見出し画像

梅芸版「赤と黒」がきっかけで、再び劇場に通い始めた話(感想含)

自分でも久しぶりの狂いっぷりだったので、備忘録的に記録を残しておこうと思います。
※「赤と黒」のネタバレあり

私のプロフィール
・関東在住の会社員
・数年前まで宝塚歌劇にどハマりしており、週6で有楽町に通っていた
・最近は気になる演目のみ観劇(基本は宝塚)


そもそものきっかけ

元を辿ると、全てのきっかけは秋口に刀剣乱舞に再熱したことでして……。
久しぶりに二次創作を読んだりしていたところで、普段よく話すフォロワーも刀剣乱舞が再熱しており、その流れでゲームも再開。

その一連の流れをツイートしていたところ、二次元の趣味がきっかけで繋がったフォロワーから「とのさんは刀ミュの才能があるから見た方がいいと思う」とリプライが。

刀ミュの才能……?????

今まで2.5系の舞台は食わず嫌いというか、共感性羞恥が強い気もあったためあまり触れてはきませんでした。よくわからないままプレゼンを受け、動画サブスクに登録。

最近の刀はよくわからないしな〜と思いながら動画を漁り、たどり着いたのが

今思うと初っ端なんで???って感じなんですが……知ってるし好きな刀だったから…………。

当時の感想

普段、基本的に宝塚しか見ていない私には刺激が強かった、主にお衣装。

最初にこちらの演目を見てよかったところは、普通の刀ミュと違って?お芝居パートが刀役じゃなかったところ。
けどライブパートのトークは最初小っ恥ずかしくて薄目で見てた、すみません。

その時に髭切役の人いいな〜と思って調べてみたら、三浦宏規さんと言うらしく。
FNSでヘアスプレーにいた人だ!FNSでレミゼ出てた人だ!!!と点と点がつながり始める(アハ体験)
この辺から嫌な予感はしていた、調べることが楽しすぎて……。

この頃X(旧Twitter)のオススメ欄が三浦宏規さんの関連情報で埋まり始める。助けてくれ。
そこで知ったのが芳雄のミューの直近のゲストが三浦さんだということ。
迷わずWOWOWを契約し、放送当日は生放送をリアルタイムで視聴した。

それまで刀ミュとInstagram上でしか拝見していなかったため、初見の印象は「関西弁なの?!」だった。正確に言うと三重県のご出身らしい。

当時の感想

徐々に狂い始めていることがわかる。(私の場合は感想絵を描き始めたら大体やばい)
また、この辺で梅芸版の「赤と黒」の主演をされることを知る。

赤と黒について

赤と黒に関しては宝塚版と宝塚のフレンチロック版を観劇したことがあり、「ふ〜〜〜ん……」という気持ちだったのにいつの間にかチケットを取っていた。
今思い出したけど、夏頃会社の私のデスクに誰かがこのチラシ置いてた……なんで?(未来予知?)

星組さんのフレンチロック版よかったしな〜と思いながら、初日開けて一週間後ぐらいに初観劇。

この梅芸版がめっっちゃよかった………………。

一番最初に描いた感想絵

ツボだったところ

・照明を効果的に使用した演出

全体的に舞台セットがコンパクトで大道具も少なく、シンプルな印象を受けたけれど、だからこそ照明の演出が映えていてよかった。
特に牢獄のシーンでは牢獄の囲いを四角いエリアライトで表現していて衝撃的だった。

あと2幕で手持ちのライトを使用した演出も好き。アンサンブルの方達が苦悩するジュリアンを照らしていて、光に暴かれてしまいそうになったジュリアンの表情がより一層苦痛に歪んでいって……ボロボロになっていく姿が良かった。
このシーンの最後にルイーズが出てきて、その時は上からのライトが2人を神々しく照らしていて。直前までの温度差というか、ギャップも良かったな〜。

・フレンチロック特有の曲

曲自体は星組さんの時から素敵だな〜と思っていたけれど、梅芸版は男性が歌う分フランス版に近いのかな?という印象。宝塚版はなんというか、女性が歌う分宝塚ナイズされている感じ。

「赤と黒」に関してはジュリアンとルイーズの曲が特段多いと思うんですが、三浦さんよく喉壊さないな?! フランス版は元々シャウトっぽい歌い方が多くて、そこを結構忠実に高音もしっかり出されていて……喉つよ……。

ナンバーの時は舞台セット裏にいるバンドメンバーがセットに映し出される演出も面白かった!
バンドで言うと、カテコで1ナンバー演奏してくれるの大好きなんだ〜(宝塚版のOTTとかもそうだった)
こういう舞台って途中で手拍子入れられないから、カテコでは思う存分手拍子できて楽しい。血が騒ぐ。

あと今回エリザ役をされていた池尻香波さんの歌の伸びが素晴らしくて聴いててすごく心地よかった。ディンドン🎶 ディンドン🎶

・役作り

全体的な役作りがすごくしっくりきて良かった。

ジュリアン・ソレル(三浦宏規さん)
何かの記事で「ピュアに作っていってる」みたいな話を拝見したんですが、確かに野心はあるんだけど、純粋が故にこういう結末を迎えてしまったんだな……っていうジュリアンだった。

最初にルイーズが「ぼんやりしていて何を考えているのかわからない」みたいなことを言うけれど、確かに序盤のしゃべり口や物静かな様子からはそういう印象を受けるよな……。その様子から独白のシーンのギャップがまた効果的で。確かにずっと野心に燃えて成り上がることを考えているのだけれど、外面的にはそうは見えていなくて。
唯一その野心を知ってしまったルイーズと、ああいう関係になってくのがやっぱり赤と黒は最高だな〜と。2幕だとジェロニモ相手に自分の気持ちを抑えないようになっていて、そのギャップも1幕で起きた出来事だったり数ヶ月の時の流れを感じさせて良かった。

個人的には三浦さんを生で拝見するのが初めてだったこともあって、役への没入っぷりとカテコでのギャップが凄すぎて目を疑った。独房でのボロボロになりっぷりから、処刑のシーンで目隠しされる際に嗚咽というか、呼吸が激しくなっていく様が結構衝撃的で。終盤の流れの演技すごく良かったな〜……。

ルイーズ・ド・レナール(夢咲ねねさん)
こんな人が家庭教師先にいたらそりゃ狂っちゃうって……。
ジュリアンの台詞に「貴女が僕を狂わせた」という言葉があるけれど、本当にその通りだよ……になった(この台詞大好き)

序盤の不倫関係に陥るまでの流れはだいぶ簡潔な印象を受けるんですが、その中でもジュリアンに触れられた手を意識している素振りだったり、ジュリアンと対面する前に身だしなみを気にしていたりと、ルイーズの女としての部分を意識させるような演技も細かくて良かった。

最初観劇した時は独房のシーンで「騙されていたのよ〜許してちょうだい」という台詞におっ、お前〜〜〜!!!!!となっていたんですが、回数を重ねるうちに演技が変わったのか、私の受け取り方が変わったのか、素直に受け取れるようになってきました。
この時代だから仕方がないけれど、ロミジュリといい赤と黒といい、手紙の事故が多すぎる。ソース確認してくれ。(ロミジュリは手紙が届かないせいだったけど……)

マチルド・ド・ラ・モール(田村芽実さん)
今までTRUMPシリーズの円盤とアンジュルム時代のライブ映像を拝見しただけだったのですが、生のめいめいめちゃくちゃ素敵だった……。

2幕頭のナンバーで「ご機嫌いかが」だったりお嬢さまぶるワードの部分だけぶりっ子っぽい歌い方に変えてたのもすごく良かったな〜。(大阪から?)

インタビューで「一番現代的な登場人物がマチルド〜赤と黒の時代に現代からタイムスリップしたような」といった話をされていたけれど、本当にそんな感じで。
この時代では珍しい女性像だったんだろうけど、ジュリアンに「僕は君を愛してる」と言われた時に無邪気に喜ぶ年相応の姿だったりとか、裁判に勝ってジュリアンを救おうと奮起する姿だったりとか……一見チグハグなように見えるかもしれないけど、全部自分の意思を貫き通した結果で。
「赤と黒」の登場人物って基本自分自身の愛に従った結果、ああなってしまうと思っているんですが。(財産への愛、母への愛、権力への愛……)
その中でもなんだか一番健気というか、うまく言えない……。
ジュリアンも可哀想だけど、マチルドがやっぱり一番可哀想だなあと思ってしまう。
幸せになってほしい……(どうしてこんなことに……)

総括

結果として東京はチケットを追加し、大阪にも飛んで東西で7回ぐらい観劇したのかな?
私自身、同じ演目に何回も通うことが久しぶりで。楽しかったけど腰は死にました。
こんなに通いたい!ってなる演目もなかなかないので、本当に楽しかった〜!

きっかけは不思議な流れだったけれど、三浦宏規さんも知ることができたし良い2023-2024でした。
今年上演予定の「メディア/イアソン」も「ナビレラ」も楽しみです。

舞台は先のスケジュールまで決まるおかげで、生きる目標ができて良いな〜と再熱するたびに思う。仕事頑張ろう。

この記事が参加している募集

おすすめミュージカル

おすすめミュージカル

沼落ちnote

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?