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「欲望会議」を読んで ゲンロンカフェの鼎談をニコ生で観て 〜変化する勇気がないと、傷付きから回復できない〜

 二村ヒトシさんファンなのですが、クリスマスイブに、あるイベントで偶然、お会いし、無理を言って二村さんご本人から「欲望会議」を買わせて頂きサインまで頂きました。二村さんが「千葉さんや柴田さんにもサイン書いてもらってね」と仰ってくださったのが印象的でした。二村さんとお友達も素敵な方でした。ゲンロンカフェの鼎談は行けなかったのですが、ニコ生で観て、勉強になりました。

 ゲンロンカフェの放送で二村さんが「出会い系サイトにメンヘラが居なくなった気がする」に対し柴田さんがSNSで自分のトラウマを話す事で、承認欲求を満たしてSNSにみんな移行したけど悪い人居るから危険」と警笛を鳴らしていました。これは私も気を付けたいです。SNSでのカミングアウトの危険性については柴田さんが「欲望会議」に書いてあるので、是非、読んで欲しいです。

 PTSDは傷を分かち合ってシェアするより、私は二村ヒトシさんの『なぜ「あなたは愛してくれない人」を好きになるのか』を読んで、ひきこもって自分の好きな本、映画、ラジオ、ドラマ、それこそひきこもって「自分の欲望」をキチンと知った方が良いと思います。柴田さんが言う偏差値60の学級委員のようなフェミニストが

「悪い男に引っかかる女性は、3年間、SEX恋愛禁止」

と、謎のカウンセリングしてましたが、ゲンロンカフェで柴田さんが「愚行権」と言ってましたが、学級委員フェミニストカウンセラーより、二村さんの本と「欲望会議」にどうすれば良いか具体的に書いてあります。恋愛禁止でなく「恋愛より自分の欲望を知る時間を優先する」が良いと思います。

 私が精神療法を見てると「共感」と「分かち合い」で治るが多いのですが、この本ではその事が必ずしも良い事でないのを書いてあると思いました。ゲンロンカフェの放送で、二村さんがホラー映画「ヘレディタリー/継承」を薦めていて、ラジオの解説を聞いて観に行ったのですが「共感」は悪い方向に使われる事もある、人間の内面の怖さを知る映画でした。

 千葉雅也さんはじめお三方でP188〜「変化する勇気がないと、傷付きから回復できない」傷付いている自分と言うアイデンティティーの話で、自分を変化させて行った方が良いと言う話の中で、私自身が長い間、傷付いた自分のアイデンティティーにしがみついていたのですが、あるフェミニストの対談で、加害者が亡くなると怒りの矛先をどこに向けたら良いか分からなくなると言う話しを思い出しました。その傷付いた世界にずっと居るのでは無く、こちらが変化していく必要がある。二村さんと柴田さんの人生のハズレくじ、当たりクジの話も面白かったです。二村さんが、最近お亡くなりになった橋本治さんの言葉を解説してくださっていました。

 過剰な共感を求めず、過剰に繋がらず、ひきこもって自分の欲望を知り、自分の人生を楽しむ。それは千葉さんが仰ってたように「ラク」するワケではなく、改めて「ひきこもって自分と向き合って自分を知る大切さ」を教えてくれた本でした。有難うございます。

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