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起業1年目にもうひとつ仕事を始めた話。

苦労した起業1年目。

本業の合間にアルバイト生活をしながら後にもうひとつの軸となるカメラマンという仕事に巡り合う。

カメラマンとして撮影の仕事をするきっかけは意外にも飼っている犬が繋いでくれたご縁からだった。

彼女(今の奥さん)と同棲をスタートさせた時に一緒についてきた犬がモモという名前のシーズーだった。


結婚式の前撮りの写真にも犬を連れて行くほど僕らはモモを可愛いがっていた。

そして、ウェディングフォトを写真にしてもらう際に偶然立ち寄ったお店こそ僕をカメラマンとして育ててくださる恩人となるご夫婦との出会いだった。

そのご夫婦はプリントした写真に写ったモモをみて驚いた様子だった。

数ヶ月前に亡くなったカメラ屋さんの看板犬だったワンちゃんとウチのモモとそっくりだったようだ。

数日後、初めてモモをお店に連れて行った時にお店の奥さんは涙ぐんで可愛がってくれたことを今でも覚えている。

それ以来、家族の写真を撮ってもったり、お食事をするなど今では家族ぐるみでお付き合いさせてもらっている。

ちょうど僕が起業を考えていた時期には親身に相談に乗ってもらったりと何から何までお世話になった。

ある時、時間が空いてたら撮影の手伝いをして欲しいと言われた時には喜んでお返事させていただいた。

起業すればこれまでのサロン勤務時代とは違い、自分で休みをある程度コントロール出来るので撮影の仕事を手伝えるし、なにより理美容とは違う仕事の経験をさせてもらえることが新鮮だった。(バイトはカウントしない)

僕はこれまで理美容業一筋だったが実は子供の頃にカメラマン(報道系)になりたいと思っていた時期があった。

あと撮影の仕事をするようになってから母親に聞いた話だが、祖父の弟が写真館を営んでいて祖父は頻繁に写真館に通っていたということを聞かされた。

訪問理美容を始めたきっかけは祖父の存在であり写真が好きだった人だったので僕はカメラとの縁を感じた。

まさかカメラマンの仕事が出来る日がくるなんて

天国のおじいちゃんは今の僕をみて応援してくれているといいな。

(一眼レフの練習で撮ったモモの写真↑)

訪問理美容という仕事は、年配のお客さまや病気の方と関わることが多い。

ご本人、家族、僕自身これが人生の最期のカットだと感じる場面もある。

亡くなった後に家族さんから髪をキレイな状態で送りだせて良かったと連絡をいただいた時には泣きそうになった。

七五三、入学、卒業、成人式、結婚式など人生の節目で写真を残す前には必ずといっていいほど皆髪を整えることに関心を持つ。

サロンワークをしていた時もそういったお客さまを担当させていただいた。

つまり、お客さまをきれいに(格好良く)するタイミングで記念に残る写真撮影まで出来ればと考えたときに理美容からの撮影という流れに可能性を感じた。

ある日、スタジオで生前遺影の撮影に関わった時に年配のお客さまに対して僕がヘアセットをしたことをとても喜んで貰った。

理美容業とカメラマンという異なる仕事から新しい価値を見出した瞬間だった。

髪を切っている時に鏡に映る人も

写真を撮っているレンズに写る人も

どちらも共通して

笑顔にすることが出来る仕事だ。

もれなく僕も自然と笑顔になっているはずだ。

友人からはどっちが本業なのかと聞かれることがあるが僕の答えはこうだ。

「本気になれてやりがいもあるから自分にとってはどちらも本業であり、2つの仕事を掛け合わせた時には他にはない自分にしか出来ない価値を提供出来るという強みになる」

とは言っていないが

「どっちも本業かなぁ、一応」

くらいは言っている。

近年では働き方改革、副業解禁、ベーシックインカムなどの言葉が飛び交い議論されているが

個人事業主となった今、自分は好きなことを一生懸命出来る仕事をしているだけで

それがたまたま理美容でありカメラマンという仕事なのだと思う。

現在、訪問理美容サービスという高齢、病気、ケガなどが理由で髪を切りに行けない方を対象に個人宅、施設、病院などで髪を切らせていただき少しずつ地域に訪問理美容サービスが浸透してきた。

またカメラマンとしても1人で撮影を任せていただき市内、市外、時には県外まで撮影をしに行けるようになった。

今後はお世話になっているカメラ屋さんに恩返し出来るように自分でも撮影の仕事を取れるように力をつけていくつもりだ。

これまで理美容の経験が僕自身、人との関わり方に大きな影響を与えてくれた。

その経験が撮影の仕事にも十分活かされていると思う。

ちなみに僕の客層は男女問わず3歳〜102歳の方と関わり、どんな人とも信用を積み重ねれる努力を怠らない。

だから自分が好きなこと、夢中になれる仕事を数年後、数十年後も続けていく自信がある。

今、僕は二足のわらじを履いている。

これが僕の生き方になっている。















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