リハビリ

とりあえず、今から30分間、文章を書く練習をしよう。
noteの使い方を覚えるために、何かを書いてみよう。

と思ったら、いきなり1行のスペースができてしまった。
そうか、文章を続けるにはスペースを押しながら改行しないといけないのか。

思い返してみれば、もともと文章を書くのは好きだった。
「俺の面白い文章を読め!」ぐらいに思っていた。
しかも、そう思って書いていた頃の文章は、いま読み返しても、ちゃんと面白い。実力が伴っていたかどうかは分からないが、「面白いことを書いてやる!」という熱量だけはあった。そんなノリで、TCC(東京コピーライターズクラブ)のリレーコラムや、CR局のリレーブログなどを、頼まれて何度か書いた。でも、そんな機会も、だんだんとなくなっていった(そもそもTCCはこっそり退会した)。文章を書くことが、なくなった。たまに何か書こうと思い立っても、書きたいことが思いつかなかった。

書くということは、自分をさらけ出す行為だと思う。自分の知っている以上のことは書けないし、自分のポテンシャル以上のことは書けない。僕らの担当するクライアントさんが、その会社以上の広告を作れないのと同じように。

いま、自分をさらけ出すには、自分のいる環境はあまりに過酷だ。ものすごい才能、ものすごい人生経験、ものすごい人間力に溢れた人たちが、そのへんにゴロゴロ転がっている。自分が何かを書くことで、自分の能力が可視化されて、あなたの実力はこんなもんなんですねと、点数を付けられてしまうことが怖い。そんなことを思っているうちに、何も書けなくなってしまった。

それでも、また何かを書いている。上手な文章や、面白い文章は書けなくてもいいから、何かを書ける人にはなりたい。リハビリという言葉が適切かどうかは分からないが、書いてみることで、分かることがあるような気がする。リハビリは、徐々に段階を上げていくことが大切だ。今日はこれだけかければじゅうぶんだ。また明日。

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