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まにまに- 第16回

"まにまに(随に)" = 物事の成り行きに任せる様
この記事は、2019年10月20日の最近の出来事や感じたこと、考えたことなどを、筆と気の向くままに綴っている、ただの日記です。

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前回お話しした通り、「ひとこと日記」のタイトルを変更しました。
タイトル初回ですが「第16回」としたのは、前回の「ひとこと日記」がなんと15回目の更新だったんです。
更新回数をカウントしていくことがモチベーションとなるかと思いまして。
内容はこれまでの「ひとこと日記」とさして変わらぬ続きのようなものなので、「第16回」より始めさせて頂きます。

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"まにまに"
まず、発音が可愛い。
最初、仕事の合間合間に書いているから、"間に間に"と考えました。
まにまに。どこかで聞いたことがあるのかな?頭の片隅からひょっこり出てきましたが。
何かの歌詞の一節?古典の授業だったっけ?
そもそも本当にこんな言葉あるのかなという不安から、調べて始めて"随に" と書くと知る。意味は上述の通り。
いや、これはまさに、自分の日記にはぴったりなタイトルかもしれないぞ。という"まにまに"との出会い。

最近の仕事のこと

10月のはじめには、2台の収納家具をメンテナンスして店頭に展示しました。

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奥行きが浅めの本棚と

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サイドボード。

どちらもシンプルなデザイン/設計で使い易そうなのですが
北欧の家具は何と言っても、この脚のデザインが可愛いらしく特徴的ですよね。上の本棚なんて、本当にシンプルな『棚』なのですが、この丸っこい脚がちょこんとあるだけで、どこか温かみを感じさせてくれる、そんな佇まいに惹かれます。

その翌週から10月中旬へかけては、少し手間のかかる作業を進めました。

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デンマークの家具メーカー、Søborg Møbelfabrik製のチェア。全部で4脚。
このSøborg社からは、ボーエ・モーエンセンを始め、その当時のデンマークの著名なデザイナーたちが多くのプロダクトを発表していました。

このチェアも誰かデザイナーの作品かな?と、念のために色々と調べていく中で、所有しているデンマーク家具の本で発見したのがこちら。

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背と座は籐で編まれていますが、フレームワークはかなり酷似している印象です。とあるデザイナーユニットのプロダクトを紹介しているページで、詳細欄には同一のメーカー名も記されています。

うーん。。同じ椅子なのかな?

実はこの椅子、なかなかの曲者で。買い付けした当初は座面や背もたれには穴が開いていました。木製の座面の裏側には生地を留めていたような痕跡もありまして。。

写真の籐の製品以外にも、この椅子には幾つかのバリエーションがあったのかな?とか。調べられる限り調べてはみたのですが、結局は分からず。

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でも様々な痕跡から推理をしていく中で、座面や背もたれの穴は後から加工されたものなのではないか?同様に、張られていたであろう布も、後から被せたのではないか?という憶測に至りまして。
座面にウレタンを充てて布を被せてしまえば、穴はそのままにしておくことも出来たのですが
オーク材を使用したこの木製の座面のままの方が、椅子自体の雰囲気も好きでしたし
何より後から加工をされた(推論ですが)のであれば、修復してみたい、という気持ちも沸いてまいりまして。
結果、全ての穴を塞ぎ、塞いだ箇所にはオーク材の突板を埋めて、という作業を延々と行うまでに至りました。

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目標が明確であれば、そこへ至る手段やプロセスも単純なことが多いのですが、今回のように「オリジナルの姿」という目標が不明瞭な場合には、手探り手探り、様々な痕から紐解いていくしかありません。
今回目指した目標が果たして正解だったのか、間違っていたのか。悩みながらの作業ではありましたが、当初イメージした通りの雰囲気ある佇まいに、満足しております。

そして並行して仕上げを行っていた、小さな壁掛けのシェルフ

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可愛い。。。

仕上げを終えウェブサイトへアップをし、そしてTwitterへと報告をしましたら、「Twitter見ました」とのご連絡。一時間後にはお取り置き商品となりました。
Twitterすごいな早いな~
見て頂いている方がいることが、何よりありがたい。

グレタ・トゥンベリさん

ここからは最近の感じたことや考えたことなど。
まず最初は9月の終わりに開催された国連の『気候変動サミット』で行われたスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリさんの演説。
ニュースでもご覧になった方、多いと思います。
演説それ自体、また何よりもトゥンベリさんのあの険しい表情がとても印象的で記憶に残りました。
後日、演説に対する賛否の声をネット上でも多く目にし、様々な意見にモヤモヤする気持ちもありましたが、トゥンベリさんのあのような切実な『声』によって世界中で問題提起が起こること、それ自体に大変意味のあることだと感じています。

個人に出来る事は小さなことかもしれませんが、出来ることから取り組みたい。また、お店として、事業活動を通して社会と関わっていく上で、環境に対してどう向き合っているのか、これから何をしていくかなど、たとえ個人経営の小さな小さなお店であろうがなんだろうが、きちんと取り組み、発信 / 提起をしていきたい。

環境問題に対して自分自身に出来ることの中で、今すぐに取り組めることはきっとたくさんあると思う。
でも「知らなかった」ために、「取り組んでいなかった」こともそれ以上にたくさんあるはずだ。
「知らなかった」では許されない未来
「知らなかった」は罪かもしれない。
せめて「知る」ための努力をしていきたい。まずはそこから。

台風19号

"異常気象"という言葉は、もう死語で
"気候変動"という言葉こそが、今私たちの直面している現実でしょう。
千葉県に大きな被害をもたらした前回の台風15号に続いて、今回の台風19号の襲来に、多くを考えさせられました。

今回、JRや私鉄各線を始め、ほとんどの交通機関では早くから計画運休が予定されていましたし、またそれに伴って大手のデパートや商業施設、スーパーや個人店などでも台風の到来する当日には臨時休業や営業時間の変更など、事前対策が講じられていましたね。

正直に言うと、これまでであれば、台風だろうがなんだろうがたとえお客様がいらっしゃらなかったとしても、営業日であれば尚更、お店に来て何かしらの仕事を見つけて、さっさと仕事を済ませておいてしまいたい。そう考えていたかもしれません。
でも実際、家にいる家族のことを考えると、一人きりににさせておくのは心配だし、でも仕事もしたいし、という葛藤に、どう対応しようか悩んだりして。

でも今回は、広く"社会全体"が、上述したような「事前対策」を講じていたため、悩むことも少なく、安心して「臨時休業」として家に居ることが出来ました。"自分一人"ではなかなか決心できないことも、社会全体が後押ししてくれたような感覚でとても有難かったです。

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私の住む吉祥寺や、お店のある西荻窪では、格別目立った台風の被害もなく、ひとまずほっと胸を撫でおろしましたが、ニュースを見、信じられないような各地の光景に、台風の恐ろしさを改めて強く突きつけられた、そう感じた方は私だけではないはずです。

先晩、実家(東京都府中市)にて、両親とも台風の話をしていましたら、多摩川の氾濫に備えて当日、坂下の地域では避難警報が出ていた、とか(実家は坂の上なので大丈夫だったそうです)
中学生時代に野球をしていた河川敷のグラウンドは流されてしまった、とか
生まれてこのかた、幸運なことに、自然災害とはほぼほぼ無縁に過ごしてきましたが、少しづつ、様々な自然災害が身近に迫ってきているようで。どんな災害がこの先起こるのか。これまで平穏と思っていたこの日常も、様々な危険と隣り合わせているということを、今一度考えておく必要がありそうです。

ツイッター

台風の情報を始め、様々な情報収集に便利なTwitter
お店のアカウントとして運用していますが、SNS音痴なため、まだまだ使いこなせていないような。。でも便利ですよね。
実は最近結構はまっています。

先に書いたように、Twitterにてお店や商品を見て頂き、反応を頂けることも時々あったりしますし。仕事としてもこれからもっともっと力を入れていこう、と考えている一つ。

そんな最近、私事ですが(まあ日記ですからね)
10月に入り寒暖差の影響か、風邪をひいてしまいまして。。
休日にどこか行きたいけど、体調を考えてあまり遠出はしたくないな、と思っていたそんな時、Twitterのタイムラインで、近所でこんな写真展が開催されていることを知りました。

今開催されているバスキア展に伴って、彼のポートレート写真がいくつか展示されているそうで。バスキア展もせっかくなら行ってみたいけど、まあとりあえずちょっと行ってみることに。

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近所にこんな素敵なギャラリーがあったなんて。
吉祥寺や西荻窪は、小さくても素敵なギャラリーが数多くあって楽しい町です。もっと色々と廻ってみたいなー

バスキアの瞳はなんとも少年のように、純粋でした。
そして六本木のバスキア展は混んでいるという情報をゲット。
こちらの写真展は、、明日10月21日までです。。

そして、井の頭公園をふらふらと

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すこしずつ、秋の気配

タイムトラベル

そして井の頭公園をふらふらと歩いていくと
そこには時空の歪みによって、「タイムトラベル専門書店:utouto」さんが出現していました。(こちらもTwitterで知ったのです)

まず最初に、私はutoutoさんの回し者ではありませんので、あしからず。
utoutoさんがどんなお店なのかは、興味がありましたらこちらよりご確認ください。

個人的な感想ですが(まあ日記ですからね)
本当に、すごく素敵なお店でした。
入った瞬間ファンになりました。(ほぼ告白)
世界観が確立していて、セレクトされた商品や店員さんたちの雰囲気もそのお店の世界観とマッチしていて。

悔しいけど、自分のお店には足りない要素がいっぱいあると感じました。

「素敵だ」と思った気持ち。
素直に”ファン”になってしまった一消費者としての気持ちを大切にして
これからの自分のお店の在り方、お店の作り方を考えていきたい。
そう思ってここに記しました。
長々と書いてきましたが、今回の日記のメイン。
それが”utoutoさんとの出会い”でした。

これからのお店の在り方については、この先この”note”にてまとめてみたいと思います。これは自分自身への”宿題”。
「偶然性」「ストーリー」「表現」「言語化」「世界観」などなどなど
キーワードになりそうな言葉が頭の中をぐーるぐると廻っている状態で、まだまだ上手くまとまりませんが、一生懸命考えていきます。

素敵なお店はこのutoutoさんだけではもちろんありませんね。
世の中には、特にお店のあるここ”西荻窪”には小さくても個性的で魅力的なお店さんがたくさんあります。
もっと西荻窪で色々なお店さんと繋がりたいな~
そして多くを学びたい。

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utoutoさんの出現は本日10月20日まで。次回は札幌に出現するとか?

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こんな感じの”まにまに 第16回”。
長い文章、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。