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蛇窪神社と蛇窪信号場に行ってきました

東急大井町線の「戸越公園駅」の南側、現在は豊町という名前がつけられている地域は、100年ほど昔は「蛇窪」という地名だったそうです。戸越公園駅も昔は「蛇窪駅」という名前だったとのこと。

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(画像は今昔マップより)

名前の由来とか全く調べてませんが、蛇が居るような湿潤な窪地だったんだろうな、と想像しています。この近辺には川が流れており、激しく蛇行をしていたからだという説を提唱する人もいるようです。

「蛇」という名前を昔の人は嫌い、地名も改称されたのですが、今では蛇年繋がりなどで観光アピールもできるということで、地味に蛇窪という地名も耳にすることが多くなったように思います。
ということで、「蛇窪」という名前を冠している場所を訪れてみました。

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まずは蛇窪神社。白蛇が奉られている珍しい神社ということで、そのビジュアルからインスタとかでも良く見かけることが多くなりました。
蛇窪神社は通称で、もともとは「上神明天祖神社」という名前で呼ばれていました。ちなみに「下神明天祖神社」も存在します。

神社内に白蛇や龍を奉る神社(蛇窪龍神社、白蛇辨財天)があり、この神社はこちらで有名です。昔から神社自体は存在していたのですが、最近リニューアル工事を行ったようでかなり新しいお社になっていました。

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白蛇辨財天は、多くの弁財天がそうであるようにお金を洗うとご利益があるということで、私が訪れた日もたくさんの人が目を血眼にしながら一心不乱にお金を洗っていました。目が血眼に見えたのはこの日がとても暑かったからだと思います。
私も利回り1%くらい期待できるのであればこういう詣事に参加してもよいかなとは思っています。

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弁財天でお金を洗うお水が境内の奥手の方で滾々と流れてきていました。多分これ自体は今は水道水をポンプで組み上げているのでしょうが、神社の敷地内に今でも使っていそうな井戸もあり、この近辺は水に恵まれた地域なんだろうなとは感じました。蛇窪、という地名の縁を感じる風景でした。

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そもそも白蛇が奉られているのは、科学的側面だと白化した蛇というのは大変珍しいため希少価値が高いから、ということのようです。この流れだと、いずれ「はぐれメタル神社」みたいなものもこの世代のレガシーとして100年後には普遍的な存在になるかもしれません。


続いて、鉄道マニアなら誰でも知っている「蛇窪信号場」に訪れてみました。私はマニアではないので「蛇窪」で検索して出てきた場所にただ訪れてみました。

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同じ「蛇窪」という名前を冠してはいますが場所としては結構離れており、歩いて移動する際は注意が必要です。私は電車(大井町線)で移動しました。

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蛇窪信号場はJR横須賀線と湘南新宿ラインの分岐点で、写真左手が横須賀線品川方面、右手が湘南新宿ライン大崎方面に分岐していきます。正確には今は信号場ではないようですが、今でもかつての名称で呼ばれているようです。
ちなみに直ぐ側に東急大井町線の下神明駅があり直角に交差しています。左手高架には東海道新幹線が走っています。

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蛇窪信号場が知名度があるのは、歴史があるということもあるのでしょうが、東京では珍しく線路の平面交差がされている箇所ということがあるのかもしれません。湘南新宿ラインの大崎方面行きは、反対方面行きの横須賀線の線路をまたがるように敷かれています。

もちろんこのことで通勤ラッシュ時にはボトルネックが発生し、大崎行の電車が遅延したりすると反対方面の電車が待たされたり、その逆でもまた待たされたり、という事象が発生しやすい場所になっているようです。横須賀線・湘南新宿ラインで通勤する人の精神がやさぐれがちな根源です。

この平面交差のボトルネックを解消する計画もあるようです。大崎短絡線と呼ばれるプロジェクト。以下はJRが発行している情報のPDF。

ただ大崎短絡線プロジェクトは現時点であまり積極的に進んでないようです。用地収容の問題や、新線がきつい勾配になること、道路や大崎駅ホームに改造が必要なこと、コロナ後に鉄道会社の経営状況や鉄道需要がどの程度回復するか等々。

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蛇窪信号場の近辺は踏切も多数現存しており、ひっきりなしに通る横須賀線・湘南新宿ラインの影響で開かずの踏切化しています。平面交差もボトルネックと言えますが、こちらの踏切問題も典型的なボトルネックだなと思います。

この辺を解消するプロジェクトは別途あって、近くには新たな道路(補助第26号線)を現在建設中で、こちらが開通すると踏切を通らずとも通行が可能になる見込みのようです。

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ただこの道路は平成13年ころからずーーーーーーーーーーーっと建設をしており、20年たった今も絶賛作業中。品川のサグラダ・ファミリア、とは特に呼ばれてませんが、完成するとしても大崎短絡線と同様ずっと先のことになりそうです。

伝統の象徴である神社は時代にあわせてリニューアルが行われ、文明の象徴である道路や鉄路は遅々として変革が進まない。そんな風景が眺められるのが、蛇窪、という場所のようです。


アクセス

蛇窪神社へはJR横須賀線「西大井駅」から徒歩9分。それ以外に東急大井町線「中延駅」「戸越公園駅」などからも徒歩圏内です。
蛇窪信号場は東急東横線「下神明駅」すぐ。

西大井駅へは品川からJR横須賀線で4分。







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