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宿泊学習(未就学児編)①

毎年7月の半ばになるとツーンと切なくなる思い出があります
未就学時代のお泊り保育、我が子の通う園は珍しく2泊する事、園内ではなく遠方で実施というスタイル

例年7月中旬頃の開催に向けて、お泊り保育で使うパジャマや着替え等一式を2か月前頃から園に持ち込み、ごっこ遊びを通じてお泊り保育の練習をしていきます
発達凸凹な息子はそれまで両親以外と宿泊の経験がありません

大丈夫かなと思いつつ、当時の私は息子の対応に苦慮していながら、適切な見通しの立つ声かけなども出来ずにいました
今振り返る伝わらないだろうと思って行動にも起こしていませんでした

また、息子は中々自分の気持ちを言葉に表現するのが苦手で、前日まで特に発する事なく過ごしていました(きっと当時は何と言ったら良いのかも解らなかったのだと思います)

前夜になって急に息子から「行きたくない」と発信がありました
全く予期していないタイミングで私は正直焦っていました
本人にしてみたら、漸く言えた気持ちだったのだろうと思います

あの手この手で励ます言葉をかけましたが、結局本人は泣きつかれて寝ました

翌朝、普段は声かけしなければ自ら着替えようとはしないのに、その日に限って自ら私服に着替えて(出発は制服)行かないアピール

園に集合する時間となってもまだ私服のままで自宅にいる状態
その間、出尽くせる限りの声かけをしますが、絶対に行かないの徹底ぶり

私の中で当時は園の行事は行かせなければいけないもの、子供も行けば絶対楽しいはず
行かない選択はないと勝手に思い込んでいました

私はすぐに出られるように、自宅前で自転車には荷物を詰め込み
後は本人と出るだけの状態にして
いよいよ追いつめられていました
園にはその間、連絡をしつつ、気持ちばかりが焦って、当の息子を気遣うことも出来ていません

ふと頭によぎった一言「みんなを見送りに園まで行こう」と伝え、
その為には制服着ないといけないよねと嘘までつき、慌てて着替えさせて園まで自転車で向かいます

バスの出発場所は園から少し歩く為、待っていてくれた案内役の先生と一緒に走って出発場所へ向かいます
息子は何も言わず、私に手を引かれるままに一緒に走りました
そしていよいよバス手前、先生が待ち構えていて「じゃあお母さんはここで」と荷物を受け取り、息子の手を先生は握り、私と息子はそのまま離れる事に

その間わずか数秒でしたが、息子は一瞬にして状況を悟り大号泣
そのまま引きずられるままにバスに乗せられていきました
私はとぼとぼ園まで戻り、そこから自宅へ帰ります

やっとの思いで参加させることが出来たのに、一気に罪悪感だけでいっぱいになりました

自宅に戻り、しばらくすると先程息子をバスまで連れて行った先生から電話がありました
「今途中のパーキングでトイレ休憩に立ち寄っています。○○君は最初は泣いていましたが今は落ち着いていますので安心してください」と連絡がありました

ホッとしたい気持ちがある一方で全く安心にもならないモヤモヤした気持ちでいっぱいに

長くなりました続きは次回に