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心が、勃った。

※ネタバレしまくり※

コントはいいぞ〜。

東京夜光花 傑咲集を観に、IMM THEATERへ。

近くの橋から見た会場


やさしいズタイ脚本の芸人よるユニットコントライブ。

出演者は以下。

やさしいズ タイ、うるとらブギーズ 八木崇、ネルソンズ、ロングコートダディ、空気階段、蛙亭、そいつどいつ 市川刺身、ヒコロヒー、ラブレターズ、テニスコート 神谷圭介

いやーちょっと豪華すぎる。会場も、演出も、演者も。
普段のお笑いライブの大体の値段は、1500〜2500円ほどが相場だが、今回は4500円と少々お高い。
でも、それに見合うものが確かにあった。

ポスター

IMM THEATERは2024年1月10日に開業したばかりの新しい劇場。
私は初めて行ったのだが、普段行っている他のよしもとの劇場とは空気感が違う。
THE 劇場、といった感じ。
音響、照明、映像での演出の設備が整っているように見えた。
内装は真っ黒。そこに赤や黄色の椅子が設置されている。座り心地もよかった。
たまたま前2席が空席で、その前が通路となっていたためもあるが、真ん中くらいの席でもとても観やすかった。

私の本命はロングコートダディ。

『鑑識』堂前さんピン
『マルチエンディング』ロングコートダディ
『ファイト』兎さんピン

3つにわたって出演しており、大活躍していた。

それぞれピンでの出演コントはどちらもカップルの彼氏役。
堂前さんはプレイボーイ風のなんでもそつなくこなしちゃう系警官、兎さんは童貞感丸出しの大学生。
個人的な“解釈一致”の配役で、この2つのコントを観ている時はドキドキが止まらなかった。

私は生々しい恋愛系コントを観ている時、じっとしていられない。
特にそれが好きな人たちが演じている時は余計に。
今回ももじもじもじもじしてしまった。
下手な恋愛ドラマより、私は恋愛コントの方がドキドキする。

というか、ロングコートダディのお2人の演技が好きなのかもしれない。
2人の役柄への憑依ぶりは是非みんなに見てほしい。女性も男性も年齢もこえて、何にでもなってしまう。

開演前の舞台

『鑑識』では、鑑識に来ている警官3人のうち、堂前さんとかたまりさんの役が隠れて付き合っていて、それを上司役のもぐらさんは知らないという設定。
上司にバレないように、いなくなった隙にイチャイチャする2人。
堂前さんは、あまり知らない人からすると大人しく控えめにみられたりもする。しかしむしろ兎さんよりもがんがん下ネタを言ったりする人だ。
堂前さんから醸し出るそこはかとない色気はなんなんだろう。

そんな堂前さんが演じる彼氏役。途中、上司役にバレそうになって慌てて離れるシーン。
セットでベッドが置かれていて、彼女役とくっついていたのに急いで離れた拍子に勢いよくベッドに飛び込む堂前さん。
アクロバティックに少し飛んでベッドに着地していた。軽々した動きと演技がかっこいい。

オチではカップル2人のベッドシーン。ベッドまで誘導してからのベッド上のシーンもわりと長くあり、みていて本当にドキドキした…
キスしようとして寸前で上司が来て離れるシーンもあったな。

爆裂女子人気のある堂前さんのあの配役は、流石だなあ。同じように悶えていたロコディファンがたくさんいたことと思う。

『マルチエンディング』。
長い上司の話がマルチエンディングになっていて、途中出てくる選択肢で正解の方を選ばないと無限ループになってしまうという設定。
ロングコートダディは話を聞く後輩役。
合間先輩をよそに、後輩2人で話すシーンがある。そこはアドリブも多めかな?というくらい、普段のロングコートダディの空気が出ていた。
ロングコートダディのあの空気の良さはなんだろう。
飄々としたいたずらっ子の堂前さんと、なんでもオーバーにリアクションしてくれる天然兎さん。
今回も楽しそうに2人で話しているシーンが印象的だった。

『ファイト』。
恐らく童貞彼氏(兎さん)が彼女(中野さん)の家にいて、外から野球練習の掛け声が聞こえてくる。
彼女にそそのかされてキスをしようと試みるが、恥ずかしさからできない時に、タイミングよくその声が聞こえるという設定。

兎さんはロングコートダディのコントでも、ウブな男性役をやることが多い。
実際本人は26歳まで童貞だったらしく、今でも経験豊富な堂前さんには“童貞イジリ”をされている。
そんな兎さんなので、まあハマり役。
彼女役の中野さんも、絶妙に鼻につく感じの演技がうまい。

ソファに2人並んで座ってコントが進んでいくのだが、ぽっちゃりの2人が2、3人掛けのソファに座る姿はなんだかかわいい。

こちらも鑑識とは違った意味でドキドキしてしまった。逆にウブな人を見ている方が身悶えしてしまう。みんな、そういう時期あるよね。

その他のコントも実力派たちが演じているので、もちろんおもしろい。音楽はオシャレだし、効果音もしっかりしていた。

平日の家から遠くにしては早めの開演だったが、間違いなく行ってよかった。いい夜だった。

きっと成立させるために稽古を重ねていただろうけど、この一回(配信もあるが)にかけていると思ったらそれもすごい。
コントってその背景が見えるからその点もいい。
想いとライブ感と儚さと。

会場入り口

帰り道興奮冷めやらず、いつもは目当てが当たらない確率が高すぎて手を出していないグッズくじを引いてしまった。
3回やってやっぱり当たらなかったが、まあ、それでもこの公演にお金が落とせたのでいいことにする。

ちなみにこの記事のタイトルは、溜口さんが興奮してコント内でアドリブで言ったセリフから。
それをエンディングトークでヒコロヒーさんに指摘されるという場面があった。
すると、他の演者もかぶせて勃ってました!とコメントする場面が。
堂前さんは鑑識のコント中、かたまりさんと2人ともずっと勃っていたとのこと。

コント師がもっと優遇されたらいいな。
もっとコント公演が観たいな。

まさかそんな高尚なことが行われるわけがないと思い込ませていただきながら活動をしています。