アダルトチルドレン

多分それが僕の心に巣食うものなんだろうな。はっきり覚えてる。小学校5年生までは楽しかった。楽しむことや生きることに罪悪感を抱かなかった。
些細なことだが僕にとってとても大きな転機が6年生で現れる。
僕が町内会の6年生で1人しかおらず、町内会長を母がつとめることなった。母はフルタイムで教員の仕事をしており、そこにそのような余計なタスクが降ってきた。真面目で責任感強いおとなしい母だから中心的立場はすごく嫌だったと思う。僕がいたせいでそうなった。母は毎日忙しそうにしイライラし、僕の顔を見るとため息をついた。
僕は生きてることに後ろめたさを感じた。僕がいると母に迷惑がかかることがよく分かったからだ。
それがきっかけで自分の命はとても邪魔なものだと思うようになった。
そこから20年以上経ったが自分の命の軽さは歳を重ねるごとに加速していく。

大人になっても、人の不機嫌やため息が怖くて仕方ない。俺が悪いことしたんだって脊髄反射的に思う。

僕が死にたい理由はそこかな。物心ついてきたタイミングで母の苛立ちを真正面からずっと受け止めてしまった。それの原因を僕は僕に探して見つけてしまった。あれから自分さえいなければと思わない日はない。
それから生きてて両手離しで楽しいと思ったことは一度もない。

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