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2019年を振り返る。

あけましておめでとうございます。

2019年はすっかり日記を投稿することから遠ざかってしまっていたが、2019年に立てた目標についてはきちんと振り返ってみたいと思う。

2018年にnoteを始めたことで普段より多く言葉でアウトプットすることが出来た。その結果、自分自身への理解が深まった。

2019年はそうした自己理解に基づいて行動を取った一年と言える。
今年は、行動のなかで得た気づきやアイデアを文章にしていけたらと思う。

そのためにもまずは昨年を振り返ろう。

【2019年の目標と振り返り】


その1.プロフェッショナルとして働く。
これは、最も大切にしたい人ランキングNo.1である「自分」を守る術。そのために一定以上の専門性を「名実とも」に獲得すること。そのことが結果的に、自分を会社や上司から身を守ることになると考えている。
昨年はドイツに4月-12月で100日以上滞在し現地法人のプロジェクト支援をしてきたり、全社選抜の社内変革プロジェクトに参加しCEOに対して提言を行ったりしたりと、これまでの社会人生活の中でも特に忙しく充実した1年だった。しかし、結局のところ「この経験が何になるのか?」を言語化して他者から認められて初めて価値になる。自分を一つの商品と考えたとき、世の人材マーケットではどう評価されるのかを知らないとプロとは呼べないだろう。
そのために、今年は積極的に外部から評価のフィードバックを得ることを目指す。
具体的には、現在のプロジェクトでしっかりと実績を残す。それをちゃんと言葉に残していくこと(職務経歴書に落とし込む)。そして、複数のエージェントやスタートアップの人にコンタクトする。

・「自分の専門性は何か?(そんなものあるか?)」という問いはこの一年間ずっと頭の中から離れなかった。一つ手ごたえを感じたのは「法律」だった。私の仕事はある製品を設計・調達・製造して、海外の客先へ納入するというプロジェクトで「調達スタッフ」という役割なのだけれど、このプロジェクトではその製品を構成する機器のほどんどを社外(主に海外)のサプライヤに製造を委託していることから、サプライヤマネジメント(いかにサプライヤとうまくやるか)がプロジェクト成功の大きなカギの一つとなっている。
海外とのサプライヤとの取引において特に重視されるのが契約であり、仕事を委託する前に、委託する内容(技術仕様)や責任区分、保証、納期遅延のペナルティ等について事細かに取り決めた契約書を起草し交渉を行ったうえで合意することが必要になる。この手続きを軽視すると後から多額の追加請求や訴訟にまで至ることになる。

なので、両社の担当者は頭の中でこの条項が適用されるケースはどんな状況か?その場合に当社にはどういったリスクがあるのか?を考えながら、膝を突き合わせて議論を重ねることになる。


契約の文言からその条項が適応されうる具体的なシーンを想像して両者にとってのメリット・デメリットを考え妥協できるポイントを探り、文言を修正していく。この具体と抽象の行ったり来たりがけっこう面白いのだ。

私は小さなころからファンタジー文学が好きで、頭の中で妄想を膨らませてはその世界に浸るのが好きだった。文字からある情景が立ち上がってくるという点では法律と共通しているかもしれない。

海外サプライヤの交渉窓口は弁護士資格を持ったその道10~20年のベテランも多く、その場で新しい表現がすらすらと口から出てくるのを見ると感心せずにはいられない。法律の知識だけでなく、事業への理解、社内外関係者との調整・交渉能力が問われる面白い仕事だと思う。


ビジネスを抽象的に捉えるという目的においては「数字」が最も強力な武器であり、これからもますますその風潮は強まると思うのだけれど、私はやはり「文章」に惹かれるのだなと改めて思った経験だった。

今回のプロジェクトで関わったドイツのサプライヤの契約マネジャーや派遣でサポートしてくれた弁護士志望の方にも「あなたは法律の素養があると思う」と言われたのも素直にうれしかった。現在もプロジェクトとしては海外のサプライヤ10社以上の交渉が進行中でまだ道半ばだ。2020年も引き続きこのプロジェクトを通じて「法律」という技を磨いていこうと思っている。

・社外と関わりに関しては、転職エージェントと面談をしたり、スタートアップ企業の採用面談に臨んだりした。結果としては大企業だろうが、スタートアップだろうが、「自分は何がしたいのか」、「自分は他者にどういう価値を提供できるのか」という2つの問いにたどり着く。

スタートアップは前者の問いに大して、創業者の企業理念やVISIONとして、一定の答えを与えてくれるかもしれないが、入社したら後者の問いに向き合うことになる。また、前者についてもそれはあくまで創業者にとっての答えであって、あなたのものではない。

「転職市場でどのくらいの市場価値があるのか?」というのが気になっての行動だったが、大企業からスタートアップ企業に転職した方(バックグラウンドも比較的近い)の話を実際聞いて、漠然と抱いていた不安感はだいぶ軽減された。おかげで衝動的に「どこかに転職しよう」という気持ちは収まり、自身の専門性を磨くこととその向け先はどうするか、という点に考えを集中できるようになった。

その2.サイドプロジェクトを持つ。
自分を大切にするための術その2として、サイドプロジェクトを持ちたいと思っている。テーマは「人の気持ちに寄り添う」。
この1-2年の間で「自分の強みはなんだろうか?」と考えてみたが、結果として他人と比べて自分の良いところは「人一倍ナイーブでセンチメンタルなところ」という所に落ち着いてきた。
はたしてそれって強みなのか?というツッコミが入りそうだが、悩みやすい分、他の人の悩みに共感する力が強いのではないか。なので、中長期的には何らかの形で「人の気持ちに寄り添う仕事」をやってみたいと考えている。

具体的には、通信制の大学に通って心理学の学位を取りたいと思っている。また、ただ本を読んで勉強をするだけではほとんど意味をなさないと思うで、実際に人の気持ちに関わる仕事に携わる機会を求めたい。

幸運にもいま参加しているNPOや大学時代の友人と計画しているプロジェクトを通じて、何らかの機会を得られそうなので、今年中になにか1つは実践したい。
これは同時に悩みやすい私自身の心の健全性をモニタリングし、大切に扱っていくための自衛知識を身につけたい、という思いもある。
あとは、昨年書いたnoteの記事も何らかの形でまとめたい。出来ることなら冊子にしたいと思っている。これは同じくnoteをやっている友人と一緒に考えたい。

・大学時代の友人とゴールデンウイークにネパールでソーシャルリトリートツアーを企画・開催することが出来た。カトマンズに行くのは3年ぶりだったが、ネパールの村を訪ねるといろいろなことを考えさせられる。今回は特に参加メンバーが会社を辞めてワーホリや転職、大学に入り直したり、ネパールへ移住する等のキャリアの岐路に立っている人ばかりで、私のように現役サラリーマンの立場で参加したのは私ともう一人しかいなかった。

各々が現状維持したい気持ちや周囲の反対を恐れる気持ち、将来が見えないことへの不安に抗い、目指すところにそれながらもたどり着こうとする姿を見て大いに刺激になった。彼らの姿を見て、自分はどうしたいか?という問いが自然と生まれてくる。企画メンバーからは、大学の先生になったらどうかとふと言われる。こうした海外のスタディツアーやワークショップ、インターンシップの事務局なども面白いかもしれない、と思った。

今回はツアーを企画する側だけれど途中からは企画者・参加者という垣根を超えた交流が生まれ、帰国後も付き合いが続く友人を得たのが最大の収穫だった。

・参加していたNPOについては、残念ながら活動休止状態。noteの更新もほとんどできなかった2019年。2020年にこの辺りをどうするか、この休暇中に考えていきたい。

その3.家族のためにできることをする。
今年は姉のために何かしたいと考えている。ここ1-2年で私の中で姉への認識が大きく変わったということはnoteでも書いている。姉は不可分な存在で、何か力になりたいと思うようになった。彼女はずっと絵を描いているのだけれど、年始に実家で彼女が描いた絵がが使われたパッケージを見て見て素直に素晴らしいと感じた。

そうした創作活動は彼女の所属するNPO団体の全面的なサポートがあってのことだが、個展を開くことで彼女自身のプレゼンスを世に出す手助けになればと思う。

もう一つはパートナーとの生活を立ち上げること。昨年の11月から同棲を始めた。彼女と出会ったことで私の人生は大きく変わった。5月にnoteを始めた頃にはこのようなことになるとは思いもよらなかった。当時はこんな記事を書いていた。

今年は幸せになることに恐れずに共同生活を作り上げていく。

・姉に個展を開くという目標は達成できなかったが、パートナーと一緒に姉の作業所を訪問したり、「福祉xアート」領域の本をいくつか読むことでこの領域について少しずつイメージがつかめてきたし、二人が目指すべき方向性が見えてきた。

ヘラルボニーや久遠チョコレート、アトリエ インカーブ、しょうぶ学園など(ご興味のある方は下記のURL参照ください)、あえて障害を前面に出さず、プロダクトの良さで勝負していく姿勢に強く共感を覚える。私たちもこうした取り組みに何らかの形で関わって行きたいと考えている。

・また、この10月からは筑波大学の東京キャンパスが提供する市民講座(インクルーシブ リーダーズ カレッジ)に参加し、障害に限らず「性別(ジェンダー)」や「多文化共生」を含む、社会的包摂(ソーシャルインクルージョン)の先端的の取組みや事例について勉強をし始めた。対象範囲が広く私は知らないことばかりであることを知る。まだ始まったばかりだ。

その4.語学に継続的に取り組む。
語学は私にとっては仕事にも趣味にも欠かせないものだ。英語に関しては普段の仕事で使う機会も多いが、表現力を増やすにはもっともっとインプットが必要だと感じている。短い時間でも継続することで効果があるので、今年も継続して取り組みたい。

英語に関しては、「Newselaの記事を毎日読むこと」と「英語の小説を3冊以上読む」を目標にする。
ドイツ語に関しては、「Duolingoを毎日続けること」と「独検4級を取得する」とする。

・英語については、目標達成ならず。ただ、毎日単語の学習は継続している。昨年からvocabulary.comというアプリを使っているのだけれど、自動的に復習問題が出されて記憶の定着を助けてくれる。こういう作業はアプリなどをうまく使っていかにストレスなく学習できるかが、継続のカギだと思う。来年はリーディングの量を増やすこととペースメーカーのために何らかの試験に挑戦したいと思う。

・ドイツ語は毎日Duolingo1レッスンというスローペースだが、継続して学習を続けられている。無事に4級は合格し、12月に3級を受験して結果待ち。
ほんとに少しづつだけれど、日々継続中。

あと、Duolingoを継続していたらファン向けのイベントに招待され、CEOのルイスさんにお会いすることが出来たのもうれしかった。

【最後に】

2019年は6月にプロポーズして8月に入籍し、北海道の親戚に挨拶周りしたり、挙式の会場やパーティー会場を選んだりしたりとライフステージの変化もあり、公私ともに忙しくも充実した年となった。

noteを始めた頃(下記のような記事を書いてた頃)の自分には想像もできなかっただろう。

彼女との出会いを契機として、家族のことに向き合う勇気を得た。
ずっと考えなければいけないと思いながら、目を背けてきたことに。

一度目を向ければ、少しづつだけれどやるべきことが見えてきた。
2020年はまだ始まったばかり。

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