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#ダースレイダーの音楽話 #3 ファンキーな糖尿病患者

A Tribe Called Quest『The Low End Theory』(1991)

入院中の話。
何度も聴いてきたはずのトライブの諸作はビートルズ同様、新たな発見の宝庫だった。
一日中ベッドで寝て音楽を聴く。
彼らのアルバムは聴く度に驚きに満ちていた。え? こんなドラムの鳴り方だったっけ? え、ここでこんな事言ってるんだ? このアルバムは一◯◯年後に聴いても発見があるはずだ。特に驚いたのが“Vibes and Stuff”とかで、音一つ一つの響き方、余韻まで完璧です。
「I think I gotta...」とQ-TIPが繰り返すところも完璧。
でもシナリオでのチャーリー・ブラウンに合せて口ずさめるようになったのは回復してきてから。
「ファンキーな糖尿病持ち」のファイフも46歳で他界している。僕の満期5年を支えた死のリアリティーはファイフのおかげでもあり、彼の素敵なラップがその瞬間瞬間を輝かせてくれる。

まあ、とにかくすごいアルバムです。
また聴きながら驚く。

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