カンヌライオンズ　PR部門　2019

全米フットボール大会スーパーボールでは30秒のCM相場が5億円超。試合だけでなくCMにも観客は注目する。前回も犬と馬の絆で観客の感動をよんだバドワイザーは今回も彼らの会社のシンボルである馬と犬を登場させた。

・ファクト

2015年9月国連のSDGs発表を受け、2018年1月バドワイザーを生産しているAnheuser-Busch InBev.（アンハイザー・ブッシュ・インベブ）社が2025年までに全すべてのビール製造工場で使う電力を100％再エネ電力に切り替える「RE100」宣言を行った。

・内容

バドワイザーは100%再生可能な電力でビールを醸造することを宣言し、実現した。これを受けてアメリカンフットボールの最大大会Super Bowlでボブディランの「風に吹かれて」をBGMとしてバドワイザーのイメージキャラクターである犬と馬を登場させ「WIND NEVER FELT BETTER」というメッセージを発信した。さらに風力発電の電気をアトランタに寄付した。

・結果

詳しくは不明。ツイッターはこんくらい。賞賛のメッセージも多数。

・ターゲット

スーパーボールを見に来ているアメリカ国民(一般的なアメリカ国民、バドワイザーのコアユーザー、もしくは普段からビールを飲む人)

・このキャンペーンで果たす役割、目的

今回バドワイザーは「バドワイザー=風力発電で作られたビール」というイメージを完全に定着させたかった。だから5億も払って自分のビールがおいしぜ！っていうことを押し出すCMではなくただただボブディランの風にふかれてが流れて犬が馬に乗りながら風にたなびいてる様子をうつした。

何年後か、様々な企業が社会的責任を感じて再生可能エネルギーに参入してくるだろう。バドワイザー、ABIはいち早くそれに移行したことで他社製品が同じくらい再生可能エネルギーを使うようになっても「地球にやさしいのはバドワイザー」というイメージづくりをしようとしている。

・ターゲットインサイト

お、なんかめっちゃすがすがしいさわやかなCMやな。

↓

（ニュースなどでバドが100%持続可能で生産されてることを知り）あのCMはそういうことか！それにしても100パーセント％持続可能ってすごすぎないか、、！？

・このキャンペーンのイメージ

犬と馬、風、風、風

・メモ

ギモン

もちろんいいことしてるのは分かるけどSDGｓに絡めるだけで多くのメディアにリーチすることできるの？？

てかこれPRってよりアドっぽくない？

前回と犬の種類一緒じゃなくてもいいの？

◎みんながSDGsやりはじめたら次差別化されるのはどんなものだろう。

これだけカンヌ評価されてるのがSDGs、SDGs、LGBTみたいなのばっかだとちょっと飽きてくる。でもこれは世間に評価されてるからカンヌに集まってくるわけで、やっぱり注目されるのがこういうものっていうことなんだろう。でもどの企業もこういう問題に取り組み始めたら次の差別化はいったいなにでできるだろうか。もうちょい見ていって洞察力をあげたい。

https://sustainablejapan.jp/2019/02/03/budweiser-super-bowl-re100/37007