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11/30単行本『世界の終わりの魔法使い 完全版』(駒草出版)の秘策〜手描きサインカード数万枚の封入〜

 紙の単行本『世界の終わりの魔法使い 完全版 1 すべての始まり』が、2020年11月30日駒草出版から刊行される。新装復刊4冊+描き下ろし新作2冊。「三部作」+「新三部作」の構成で、2020〜2022年にかけて『世界の終わりの魔法使い』シリーズを6冊刊行するプロジェクト「せかまほ6部作」構想の第一弾。「完全版 1」に新たに付け加わったタイトル通りに「すべての始まり」だ。

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 ここに至るまで、文化庁の支援や、個人制作による「私家版」、島島から先行配信している電子版3巻、ボードゲームの制作と試遊カフェ、ライセンス、展示、「マンガ論争」の取材など、さまざまな企画が入り乱れて発表されたが、ようやく「紙の単行本」という最も「マンガ」らしい形態で作品をお届けできることが素直に嬉しい。

 一方、作者は現在電子書籍レーベル「島島」からのインディ配信による電子書籍にこそ「マンガの可能性」を大きく見出している。紙の本や書籍流通に関して絶望している部分もあり、紙でリリースするなら、何らかの「ポジティブな秘策」が必要だと考えた。頭を振り絞り、出てきた具体的なアイデアがこちら。

 単行本自体にサインをするいわゆる「サイン本」の場合、書店さんにとっては返本不可になるので、「カードに手描きでサインをして封入」という形をとる。これならば現在の書籍流通の基礎である再販制度を阻害せず返本可。初回分に特別なオマケをつけて値段を上げて限定数を売る「特典商法」とも異なり、定価のまま等しく全ての初回配本分に封入される(※返本後は異なる)。コロナ禍でサイン会ができない問題も回避し、バーチャルサイン会よりも幅広く無作為にサインが届く。もちろん「サイン風印刷カード」ではなく、一枚一枚が異なるオリジナルな手描きサイン(ナンバリングあり)だ! 結果、アート的価値も発生するが、その価値は価格には反映されない。合計6冊と考えると、その数は数万に及ぶ。

 コスト的には数万枚(全6冊分)のポストカードの印刷代程度で、あとは作者(西島)が気合を入れてサイン+絵を描けばいいだけ。また、このアイデアに至る詳細な思考はFANBOXで無料公開中。またnoteの別エントリではSNS上で可視化できるサインカードを可能な限り収集中

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 画像は書店さま向けFAXより。街の小さな書店さんでも、大型書店さんでも、amazonさんでも楽天さんでも、初回流通分は全てサインカード付き。返本された後はカードは付かない。各書店さま、確実に手に入れたい読者のみなさま、ぜひご早期のご注文を! よろしくお願いします。

 「やっぱ紙だろがぁ?」

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といいつつも、電子版は先行して1-3巻まで「島島」より配信中〜(※収録内容、構成、デザイン等、内容に差異があります)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07QJ39N8S/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_4HfyEb3BFCD22


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