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ENHYPENとお月様が出会うとき。

ブラッドムーンの夜に届いたもの

2021年5月26日は皆既月食、それも24年ぶりというスーパームーン皆既月食だった。

血のように赤く染まる大きな満月は「スーパーブラッドムーン」と呼ばれていて、ENHYPENのデビュートレーラーにも不気味な姿で登場している。

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まさにこんな感じのが見れちゃうかもね!

と期待したのだが、当日、残念ながら私の暮らす街の空には分厚い雲がかかっていた。月食どころか月の位置さえつかめず終了…とっても心残りだ。


ところで、ENHYPENがデビューした夜も満月だったことを覚えているだろうか。実はあの日、月食も起こっていたのだ。

2020年11月30日の月食は、月の一部がうっすら暗くなる「半影月食」と呼ばれるものだった。月食が始まったのは18時43分。デビューアルバム「BORDER: DAY ONE」の発売が18時という不自然な時間だったのは、月食に合わせたからだと勝手に理解している。
(ただしこの日は20時からデビューショーだったので月の様子なんかまるで覚えちゃいない)


月食は"一度消えて再び現れる"現象であることから、占いなどの世界では古くから「脱皮」や「再生」の意味を持つものと解釈されてきた。
練習生からアーティストへ、普通の少年からヴァンパイアへと生まれ変わる瞬間に月食のエネルギーを借りるとは何とも呪術的なやり方ではないか。

そのような理由もあって、もしかしたら5月26日の夜も何かあるんじゃないかとちょっと期待していたのだ。でも、何も起こらなかった。

え、だって24年ぶりのスーパーブラッドムーンだよ? このチャンスを逃すなんてことある?

表立ったことをやらなくても、こっそり何か仕込んでいる可能性はある。そう思って一応彼らのSNSをチェックして回った結果、出てきたのがこの写真だった。


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よくし西村w


かくして、無理すればスーパーブラッドムーンのように見えなくもないかもしれないニキ氏を眺めながら、26日の夜は更けていったのだ。


ヴァンパイア物語のキーワード、DARK MOON

そういえば、月つながりで気になっていたことをこの際書いてみる。

私はもともとARMYでもあるのだが、その習性として、MVが出たら必ずやることがあった。クレジットのチェックだ。

BTSは「BTS universe」(通称BU、またの名を「花様年華」)と呼ばれる物語世界を持っている。そしてそのストーリーに基づいて作られた映像作品のクレジットには「BU content certified by Big Hit Entertainment」の一文が刻まれることになっているのだ。

じゃあこの、ENHYPENの、いかにも「ENHYPEN universe」的なMVについてはどうなのか? 
というわけで「Given-Taken」や「Let Me In」が公開された際すぐに確認したのだが、このときはそれらしい文言が見当たらなかった。(後々追記される可能性あり)

しかし「Drunk-Dazed」と「FEVER」には、クレジットの中にしっかりと物語に直結しそうなキーワードが含まれている。

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DARK MOON…なんとこの世界観にフィットする響き。 


ここでちょっとTXTのケースにも触れてみよう。

TXTにも同様に「TXT universe」(通称TU、+U)なる物語があるが、こちらの場合、直接的に関連する映像の最後に「+U」のロゴが挿入される。BTSとはちょっと法則が違う。

そしてデビュー前に公開された「+U」最初の映像作品「Questioning film」には、クレジットの中にこのような一文があった。

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どうやら「DARK MOON with ENHYPEN」はこちらの形式に近そうだ。

"THE STAR SEEKERS"は「星を追う少年たち」と訳されて「+U」関連書籍のタイトルになった。「+U」の隠しタイトルみたいなものなのかもしれない。

これと同じルールがENHYPENにも適用されるとは限らない。が、いずれにせよ、ENHYPENの物語世界において「DARK MOON」なるものの存在と意味が大きいことは確かだろう。
そして近い将来、ここから派生した大変お高い書籍も出るだろう…。


DARK MOONが意味するものとは

さて、DARK MOONとは何か。「新月」と訳されることが多いようだが、それではちょっと正確な定義を理解しにくい。月のサイクルを見てみよう。

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生まれたての新月(NEW MOON)は日に日に肥えて満月(FULL MOON)となり、そこから徐々に痩せて薄くなり、やがて完全に姿を消す。この光を失う寸前~完全に姿を消したときの月の呼び名こそがDARK MOONである。
では、ENHYPENのMV世界においてDARK MOONとは?


と冷静に考えたいところだが、ものすごく主張してくる人たちがいて気が散る。

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これトラップなのかな?w

消えかけの月をシンボルに掲げる無数の人々。
あからさまに「我ダークムーン」と主張しているように見えるが、素直に受け取って大丈夫なのかな。笑


wiki情報によれば、DARK MOONはギリシャ神話ではヘカテ、ヒンドゥー教ではカーリーに関連付けられているそうだ。ともに「死」を象徴するダークでパワフルな女神様。見たままに受け取れば、我ダークムーン集団の推しっぽい中央の女性がDARK MOON様ということになる。

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このレリーフが何に見えるかだ。
現象としてのDARK MOONは地球から見て月の後ろに太陽があるときに起こる。よく見ればこのレリーフは、太陽と月がコネッた状態を示しているような気もしないか。そして光の矢が外側でなく内側に向かっているということは、すなわち光を失うことにもつながる。


ここでもう一度、冒頭の月食の話を思い出してみてほしい。

月食は"一度消えて再び現れる"現象であることから、占いなどの世界では古くから「脱皮」や「再生」の意味を持つものと解釈されてきた。

月食とDARK MOONは太陽の位置がまったく逆なので別物だ。だが「一度消えて再び現れる」という点ではとても似ている。

もし彼女がDARK MOONと崇められるようなパワーを持っているとすれば、それは死と再生をつかさどる力に他ならない。つまりは、少年たちにヒトとしての死を、そしてヴァンパイアとしての生を与えた張本人ということになりはしまいか。

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ヴァンパイアのマスター(始祖)は気に入った対象を選び、自分の血を与えることで相手をヴァンパイアにすることができるっていいますしね。


彼女が少年たちに死と再生の道を通過させたのであれば、彼らにとって彼女は神であり、母性であり、あらゆる女性的なイメージの象徴になるのではないか。抗いきれない、絶対服従の対象に。
ちなみに、このイメージの中には前回言及したダークレディのニュアンスも含まれる。


という仮説を頭においた状態で「FEVER」のMVを見てみると、あれ、ジェイクは一体誰のことを歌ってるんだい?となる。

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1つの楽曲に複数の視点を与えるのはBIGHIT遺伝子の得意とするところ。ある角度から見れば等身大の彼ら、また別の角度から見たときには物語の主人公の心情に変わったりする。
ヴァンパイア少年サイドのカメラでこの楽曲を見た場合、自分の意思ではどうにも抗うことのできないDARK MOONへの強い慕情、渇望に苦しむ彼らの姿が浮かび上がってくる…、と言えなくもない。死の月である彼女を自分にとっての太陽と呼ぶほどに。



どうするんだ。そのまま我ダークムーン集団の一員となって消えかけの月を掲げるのか?
それとも、そのがんじがらめの鎖を断ち切って、あらゆる苦しみや痛みが待つ自由へと逃亡しようか。
7人いれば、意見も分かれるだろうな。


3つめの「黒い月」

くどくど書いてきたが、これはあくまでも、いくつか想定できるパターンの1つだということを付け加えておく。
なにしろ我ダークムーン集団が胡散臭すぎて...。笑

実はこの流れでもうひとつのお月様にも触れたかったのだが、今回は諦めることにした。月食ともダークムーンとも違う、極めて重要な「黒い月」。
5月30日に投下された「Outro : The Wormhole」、そしてデビューアルバムの「Intro : Walk the Line」の映像にそれぞれ出てきていたやつだ。

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こっちは少し深い話になりそうなので、いずれじっくり書きたいと思う。
忘れないように、自分用メモ。



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