つい先日、「最高の時間割」という配信番組を観ました。
今思えば、あれが全てのきっかけだったのだと思います。
（突然のほん怖調）

ゲストは加賀まりこさん。（大好き！）ぽんぽん出てくる気持ち良い語りを聴いているうち、中でもストンと胸に落ちてきたのが。

「出世とかお金よりも、今日誰と逢う、誰と飯を食う、誰とセックスする、というのが一番大事なこと。今の日本はそうじゃない。それは人間としておかしい」

そのシンプルで強い言葉にはっとしました。
朝起きて、誰に逢おうかなって考えられる日は、なかなか無いこと。はて、私が明日逢いたいなと思う人は…？と考えた時浮かんだのが「ぐり」のお姉さんでした。

可愛らしいお姉さんが一人で切り盛りする小さなお店なのに、びっくりするような美味しいものを出してくれる。常連ではなかったけど、インスタを見ながら次はいつ行こうと楽しみに思っていました。
ご結婚でベトナムに移住するので閉店、とお知らせが出て、絶対最終日に間に合うようにお店に行かなくちゃ、と思っていました。

きっと常連さんが沢山来てるだろうな、私のようなものが行ってはご迷惑かな…いやいや、それこそ人間としておかしい考えだろ！と思い直して、最終日のランチにとことこ出かけました。
以前お店に行った時「お昼も来てね。まぐろ丼絶対おすすめ」と言ってもらったのに一度も行ってなかったから。

私ときたら、うっかり携帯を忘れて（財布は忘れなくてよかった…）でも並んでいる列にしゅっとまぎれることに成功。皆さんそれぞれ最後のまぐろ丼を思っている感じ。
ほどなくして店内に入ると、小さなカウンター席でわくわくしながら丼を待っている人たちの気配が満ちていてふふっとなる。
「駆け込み需要で大変ね」
「本当よ～。みんなもっと前から来てくれてたらもっと儲かったのに～」なんて会話もはさみつつ、お姉さんは一度に4人前のまぐろ丼を、鮮やかな手つきで一つ一つ集中して作っているのが分かる。

私の席は、偶然にも初めて来た時に座った位置。
「まぐろ1.5倍でご飯は普通で」
隣のお兄さんと同じ注文をして、何気なくカウンターを見回すと「ご飯の普通盛りは200g。ちなみにサトウのごはんは一つ180gです。」と手描きのPOPが出ていて、これまたふふっとなる。お店にいる人たちも、静かにそれぞれが楽しんでいて、いいなあ…と何度も思いました。

そしてまぐろ丼は…もう夢のように美味しかったです…！
マジで写真をお見せできないのが残念です！！でもあの焚きあがったご飯を蒸らす時の様子とか、まぐろ丼のたれをきっちりかける時の目線とかを考えたら、当然だよな、という気がしました。
ちょっと前の動画ですが、こちらを見て想像してみてくださいな。なまじ私の写真なんかより、プロの人が作った動画の方が良いはず…！

美味しい丼にお味噌汁もついて、大満足。何も残らない器をカウンターに返して、ご挨拶して帰りました。
このお店が無くなるのか…と思うとぼんやり哀しいのだけど…でもそんなことよりあのお店から広がる何かを感じるのが心地よくて、お姉さんに幸あれ！！という気持ちがどんどん湧いてきました。
なんだろうなあ。自由ってこういうことかもしれない。

そんな風に思いながら部屋に戻り、ははは…こんなとこに置いてるよ携帯、と取り上げるとkanaeさんからDMが。
「今夜、ぐりさんへ私もご一緒させていただいても…」
目に入った瞬間爆笑してしまいました。
「OKっスよ！」
ということで、夜の部（4000円で食べ放題飲み放題）参加も決定。

明日のnoteに続きます！