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絵本の文について

今回は、絵本の文についてです。

絵本は絵と文字でできていることがほとんどです。
絵だけの絵本もありますね。文だけの絵本も・・・画面に文字がおどる「えがないえほん」とか。少ないながらもありますね。アンデルセンの「絵のない絵本」はタイトルだけで、童話ですかねw

絵本の基本構成である絵と文。その文はどのように書くべきか。
文章の"内容"については今回は置いておいて、その表現方法や形式についてのご案内です。

以下、絵本の文とは・・・についてです。

絵本の文は、短い。

絵本の文の特徴は、「読むのは大人、子どもは聞く」ということです。
絵本に書いてある文字を自分で読めるようになるまでは、大人と子どもが一緒に絵本の画面を覗き込んで、子どもは絵をじっと見ながら、同時に大人が読む声を聞きます。

つまり大人が目で見る絵本と子どもが見ている絵本は風景がちょっと違うんですね。子どもには文字情報が少ない。

なので、耳から聞いてわかりやすいほうがいいわけです。
わかり易い文章は短い。なので絵本の文は短い。

絵本の文は、単純。

これも同じ。わかりやすくするために複雑な言葉や論理は避けます。
子どもが絵本の世界に入り込みやすいような、平易な言葉を使い意味自体もなるべく伝わりやすく単純にします。

これ大事。

絵本の文、縦書きか横書きか。

これは絵本の流れを決めます。
教科書でいうと国語の教科書は右が綴じられていて右開き。算数の教科書は左開きです。これはキャラクターの向きも決まります。
横書きの絵本は基本的に左から右に進むことが多いです。
これは文字の流れと合わせて進んでいくためです。

絵本の文、文字の配置も大事。

絵本の文章が配置される位置も大事です。
たとえば、横書きの絵本で、左上に文章があり右下に文があれば、その左上の文と右下の文の関係性として、「間」が表現されます。

こんな感じで時間などを表現することも可能です。

ですが、注意も必要です。
例えば吹き出しを使ったりすると、子どもは文を聞くだけなので大人がどこを読んでいるかわからなくなります。
このような絵本の場合は大人が読んでいるところを指さしてあげたり、話しているキャラクターを指さしたり、声真似をしたりしてわかりやすくしてあげるとよいでしょう。

絵本の文、文字は大きく分かち書き。

子どもは絵本を聞くだけかというと次の段階があります。
自分で読んでみる。
大人のマネをしたり、創作して書いてないことを言ったり実際に文字を読んでいないことも多々ありますが、字を読んでみようとする段階があります。

その時に文字を認識しやすく、わかりやすくなっている必要があります。

なので。「きょうは もりに おでかけします」のように、文字を一続きで書くのではなく、スペースで分けて書く「分かち書き」にします。


基本的には上のようになりますが、他にも手法がいくつかあります。

以下にはそれほどこだわらなくてもいいけど、こんな方法や考え方があるよという提示です。良ければご自身の絵本に取り入れてみてください。

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