特集：食と栄養
グリーンメッドインフォ
2023年4月22日

夏を楽しく過ごすために、体を軽くしてみませんか？この9つの食品を食べれば、健康増進とデトックス(解毒)効果が期待でき、春を氣持ちよく乗り切ることができます。

春は、コートをジャケットに変え、窓を開けて新鮮な空気を取り入れ、肉やデンプンよりも旬の野菜や果物を好むなど、身軽になれる自然な季節です。また、冬に溜まっただるさを解消するために、春のデトックスもおすすめです。9つの食品を食事に取り入れることで、冬に溜まったものを排出し、明るい毎日を過ごす準備をしましょう。

【身体と心をきれいにする】

デトックスは、歴史上、行われてきたことです。ローマ風呂、汗蒸幕、鉱泉など、心身に溜まった毒素を排出しようとする人々は、長い間、この習慣に魅了されてきました。

クレンズは、静寂と注意によって、身体と心で一心に取り組むことを意味します。適切なクレンジングには、生産的な生活を一時的に停止し、もはや役に立たないものを処理し、解放することに集中することが含まれます。春は伝統的な浄化の時期であり、システムの再起動として機能します。

大自然が目覚め、新しい命があちこちで芽吹きます。『春の大掃除』として、クローゼットの中の古くなったものや使っていないものを処分し、余分なものは慈善団体に寄付してください。パントリーも整理して、新鮮な野菜、特にアスパラガスやアブラナ科の野菜など、早春の収穫を祝う新鮮な野菜を入れるスペースを確保しましょう。

クレンジング方法というと、ほとんどの人がデトックスのために日常生活から1週間も離れるわけにはいきません。では、忙しい人が実際の生活を送りながら、安全かつ効率的に毒素を排出し、体内をリブートするにはどうしたらよいのでしょうか。その鍵は、デトックス効果のある9つの食品を、より多く、より少なく食べることです。

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1.ブロッコリースプラウト

発芽したブロッコリーの種子は、芽キャベツやキャベツなど他のアブラナ科の野菜の種子とともに、スルフォラファンと呼ばれる硫黄ベースの栄養素を生成します。スルフォラファンに関する研究では、炎症を抑える、腫瘍の成長を遅らせる、がんDNAの突然変異を阻止する、有害なフリーラジカルを中和して体を解毒するなどの効果があるとされています[i]

[i] ホートンCA.スルフォラファン：慢性疾患の予防と治療における臨床的意義のある栄養補助食品としてのその「成熟期」.オキシド・メッド・セルロンゲブ2019;2019:2716870.2019年10月14日発行 doi: 10.1155/2019/2716870
[i] Houghton CA. Sulforaphane: Its “Coming of Age” as a Clinically Relevant Nutraceutical in the Prevention and Treatment of Chronic Disease. Oxid Med Cell Longev. 2019;2019:2716870. Published 2019 Oct 14. doi: 10.1155/2019/2716870

スルフォラファンの最も顕著な効果の1つは、体内の毒素を素早く排出させることです。ブロッコリーを丸ごと食べても健康に大きな効果がありますが、ブロッコリーの新芽はさらに強力かもしれません。生後わずか3日目の新芽には、1gあたり成熟した植物の約100倍ものスルフォラファンが含まれています[ii]。

[ii]ブロッコリースプラウト：化学発がん物質から身を守る酵素の誘導物質が例外的に豊富な源 ジェド・W・フェイヒー、ユエシェン・チャン、ポール・タラレー。米国科学アカデミー紀要 1997年9月号, 94 (19) 10367-10372; DOI: 10.1073/pnas.94.19.10367
[ii] Broccoli sprouts: An exceptionally rich source of inducers of enzymes that protect against chemical carcinogens Jed W. Fahey, Yuesheng Zhang, Paul Talalay. Proceedings of the National Academy of Sciences Sep 1997, 94 (19) 10367-10372; DOI: 10.1073/pnas.94.19.10367
※[i]､[ii]↑は研究資料｡以下資料はもと記事出典を参照※

また、ブロッコリースプラウトを用いた研究では、ベンゼン、アクロレイン、クロトンアルデヒドという3つの一般的な大気汚染物質の排出を速やかに促進し、強力な解毒能力を実証した[iii]。

2.乳清

チーズ製造工程の副産物であるホエイ（乳清）タンパク質は、アミノ酸を豊富に含むサプリメントとして、ボディビルダーや健康志向の人々に長く支持されています。体重の改善と脂肪組成の減少に関連し[iv]、乳清は高血圧、インスリン抵抗性、脂質代謝などの特定の代謝状態の治療における効果的な援助となり得る[v]。

減量のための乳清サプリメントに関する2008年の研究では、乳清タンパク質飲料を1日2回摂取した被験者は、カロリー的に同等のプラセボ（偽薬）を摂取した対照被験者よりも体脂肪が有意に減少しました。両群とも体重を減らしたが、乳清タンパク質群は対照群よりも除脂肪体重を有意に減らし、除脂肪筋肉をより多く維持した[vi]。

3.クロレラ

クロレラは、淡水産の藻類に由来する多用途の栄養補助食品です。健康とウェルネスをサポートするために使用されるクロレラは、ビタミンやミネラルの良い源ですが、このサプリメントのスーパーパワーは、その解毒特性であるかもしれません。

クロレラには、さまざまな化学汚染物質を浄化する能力があることが、数多くの研究で実証されています。『実験的・毒物学的病理学誌』に掲載された研究では、高濃度曝露で急性肝不全を引き起こすことが知られている化学物質、四塩化炭素に対するクロレラの解毒作用について研究した。クロレラ・エキスを投与すると、抗酸化作用による保護作用が生じ、試験マウスの疾患表現型が顕著に逆転した[vii]。

別の研究では、西洋の食事によく見られる特定の発がん性化学物質に対するクロレラの効果を推定するために行われました。クロレラでヒト女性被験者を投与すると、尿中の複素環式アミン（HCA）の量が対照被験者よりも有意に低くなりました[viii]。HCAは、高温で筋肉肉を調理することによって形成される発がん性化学物質のクラスです。

クロレラはサプリメントの形でしか入手できませんが、フルーツスムージーに加えることで口当たりを良くすることができます。緑藻類はヨウ素の豊富な供給源であり、体内のフッ素を除去するのに役立つと考えられています。

4.リンゴペクチン

りんごは、おいしくて便利なファストフードであるだけでなく、腸の健康に役立つ植物繊維であるペクチンを豊富に含んでいます。ペクチンは、自家製のジャムやゼリーにとろみをつけ、ゲル化させるだけでなく、体内の毒素と化学的に結合し、胃腸から毒素を排出させる働きがあります。

1990年、ロシアのチェルノブイリ原発事故の子どもたちに関する研究が発表されました。汚染のリスクが高いとされたこれらの子どもたちは、放射線中毒の長期的な発症を注意深く観察されました。戦略的介入の一環として、リンゴペクチンが監視下で2週間にわたって被験者に投与されました。

ペクチンを摂取した子どもは、プラセボと比較して、致命的な放射性同位元素であるセシウム137の体内負担が減少しました。 有機リンゴを丸ごと摂取することは、ペクチンを食事で多く摂取する良い方法ですが、サプリメントとして利用することもできます。粉末状のリンゴペクチンは、スムージーに混ぜてもおいしく飲めますが、混ぜたらすぐに飲むと、とろみが強くなってしまいます。

5.コーヒー

もしあなたがまだコーヒーを飲んでいないなら、デトックス中に考え直してみてはいかがでしょうか。コーヒーはスーパーフードであり、集中力を高めるだけでなく、体にとって異物である「異種物質」を体外に排出することでデトックスをサポートすることができます。

マウスにコーヒー生豆を与えたところ、主要な解毒酵素であるグルタチオン（GSH）S-トランスフェラーゼが生成されたことが、『癌の研究誌』に掲載されました。（x）コーヒー生豆の摂取はマウスの小腸と肝臓におけるGSH S-トランスフェラーゼ活性を促進し、肝臓に対する抗腫瘍効果を明らかにした研究の支持につながりました。

6.ニンニク

ニンニクも植物性の解毒剤で、おそらくあなたのキッチンにすでにあるはずです。ニンニクには有機硫黄化合物のアリシンが含まれており、体内に存在する解毒酵素の数を増加させる働きがあります。2010年の研究では、タマネギとニンニクに高濃度で含まれるこれらの化合物は、血流中の反応性代謝物に結合する第II相解毒酵素を誘導し、それらの排泄を促進する可能性があることが確認されています[xi]。

2012年に『臨床薬理学・毒性学の基礎知識誌』に掲載された研究では、ニンニクは臨床的に安全で、体内から鉛を除去するd-ペニシラミンと同程度の効果があると判断されました[xii]など、血液や組織中の鉛濃度を下げる効果があることが、他の研究で実証されています。

7.ターメリック

スパイスのターメリック(うこん)に含まれる活性ポリフェノールのひとつであるクルクミンは、抗酸化作用によるデトックス効果をはじめ、さまざまな健康増進効果を持つスーパーサプリメントです。

クルクミンの解毒作用と抗酸化作用は、水銀にさらされたラットを対象とした動物実験で確認されています。クルクミンを体重1kgあたり80ミリグラムの用量で毎日3日間経口投与したところ、肝臓、腎臓、脳における水銀誘発酸化ストレスパラメーター、すなわち脂質過酸化とカタラーゼ活性に対して保護効果があることが判明しました[xiii]。カタラーゼはフリーラジカルによる酸化ダメージから細胞を保護する重要な酵素です。

クルクミン投与は、肝臓や腎臓の傷害のマーカーである水銀による血清生化学的変化を回復させるのにも有効でした。組織中の水銀濃度も、クルクミンによる曝露前後の処理によって減少した[xiv]。

8. 生姜

春のデトックスにスムージーを取り入れる予定なら、さらなるデトックス効果のために、生姜(しょうが)とターメリックを加えることを検討してください。2016年の研究では、ターメリックと生姜は、毒性の高い金属であるヒ素を体外に排出する効果があることがわかりました[xv]。

その結果、この組み合わせは、糞や尿から排出されるヒ素の量を増やすのに有効であるだけでなく、ヒ素の暴露による障害に対する保護効果もあることがわかりました[xvi]。

生姜の解毒作用は、化学的保護作用を示す化合物ゼルンボンに起因すると考えられ、特定のがんから身体を守るのに役立つと考えられています[xvii]。

9. 緑茶

気温が上がってくると、冷たい緑茶を飲みたくなるものですが、実はデトックス効果もあるのです。緑茶を飲むと、鉛の悪影響が軽減されることが臨床的に証明されていますし、生殖能力を高める効果も期待されています。

鉛にさらされた70匹のラットを対象とした実験では、緑茶エキスを与えたラットは他の被験者よりも体重を維持し、鉛中毒の影響を軽減したことが示されました[xviii]。また、緑茶グループの雄ラットは精子の数が最も多く、精子異常の割合が最も低かったことから、鉛による生殖性への有害な影響を抑えることができます[xix]。

グリーンメッドインフォコム　https://greenmedinfo.com/　から転載しました。

エポックタイムズ/TheEpochTimes
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