2019/05/22 OpenShift Meetup Tokyo #4 レポート #openshiftjp

はじめに

 ※まだスライドが公開されていないため、記憶とtoggetterの記録で記載しています。間違いがあればご指摘ください。

 2019/05/22に開催されたOpenShift Meetup Tokyo #4のレポートです
 なお私は名古屋在住のため、今回はリモート配信された名古屋会場での参加となります。

【イベント概要】
この度、TOKAIグループ様に、マネージドサービス型コンテナ基盤Red Hat OpenShift Dedicatedを採用いただきました。その経緯や利用状況に関して、生のお声を聞きたいと思います! そしてそして、OpenShiftはもうすぐバージョン4を迎えますの会です。Red Hat Summit 2019のRecapもあわせてご紹介します。 また、Kubernetesの上で真面目にアプリケーションを動かすエンタープライズ需要が増えてきたので、その話を。
日頃疑問だったことから、OpenShiftの最新情報まで、ざっくばらんに色々聞いてみてください。

リモート配信について

 リモート配信、いいですよね。東京非在住の身としては、とても助かります。できればオンライン配信などされると嬉しいですね。機材的問題だったり色々ハードルあるでしょうが、できれば配信いただけると嬉しいです。

togetter

 当日のツイッター実況がtogetterにてまとめられています。
 こばさん(@tzkb)、ありがとうございます。

マネージドサービス型コンテナ基盤!!Red Hat OpenShift Dedicatedの採用

 1人情シスになってしまったTOKAIコミュニケーションズ 暮林さんが、OpenShift Dedicatedを利用してコンテナ基盤を立ち上げ、運用している体験話。
 1人情シスではKubernetesといった複雑な仕組みは管理できないでしょ・・・というところで役立つのがOpenShift Dedicated、といったところでしょうか。
 またManaged KubernetesであるGKE、EKS、AKSとは異なり、ノード(サーバ)の管理すら必要なく、OpenShift Dedicatedは ”Full Managed”である点が大きな違いであり、より運用者の負担を減らせているとのことでした。

 OpenShiftはいくつかのサブスクリプションがあり、Dedicatedはエンタープライズ向け。個人向けでも購入可能なレベル(50$/月)のOnlineもあるので、お試ししたい人はこちらがオススメとのこと。
 従量課金ではなく、前払い制なので、日本企業では稟議が通りやすいのが良い点とのこと(悲しいけどこれって現実なのよね・・・)


 またDedicatedはSingleAZとMultiAZでは費用が結構異なる(当然といえば当然ですが)ようなので、費用対効果的なことを問われると辛いですね・・・


 DedivatedではOpenShiftのメジャーバージョンアップもRedHatの米SREチームが実施してくれるため、利用者負担はとても低いのが助かる。
 また米国日中帯=日本夜間帯でのメンテナンスのため、日本時間的には融通が効きやすいところも助かるとの事。

 セキュリティ確保については、AWS WAFを利用している。ただしDedicated側に直接WAFの適用ができない。解決策として、自前AWSアカウントとRedHatのAWSアカウント(Dedicated側)をDirect Connectし、自前AWSアカウントのCloudFront経由でDedicatedに接続している。

ついに来た!KEDA(Kubernetes Event-Driven AutoScaler)!!

 Microsoft 大溝さんのセッション。
 KEDAとは? 「podをオートスケールしてくれる」が、一言で表現できる機能との事。ただし、既存のオートスケールを担っているHPA(Horizontal Pod Autoscaler)と取って変わるものではなく、共存するもの。


 具体的な違いとして、HPAはCPU使用率といったメトリクスをチェックし、スケールの有無を決定している。また、podのスケールは1からn、nから1といった増減。
 KEDAはイベントドリブンとある通り、キューのたまり具合によってスケール条件が発動する。またpodのスケールが0から1、1から0が可能。
 (githubのHow KEDA worksがわかりやすいですね)
 ちょっとKEDAとかHPAとか、ネーミングは揃えて欲しいですね・・・

 KEDAとは別件ですが、AzureでもフルマネージドなOpenShiftがリリースされるとの事。サブスクリプションは自由に選択できないらしいので、MSかRedHatの営業にコンタクトとって欲しいとの事です。

Rookの本気を見せてやろぅじゃないか

 Rookとは?kubernetesにおけるストレージ管理ツールです。5/3にメジャーバージョン(v1.0)がリリースされました。
 詳細はPublickeyさんのニュースをご参照ください。

 宇都宮さんの説明曰く、kubernetesにおける永続ボリューム(PV)をいい感じにやってくれる仕組み。Rook自体はストレージではなく、ストレージオケーストレータ。
 Rookは複数の分散ストレージに対応しているが、stableなのはCephだけ。つまり現在、本番稼働に耐えうるのはCephだけ。将来的には様々な分散ストレージから選択できるようにする様です。
 またRook自体はオペレータであるため、Rookが倒れてもPVは維持される。(デプロイはダメなので、早めに再稼働させよう)

 またCephとは異なり、昨年にRedHatが買収したNooBaaというツールも注目。NooBaaはマルチクラウドやオンプレ環境のオブジェクトストレージに対するGWのツール。裏側の構成を隠蔽する事が可能で、聞いている限りは面白そうですね。

Red Hat Summit 2019 Recap!! for OpenShift

 もうすぐリリースされるOpenShift 4の話。
 今回は夢のある話との事で、地に足ついた話は北山さんを捕まえてください、との事。
 その1つ目として「Operator」の話。Operatorとは、「運用をソフトウェアによって作りこむ「Site Relicability Engineering」を実現」するモノ。
 OperatorHubへの登録には、自動テスト、OpenShiftへのインストールが可能かのチェック、RedHatによる厳密な認定を踏まえる必要がある。
 「今後Operator知っていないとk8sは使えないレベルになる」という発言が印象的でした。
 2つ目は「Federation」(Hive?この辺りもう記憶がうろ覚え・・・)。OpenShiftによるマルチクラスタ管理が可能に。
 3つ目は「Service Mesh」。KubeCon EUの現地レポートでもSMIが発表され、Service Meshの標準化が話題になっていましたね。とてもトレンドな話。RedHatもSMIの開発に携わっていたとの事ですので、OpenShift 4に追加されるのは納得。
 4つ目は「Pipeline」。OpenShiftではJenkinsが利用されているが、他にも色々出てきている。その中で特に知名度が低い「TEKTON」(テクトン)。knativeのパイプライン担当なので、覚えておこう。「Continuous Delivery Foundation」も発足されましたし、CI/CDの標準化も今後進んでいくんでしょうね。

最後に

 濃い、の一言。

 名古屋在住の身であり、OpenShift Meetupは初参加でしたが、今回は特別濃いとの事。
 私もわからない部分が多く、とても勉強になりました。スライドや動画が公開されたら復習します。

 ただ1つ気になった点。今回の内容、kubernetesを概要レベルでも理解してないと、理解できないのでは?
 特に名古屋界隈でk8sを利用している企業は極々僅かという理解ですので、名古屋会場でついて行けた人がどれだけいるでしょうか。
 東京会場では、理解できて当たり前レベル?もしそうなのであれば、東京と名古屋の格差も極まってきたな・・・と感じてしまいます。他の会場ではどんな感じでしょうか・・・
 何れにせよ今後、OpenShift、またkubernetesというプロダクトは目が離せませんね。注視していきましょう。

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