続・データを使って仮説を作る(データをマーケティングに活用する Part3)

前回はデータを使って仮説を作る部分のうち、主に既に自社のサービスを利用している人のデータ(行動データ)を元に、リピート率や離脱防止、アップセルに繋がる戦略の仮説を作るアプローチについて書きました(前回の記事はこちら)。今回は新規ユーザーの獲得についてです。

マーケティングファネルと抑えるべきデータ

よくマーケティングファネルという言い方で表現しますが、顧客がサービスを知らない状態から、ロイヤルユーザーになって、口コミで拡散してもらい、それによってさらに顧客を獲得するという一連の流れを整理したフレームワークを見たことがある方も多いかと思います。

マーケティングファネルの使い方としては、ファネルの各フェーズごとにデータを集めて、顧客がどこで止まっているのか、どうすれば次に進むのかを分析して施策につなげる、という使い方をしますが、このマーケティングファネルを元に考えるとどのようにデータを集めれば良いのでしょうか。SaaS(ソフトウェアサービス)などの、WEBサイト上で完結するサービスの例を元に考えると以下のようなデータとデータソースが活用できそうです。

潜在ターゲットと利用意向を把握するには

新規ユーザーの獲得については、一例としては潜在ターゲット数が重要になります。データソースとしては主に国の統計がよく活用されるかと思います。B2C向けであれば、国勢調査や住民基本台帳から詳細な人口分布を把握することができますし、消費動向であれば消費動向調査、資産の保有状況であれば家計調査などがあります。B2B向けであれば、従業員数や資本金、業種・業態ごとに企業の分布数や大まかな売り上げ・財務状況などを法人企業統計などから把握することができます。

実際は、こうした統計データに加えて、独自のアンケート調査なども組み合わせながら、潜在ターゲットがどの程度で、そのうち利用意向がある見込み顧客がどの程度かを把握していくことになります。

ここにおいても最終的な戦略仮説として持つべき要素は

WHO(ターゲット)
WHAT(コンセプト)
HOW(クリエイティブ・タッチポイント)

です。この部分の仮説の立て方は極めて多様なパターンがありますが、多くの場合は

手元にある定量定性情報から仮説を作り(この時点で情報が足りない場合には定量・定性の予備調査をする場合もあり)

定性調査で仮説をブラッシュアップ

定量調査で検証

というプロセスを取ることになります。

定量定性情報をどう組み合わせるか、足りない場合の予備調査はどう設計するか、は実際はかなりの技術と経験が必要ですが、これだけでもまた長くなってしまいますので、また別の機会に書きたいと思います。

接触後の動きをデータで抑えるには

顧客が自社サービスとの接触(タッチポイント)を持ってからは、自社サービス内でのデータが活用できることになります。セグメントごとに顧客が反応が良いか悪いかを分析し、当初の仮説通りではないのであれば原因を仮説立てした上で対応をする必要があります。WEBサービスであればデータでの把握は比較的容易ですが、オフラインチャネルで販売される消費財などでは、アンケートで定量データを取得して実際の消費者の反応を確認する必要があります。

その上で、アクティブ化した顧客に有料利用・リピート利用などの上位顧客になって頂き、リファラル(他者に勧めてくれる)を獲得するかを考える必要があります。ここでも重要なのは、WHO/WHAT/HOWです。どんな顧客に、どのようなユーザー体験を、どのような手段で提供すると上位顧客あるいはリファラルになってくれるのか、を設計して実際に試してみる必要があります(意外と「どうやってロイヤル化してもらうか」「リファラルを獲得するか」という議論になると何故か「ターゲット」という視点が抜け落ちがちですが、他人に勧めるには勧める理由があるはずで、その理由をターゲットとセットできちんと分析するのがおすすめです)。

これらのデータを得るときには、業種・ブランドを跨いで共通な部分と、ユニークな部分があるので、実際にはデータを見ながら判断をしていくことになります。

長くなりましたが、次回はいよいよ、こうしてデータを活用して作られた仮説をもとに、どのように施策を実行するかという話に入っていきます。

次の記事へは以下のリンクからどうぞ!

データをマーケティングに活用する4つの方法
 データを使って仮説を作る
 続・データを使って仮説を作
④ データを使って施策を実行する [次はこちら]
 データを使って効果を測定する
 データを使ってマーケティングを自動化する
・[関連記事] データ分析は、課題を見つけるものか、解決するものか

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データをマーケティングに活用する4つの方法シリーズ

データを活用したマーケティングは、①仮説を作る、②施策を実行する、③効果を測定する、④自動化する、の4つに分かれます。それぞれについて、解説しています。
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