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絵本の「絵」について

絵本はわざわざ"絵"本ってぇくらいなので絵が描いてある本です。
本には字が書いてあるのは当然なのでわざわざ字本とは言いません。

本は本でも絵が描いてあるという特徴を持った本の種類が絵本です。
つまり絵本には絵が大事だよってことが言いたいわけですね。あーまわりくどいw。

さて今回は絵にフォーカスします。

絵は絵でも、一枚絵とは違い、絵本の絵として採用するにはそれなりの特徴があります。
読んでみれば、「まーそうだよね」ってなるものばかりですが、意識せずに描くのと、頭の片隅においておいて描くのとでは、手間が違います。
絵を描いていて、「あ、しまった。考えりゃ当たり前なのに!」となることはありませんか。
それは絵を描くのに集中して当たり前を見過ごすからですね。
当たり前を一度さらっておけば、描きなおさなきゃという事態の発生確率が減るはずです。

では、いってみよっ!

1:絵本は絵と文でできている。

これは絵本は絵と文でできているので、絵で表現すること、分で表現することを意識しましょうということです。

たとえば
①『くまくんは、りんごを見つけました』という文の横に描く絵
と、同じ意味の場面を
②『こんなのがあった!』という文章の横に描く絵
はちょっと違いそうですよね。

②は何を見つけたかを明らかにわかるようにしなければなりません。
①は「りんご」って書いてあるので絵ではりんごの存在感を少し弱めてもよさそう。

つまり絵と文章どちらかが先に生まれるのは必然ですが、「文章→絵」で完結するわけではなく、「文章→絵→文章→絵」のようにこの文だったらこんな絵。だけどこの絵のほうがよさそうだな、、ならばこの文・・・と、お互い磨いていく必要がありますね。

なので最初はがっつり描きこまない方がよいですよね。
どーせ何度も描くんですからライトに。フットワーク軽く♪

2:同じ登場人物を何度も描く

15見開き、主人公は何度も登場します。
あたりまえですが同じ主人公であることがわからなければなりません。
なので同じキャラ、同じ形、同じ色である必要があります。描く側は同じキャラだとわかってもらわなければなりません。
逆に、主人公以外のキャラクターは別のキャラクターだとはっきりわかる必要があります。

水彩で描いている方は、同じ色をキープしなければなりません。
同じ主人公でも右から見たり、上から見たり、いろんな角度で見ても同じキャラだとわかる必要があります。

一枚絵とは違うところですよね。

3:物語のリズムで強弱をつけたりする

一枚絵を描く気合で15見開き全部描く必要もありません。
場面ごとに、ストーリー上落ち着いた場面、静かな場面、盛り上がってきて・・・、爆発的なシーン!のように強弱が必要です。
ずっと同じトーンだとつまらないですよね。
盛り上がりどころは文章だけでなく「絵」でも表現します。
絵本ですからね。

ということで、一見手を抜いたような場面があってもいいわけです。
本当に手を抜いたわけではなく、しっかりとリズムをつくる大事な場面=絵です。

4:文章の位置をあけておく

絵と文でできている絵本ですので、文が入るところが必要です。
ここはどう文章をいれるか、左上がいいのか右下がいいのか。

文章は大人が読むところですが、デザイン的にも一考の価値があります。

以上、ここで一区切りです。
絵本の絵は、まず絵本の役割を果たせる絵でなければなりません。
つまり読む大人と子どもに伝わることが大事です。

うまくなくてOK。伝わるように。
読む人を置いてけぼりにしないことが大事です。

・・・もう少しあるのですが、以降はメンバーシップの方々向けに。。

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