「台風情報」と「ビジネスでデータや統計学を扱うこと」との共通点
お見舞い申し上げます
2019年10月12日(土)には、台風19号が日本列島に上陸の恐れがあると、連日報じられ、当日は大変な被害がありました。
自宅近くには川があり、その川も氾濫危険水位到達をはじめとする、緊急速報が届いておりました。
自宅が特に深刻な被害も無く過ごせたのは、奇跡かもしれません。
そもそもビジネスで統計学を使う意義
わたくしは拙著や普段担当する講座などで、次のように説明しています。
●意思決定までの過程を説明できる
●意思決定までの過程を共有できる
これによって、その後の行動を起こすために、全員が同じ理解に立つことができます。
また意思決定までの時点とその後とで、変わった状況が無いかどうかを人間が考えながら、毎日を過ごす必要が出てきます。
つまり統計学もビジネスに使うと、
「今ままで●●だったからこれからは▲▲になるだろう」
「▲▲になるだろうと一旦予測したけど、現状は■■になっているから、もしかしたら●●について変化が起こっているかもしれない」
このように変化を見極めることが、より期待できるため、人間の役割は更に高まります。
データを基に得られた予測や傾向を、ただそのまま使うということではなく、更に人間の持つ情報、業界の慣習、そして肌感覚などを役に立てるのです。
なお定義の共通理解は大切
このとき、何について話をしているのか?について食い違っていることはありませんか?
ここで定義の共通理解につながってきます。
共通言語という表現をされることもあります。
このとき、キーワードを同じくすれば良いということではありません。
例えば「マーケティング」という言葉の場合、マーケティングとは具体的にどういった行動をすることなのかが、関わるすべての人に同じ理解をされているかどうか、ということです。
さて台風情報を扱う場合は
今回の台風19号(2019年)の報道でも、避難勧告や避難指示というキーワードと共に、刻々と激しくなる風雨の状況が報じられました。
このとき、例えば次のキーワードで避難指示・避難勧告といったキーワードのほか、どこに避難するのかといったことが、既に存在する定義と、あなたの理解は一致していましたか?
わたくしはこの日のほとんどは、自宅でラジオを聴いていました。
このときラジオでは、避難先のことを「必ずしも避難所とは限らない」ということがわかるアナウンスがありました。
具体的に考えなくてはならないのは、避難所までの移動が安全にできるかどうか、という点でした。
そして垂直避難というキーワードもあったので、自宅やその時に居る建物の、上階へ避難するということも求められました。
ここでもやはり肝心なのは、定義の共通理解でした。
これらのアナウンスは、変化しています。
内閣府は「避難勧告等に関するガイドライン」を平成31年(2019年)に改定しました。
過去の災害の発生と被害の蓄積によって、我々の命や生活の安全をより確保するために生まれたものだと解釈できます。そして今後も必要に応じて、こうしたガイドラインは変化してゆくことでしょう。
最後にビジネスでも使える考え方
一度進めたものはやりっぱなしではいけない
進めたものは必要に応じて変更してゆく
意思決定には人間の持つ情報や発想も必ず考慮する
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