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【放送終了の衝撃】ブラタモリ批判に対して思うこと

ブラタモリのレギュラー放送終了がNHKから発表されました。それと同時に、番組に対しての批判も一部で盛り上がっています。

単なる思い出話ですが、制作経験者としては伝えたいことがあり、以下、Xと同内容ですが、せっかくなのでnoteにも記述しておきます。

制作サイドは女性アナをリスペクトしている

私は当番組もメインPDとして制作経験がちょっとだけあります。

女性が無知という構図は確かにそうなんだけど、微妙に制作サイドとしては違う認識なんですよね。

それは、「知らない事を知らないとハッキリ言うのは尊い」、「本当に素人の女性アナが腹落ちして視聴者にも伝わる」という事です。

タモリさんに向けた「クイズ番組」の側面ゆえの苦労も

番組をよく見て頂くと、基本はタモリさんにクイズを投げかける構成なのが分かるはずです(今は違うかもだけど)。

お詳しいので、スッと即答されてしまう事が多々あります。

ちなみに、タモリさんとアナへのカンペは無し 打ち合わせも無し。

専門家とタモリさんだけで視聴者を置き去りにしないためにも、あえて女性アナの重要な役割があるわけです。

※案内人の方向けには何百枚とカンペがあります。内容をすり合わせた上で、声を出せないPD(ディレクター)の意図を伝えて頂く必要もあるからです。私はロケ前日に500枚印刷して、ほぼ寝ずに現場に行きましたよ…

TVの中だけの理屈かもしれないが…

高齢男性と若い女性の構図といえばそれまでですが、タモリさんのようにある意味では老練な幼児性を持った方とバランスを取るには、若干落ち着きある相対的に若い女性にカウンターになって貰えると良いというのは、演出論としてはあるんですよね

※女性アナがベテランだと、今度、若い出演者が画面におらず、若年層の共感を得づらい側面も

知らない事は知らない、興味無い事は興味無いとカメラの前で振る舞えるのはTV的には極めて高いスキルです

そんなわけで、制作者はむしろ女性アナにリスペクトを持って演出している(いた)事も、ちょこっと知って頂けるとありがたいですね

※構図として問題が全く無いとは思わないし、番組は受け取る視聴者のものという事も踏まえた上での話ですよ!

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