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体外離脱の記録。とにかく怖かった

(2020年10月6日の記録より。)

午前2時にトイレに起きて、二度寝しようとしたら、入眠時に体外離脱を起こした。
記憶が鮮明なうちに記録を取っておこうと思う。

確か3時くらいまでは眠れなくて、YouTubeを音だけ聞いて流しっぱなしにしていた。
ちなみにそのとき見ていた動画は、安定のサンドウィッチマンである。よく眠れるのだ。

次第に眠くなり、音は聞こえているのに、言葉の意味がわからなくなってきた。

「あ、このまま眠れそうだな。よしよし・・・」と思いながら眠気に身を任せていると、身体全体がビリビリしゅわしゅわする感覚に捉われた。
例えるなら、マッサージチェアに座った後とか、電動歯ブラシを使った後とか、そういう少し機械的な、ジーンと響くような感覚。

目を閉じているのに、視界がやたら鮮明になった。
実際に目で見るのではなく、夢や想像といった脳内イメージがくっきりはっきりする感じ。

景色がイメージどおりに目の前に現れるので、「しめた!これは明晰夢だ」と思った私は、身体を抜け出して自由に動き回ろうと画策した。

身体から痺れの感覚だけを浮き上がらせるイメージを持つことで、意識(魂?)を独立させる事が出来そうな気がした。

上体を起こすイメージをすると、身体の真上に、垂直に痺れを抜け出させる事が出来た。

しかし、浮かび上がったのはほんの少しだけなのに、「あ。これヤバいやつだ」という強い恐怖と危機感、不安感が襲ってきた。
とてもじゃないが、身体から遠く離れて動き回ろうなんて思えなかった。

たった数センチ浮かぶのも、不安で不安でたまらなくて、とにかく一刻も早く戻りたいという心境だった。

「身体と意識を意図的に乖離させるのは、ほんとにやっちゃいけないことなのだ」と直感的に、また本能的に感じた。

「駄目だ駄目だ、怖い。戻りたい」と必死に念じ、なんとか肉体付属の夢(通常の睡眠時に見る夢)にまで意識を戻す事が出来た。

その状態に戻っても、さっきまでと同様、ある程度、景色を自由に変化させる事が出来た。
明晰夢に近い状態。
「せっかくだから、好みの男性でも召還しようかな」とゲスなことを考えたのだが、景色に比べて人間をイメージするのが難しく、叶わなかった。

やりたいことが思い浮かばないので、とりあえず外に出てみようと思った。

家の玄関をイメージし、ドアを開いてみた。

ドアの外は、眩い光の世界だった。
真っ白で、私の曖昧なイメージなど簡単に吹き飛ぶほど強い光が満ちていた。

それを見て、「ああ、人間の想像力なんて所詮こんなもの。世界はもっと強力で広大で、言語だの視覚だのが及ぶ次元ではないのだな・・・」と思い知らされた。

その後は寝てしまったらしく、通常通りの下らない夢を見て、普通に目が覚めた。

目覚めの後も、特に下半身に、正座の後のようなジーンとした痺れが感じられた。これは体外離脱の名残だろうか?理由ははっきりしない。

この体験を振り返ってみての感想。

薄気味悪いことを言うようだが、所詮物質世界であるこの世の中は、世界のほんの一部にしか過ぎず、そうでない世界のほうが圧倒的に大きいのだと感じた。

それから、「意識」や「魂」と呼ばれているものは、電気に似たエネルギー体なのだろうな、とも感じた。
決してふんわりした曖昧なものではなく、しっかりとエネルギーを持ったもののように思う。

また体外離脱を経験したいかと聞かれたら、答えはNOだ。
あんな怖い思いは、二度としたくない。

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