オープニングシーンの殿の部屋が無事に終わりました！

終始、圧巻のパフォーマンスでスタジオ全体を沸かせた志村さんに感心しているのも束の間、次の収録に移ります。

『ドゥビザ』です。　志村さんから直接オファーをかけて頂いた魔法使いと犬のネタです。　分からない方はYouTubeのバンビーノチャンネルでご覧頂けます。　分かりやすく言うと、世界征服をしたい魔法使いと愛犬の攻防といったところでしょうか。世界征服の呪文の途中に、我慢できず愛犬が吠えてしまい呪文が変わってしまうと言うネタです。やっぱり自分のネタの説明は恥ずいですね。

バカ殿様では、殿がよく城下町に降りてきて遊ぶシーンがあります。　城下町のお店や池などのコントもよくありますね、殿が庶民の遊びをしたりするあのシーンです。　その途中で「面白そうだから入ってみよう〜！』と言うことで、演舞場に入ってくるわけですね。

そこの出し物として、昔の城下町の設定で『ドゥビザ』をするという内容でした。

だから、設定上は昔の時代背景があるわけです。ドゥビザも魔法使いというよりは祈祷師といったところでしょうか！　衣装も昔の祈祷師の衣装を着る予定でした。

しかし、ここで僕たちの知らない所で事件が起こっていました。これは後々聞いたエピソードですが、、

実は、衣装合わせの時に昔ながらの衣装がなかったんですね。　だから、既存の魔法使いの衣装は持ってきたのでそれでいこうとなったのです。

これですね。城下町には似つかわしくない現代の感じがしますね。　他の漫才師なども農民の格好をしたりしている中、黒ずくめマント姿は浮きますよね？？　こんな時代にマントとか多分ないけど、でもそうするしかないなぁ〜なんて思ってたんです。

僕らはそれで良しとなったのですが、実は僕たちが居ない時に志村さんがスタッフさんに

『バンビーノの衣装は！？　城下町の設定だからあのままいくとブレるんじゃないか？　ちゃんと用意してくれ』とスタッフさんに要求していたらしいのです。

僕たちはこの事実を知りませんでした。　志村さんが構築した昔の世界観からはズレていたんですね。　それを自分たちの都合で既存の衣装で良いと勝手に判断してしまったことは申し訳ないなと思いました。

志村さんの頭の中には出来上がってる画があったのだろうと思います。そして、このままいくとバンビーノが少し浮いた衣装でネタを披露してしまうということ。　ちゃんとした場所を設けてくれた志村さんには感謝しかないです。

僕らはそんなことは知らずに衣装が間に合ったということで急いで祈祷師の格好に着替えました。それが始めの画像です。　

コント師として世界観のブレを見定める意識。年齢を重ねた今もなお、こだわり抜く、妥協を許さないプロ意識を感じました。

結果は、志村さんもニコニコしてくれて大成功でした。そして、このバカ殿様という偉大な番組のほんの少しの時間だけでどれだけの事を感じ、学べただろうと思います。

これから一生に残る思い出と共にまたコントを追求していきたいと思います。

7月からは吉本も少しずつ舞台復帰が出来そうです。　志村さんほどはいきませんが、また生で舞台に観に来て頂きたいです。年齢を重ねても、どれだけバカでいられるか？　そして、最後までコメディアンということを忘れないということ。世界観に妥協を許さない姿勢。

志村さんの三味線の動画は見た事あるでしょうか？？　カッコよく三味線を弾き、最後のラストシーンに志村さんである由縁を感じるオチが待っています。

僕はバカ殿様の志村も三味線をかっこよく弾く志村も全部が好きです。

だから、自分も最後まで芸人でいられますように。是非、志村けんスペース三味線で調べてください。　きっと、また違う笑いの1ページが開けるかと思います。　

いつもサポート、記事購入ありがとうございます。　

次は、2020キングオブコントが行われるということで、その事について少し書きます。