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TWIが教えてくれる、教育は教える前後が重要!

更新内容
5/5:タイトル修正

今回は仕事の教育について考えていこうと思います。
最近は多様性や自由な発想、創造性が重要視されていることもあり、教育なども決まったことをやらせることに対して疑問視されています。
しかし、だからといって自由にさせてもなかなか知識やスキルは身につきませんし、仕事の立ち回りは覚えていきません。
仕事の教育に関して、戦後からあるフレームワークでTWI(Training Within Industry)があります。
第2次産業時代のフレームワークとして、現代には合わないという意見もありますが、内容としては時代を問わず人に教育するうえでの重要なことを教えてくれています。

TWIとは

TWI研修は、TWIとはTraining(訓練)within industry(企業内の)for supervisors(監督者のための)の頭文字をとったものである。(Wikipedia)

日本では第二次世界大戦後、占領軍から伝わり、厚労省(現厚生労働省)により敷延されました。
TWIは日本の工業を発展させたメソッドでもあります。
内容は、教育するうえでのプロセスが主に4段階で構成されています。
順を追っていくと以下のようになります。

1.習う準備をさせる

1-1 気楽に指せる
1-2 何の作業やるか話す
1-3 その作業について何を知っているか確かめる
1-4 作業を覚えたい気持ちにさせる
1-5 正しい位置につかせる

2.作業を説明する

2-1 主なステップを1つずつ言って聞かせてやってみせ、書いてみせる

3.やらせてみる

3-1 やらせてみて間違いを直す
3-2 もう一度やらせながら、一つずつ主なステップを言わせる
3-3 もう一度やらせながら、一つずつ急所を言わせる

4.教えた後を見る

4-1 仕事につかせる
4-2 わからぬ時に聞く人を決める
4-3 たびたび調べる
4-4 質問するように仕向ける
4-5 段々指導を減らしていく

参考:カイゼンジャーニー

教育の内容以上に重要なことが記されている

教育するうえで2.作業を説明する、3.やらせてみる、ことに焦点が当たります。

説明して、やらせる。

このことに尽きるとさえ思われがちと思われることが良くあります。
セミナーやほとんどの研修などでは、自分の仕事で必要という前提、キャリアアップするために研修を受ける場合も受ける目的があるので1.習う準備をさせる、ということは達成されています。
そのため、1.習う準備をさせる、が無意識のうちに省略されていることが多いのではないでしょうか?
しかし、この習う準備をさせることが最も重要です。
相手が仕事を覚える気にならない、またはどんな仕事をして、何をすることを覚える必要があるかがわかってないといくら説明しても、相手は理解してくれません。
さらに、やらせてみた後の4.教えた後を見る、の内容も重要です。
とくにわからぬ時に聞く人を決めるということは、誰に頼ればいいかがわかっていると仕事がつまずきにくくなります。
また、どのような仕事で止まっているとか何が苦手で何が得意化なども見えてきます。
なによりも相手の心理的な安心感が高まるので、思いもよらないミスや突飛な行動も起こりにくくなります。

今の時代だからこそ重要な事

TWIは古くからあるメソッドで現代には合わないと思われがちですが、今の時代だからこそ、より重要な事があると考えられます。
決まって手順でやらせることも、現代では創造性が重要で決まったマニュアル通りのことなんてやらせても意味がないと思われるかもしれません。
しかし、新しいアイデアは既存の知識や知恵の組み合わせだったり、今まで積み重ねたものが開花して生まれるものでもあります。
詰み重ねという意味では、マニュアル通りすべてやることが正しくはありませんが、基本的な考え方など基礎的な知識、スキルをまず身に着けるうえではTWIのメソッドのような手順を追ってしっかり身に着けるプロセスは重要です。

また、1.習う準備をさせる、での気楽にさせる、作業を覚えたい気持ちにさせるといった心理的にポジティブにすることは今も昔も教えるために重要な事です。
さらに4.教えた後を見る、においてもわからぬ時に聞く人を決める、ことは仕事のコミュニケーションやチームで仕事をするうえで今も重要です。
個人での仕事が完結することが多い今だからこそ、聞く人を決まっているということはコミュニケーションの観点で重要です。

まとめ

今回はTWI(Training Within Industyr)のメソッドを紹介しました。
TWIの項目は仕事を教える場面で悩んだり、壁に当たった時に見てみると道が開けると思います。
ぜひ活用してみてください。

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