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精神障がいの施設で読書会をしてみた

私が通所している、ココロの病気がある人の生活を支援して貰っている施設、生活の支援とは、朝起きて、そこで過ごして、運動プログラムや調理プログラム、ただ話してるなどがあって、社会生活を行えるようになる為の施設です。

そこで読書会をしました。課題図書は「大学1年生の歩き方」トミヤマユキコさんと清田隆之さんが書いた本です。

何故、この本を選んだかと言うと、ココロの病気になった人の中には、病気で40代から50代になって薬が合ってとか、本気で親が亡くなった後、どうしようと初めて社会と接点を持つ人に対しても、服装や特に人との接し方について、初めて人と関わる人に対して、具体的に人とどう接すればすれば良いかの指南書だからです。

ただ、ココロの病気になると、本1冊、読む事が無理な方が多いので、今回の題は『コミュニケーションは「ビビりながら」がちょうどいい』のP59〜P62をココロの病気の仲間に読んでもらって、意見を述べてもらいました。

ココロの病気の人と言っても色んな段階がいます。施設に通って、就職できて、フラッと施設に遊びに来る人、長年、施設には通ってるけど、施設に来るだけで手一杯な人、施設に通い始めて、やっと人と接する事が出来るようになった人。

『コミュニケーションは「ビビりながら」がちょうどいい』について、意見が2つに分かれた。

長く施設に通えていて、社会参加が出来てる人は、自分の話している話が、特に精神障がい者施設では、自分の話が深刻になるので、自分の話が相手に負担をかけ過ぎでないか、あるいは負担になる時があると言う話しになりました。それを

「150キロの豪速球を投げられても受け取れない」

と言う、上手い表現をしてくれた。反面、施設に来てやっと初めて人とお話出来るようになった人は

「どうして人にガンガン話しかけちゃいけないの?」

と、意見がぶつかった。

気持ちは分かる、気持ちはとても分かる。私も施設に通い始めた時は人と話したくて話したくて仕方なくて、私は人に迷惑をかけた事が沢山ある。また、人を選ばす不用意に悩み事を話して、自分が壊れた事もある。私も意見した。でも結果、私の意見を押し付ける事になったのは否めない。

「私の経験だけど、だれかれ構わず、何でも話すと傷ついてしまった事がある。だから深刻な相談に対しては、聞く専門の技術を持った精神保健福祉士さんに、それと、そのプロの相談員の人の中にも自分にとって安全な人、安全で無い人が居るから誰が自分にとって安全な人は話してみて」

と話して、それに付け加えてくれる人がいて

「精神保健福祉士さんは150キロの豪速球投げられても、受け止められる、聴く訓練を受けた人だからね」

読書会はいつもは相性が悪い人にアシストして貰ったり、私もズカズカ人に対して人に接するところがあるな?とか自分と反対意見の人でも「どんなに近しい人であっても、結局は自分と異なる”他者”なのだ」P60〜と言う事で、話を聞かなきゃなと思いました。

 プロの相談員の精神保健福祉士さんからは「自分が学生の時、ガンガン人に話しかけなきゃと思って、ビビりながらで良いんだと、この本を大学生の時に読みたかった。大人になって救われた思い」や「若い時は、ホント他者不在でドンドン話しかけたりしていたが、歳を取れば取るほど、相手がどう思うか怖くなる」と言う意見が出て、色んな人の多種多様な観点が理解出来て良かったです。


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