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NHKニュースクリップ(2024年4/14号)

この1週間でのNHK関連のビッグトピックといえば役員人事でしょう。率直に言って変な人事だな、という感想です。

こちらについては、込み入った内輪ネタや未確認情報も多いのでメンバーシップで扱います。

また、「新プロジェクトX」など注目番組への論評は別立て記事を作っているので、そちらをご参照ください(個人的には、かなり残念な内容でした)。

「おはよう日本」キャスターの諍いがオンエア

4/11(木)の「おはよう日本」は5時台が見苦しい展開でした。両キャスターが噛んだり読み違えるたびにボソっと訂正し合う状況で、まるで口論のような放送になっていました。

個人的なハイライトは、最初は小野アナに攻め込まれていた大谷アナが、ポソっとやり返したところですね。NHKプラスだと頭から再生して14分後くらいだったと記憶しています。

しかし、なぜこんな見苦しい放送が出たのか?ひとつには、今回もまた木曜ということで、木曜編責の能力の無さがあると思います。現場がギスギスしているんでしょうね。

そしてもうひとつは、キャスターの研鑽不足。下読みとか普通するよね?確かに、当日は自衛隊関連の【独自】もあり、しかもその中で読み違えるというニュース的には最悪なこともありましたが、そんなに緊急で突っ込まれるニュースは無いはずです。

差し込みがあったとしても、昔と違ってAIニュースが間に挟まれているので準備する猶予があります

明らかにNHKの放送品質低下を感じさせる内容でした。AI読み上げの方が、正確でわかりやすく、しかも温かみがあるというのも皮肉な話です。

今はまだAIを調整する方が人間が読むよりコストが掛かるため利用の範囲が限定的ですが、人間がこのザマでは5時台を基本オールAIにした方が遥かにマシでしょう。

ローカルニュースに軍靴の足音

私は別に平和主義者ではないのですが、それでもかなり違和感のあるニュースがありました。

基地見学ツアーのニュース自体は別に構わないとして、恐らく出稿した記者が無邪気にはしゃいでいる様子が前面に押し出されているのです。

兵士の案内のもとF16戦闘機の周りを歩いて、写真を撮ったりして普段は間近で見ることが出来ない機体を興味深そうに見学していました。

(中略)

仙台市から訪れた30代の男性は「映画でしか見たことがない戦闘機や兵器を見れて面白かった」と話していました。

当該ニュースより引用

NHK職員して戦争関連の企画をやれば誰でも学ぶ話なんですが、兵器というのはカッコいいし、珍しいし、興味深いからこそ危ないんですよね。青森のニュースのような「無邪気な感想」こそが、戦争への心理的ハードルを下げるから危険なわけです。

この辺NHKは非常に敏感です。

今から15年くらい前ですけど、報番のひとと一緒に環境関連の中継特番をやったときのことです。確か、「ゴミ処理対策の“秘密兵器”」みたいな表現が台本にあったんですよね。

それに対して、かなり偉い報番CPが「“兵器”のメタファーを好意的な文脈で決して使ってはならない」と凄い剣幕で修正したんですよね。制作局系のうんこCPはきょとんとしていましたが、私は今も印象に残っています。以来、私も武器・兵器に関するメタファーは慎重に使ってきました。

今回はストレートニュースなので、私が経験したエピソードとは微妙に違いますが、あんな無邪気な原稿をNHKが出すのは異常なことです。普通なら、今の緊迫する中東・ウクライナ情勢に寄せたONを是が非でも録ってくるはずです。

良い悪いというより、強い違和感がありました。

電話の本質を否定する奇異なニュースも

首都圏でも妙なニュースがありました。

「固定電話に出るな」というのは、いくら詐欺対策とはいえ極論すぎるのではないでしょうか?これでは電話回線を引く意味が無いですし、そもそもNHKが実施している世論調査も立ち行かなくなります。

解決策は私も思いつきませんが、NHKから「電話に出るな」と発信しつつ、「でも、世論調査の電話は掛ける」ような矛盾した発信をするのは情報空間の汚染以外の何物でもないと思います。

爆笑問題・太田光のジョークは許容範囲か否か?

最後は、「土スタ」で披露された太田光氏の鉄板ネタです。

これを受けて、当の立花氏は「ありがとうございました」と自身のYouTubeで御礼を述べています。言ってみれば、NHKの放送を通じて、立花氏のプロモーションを行っているようなものですが、果たしてNHKはこれを許容するのでしょうか?

広報局長がどう責任を取るのか、見ものです。

NHK放送センター内の衛生環境が悪化

先日、「今日的仕様の見直し」なる文書がNHK内で周知されたそうです。いわく、「コストカットのために掃除の頻度を大幅に下げる」のだとか。

確かにあと数年でぶっ壊す建物を掃除するのは馬鹿らしいかもしれませんが、「割れ窓」理論のごとく、局内が荒れたら窃盗などの犯罪が出てくる恐れがあります。

一応、人目に触れやすい西館7Fなどは綺麗にされているとのことですが、他のフロアでは「トイレットペーパーが無い!」といった笑えないトラブルも起きているそうです。

資材室(XDCAMとかを貸し出す部屋)、放送記念品窓口の営業時間も短縮されたとのことで、いよいよコストカットも来るところまで来ているなと寒気がした次第です。

「のど自慢」の“事故”

番組もおかしなことになっています。

4/14の「のど自慢」では2回も音源が止まって歌い直しとなっていました。放送を見ている限り、会場のPAが小さすぎたためか、出場者がタイミングを取り損ねているように感じられました。

これは生バンドだったら起きないことなんですよね。

音の被りを嫌ってPAの音量を下げているとしたら、歌い手からするとやりづらいでしょう。この辺、地味ですけど番組技術のレベル低下が現れていると思います。

演出的にも、なんで中継車で止める判断をしたのかわかりませんでした。そういうマニュアルになっているんでしょうかね?明らかに番組の劣化を感じる放送でした。

ローカル新聞にも揶揄されるNHK

NHKの凋落も甚だしいためか、岡山エリアの新聞社がこんな記事を出していました。ヤフトピにも上がったせいか、界隈でちょっとした炎上案件になっています。

私から全くナンセンスな話です。

ちなみに、大事なのは二局目です。

で、アナウンサーが岡山ってのも、単に岡山くらいの「ほどほどに都会」で、「ほどほどに番組のバリエーションがある」地域じゃないと続かないってのが大きいんですよ。

NHKで出世するためには協会暗部を掴むことが必須

出世については、ダイヤモンドの記事の方が遥かに実態に即しているので、将来が気になるNHK職員の皆さんはこっちを読みましょう。

ちなみに、NHKで本当に出世したかったら「人事」・「リスク」・「計画管理」のいずれかを通らないとダメです(「政治部」だけでは不十分)。NHKの秘密を掌握している人物を冷遇したら何があるかわからないので、必然的に出世していくわけです。懲戒処分を受けても上がっていくとかおかしいでしょ?

【メンバーシップ】役員人事所感

最後は、役員人事についてですね。

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