。参考として・・・事件1の「放火殺人」は極めて悪質な事件です。事件2は罪名は聞きますが、本審理の内容は滅多に出会わない事件です。事件3の嘱託殺人とは、「被害者から依頼されて殺すこと」です。

チケット一般販売は4/7(日)0時から、以下にて開始です。

・PassMarket https://bit.ly/2Wx4XCb
劇団公式サイト

それでは皆様、法廷でお会いしましょう!

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