私はいかにしてアダルトVRを観てホラーVRを作ろうと思うようになったか

どうも闇です。
株式会社 闇のトンカ(@tonka1981jp)です。
株式会社 闇はホラーとテクノロジーの掛け算を生業にしている会社です。


早速ですが、みなさんはVRでアダルトなビデオを見たことがありますか?

あーーー聞こえる!ブラウザバックの音が聞こえる!連打音が聞こえる!待ってください「戻るボタン」はちょっと待ってください。職場でも大丈夫!伏せに伏せて書くから!

いきなり何の話やねんとお思いでしょうが少しばかりお付き合いください。最終的にホラーの話に持っていきます。

えっとですね、私もVR制作者の端くれ。日頃からVR研究には余念がない訳です。当然、アダルティーな分野も、あくまで研究として、参考として、抑えておくべき知識として確認させていただく訳ですね。

街中の試写室(最近の試写室はVRも完備されてるのです!)で実写系のハーレム系の動画を飽くなき研究の御心のもと拝見させていただいたのですが…

え?!
なにこれ?!
こんなにすごいの?!
眼の前にいる!
間違いなくいる!
人間の脳ってなんなの?
脳ってこんなに簡単に騙せるの?
人間の存在感がすごい。
息が、息があたる!
いるやん!眼の前に人いるやん!
意味がわからん!!!!
右見てもすごい(ハーレム)!
左見てもすごい(ハーレム)!
人間の脳味噌、最高ーー!
VR絶対流行るーーー!
マナティーーーー!

※肖像権などの関係で僕らが用意出来る限界のマナティ


だからタブを閉じるのはダメよ、イケナイ子。
その施設でのVR機材はいわゆるスタンドアロン型(PCとつながってないタイプ)と呼ばれるものでした。そこまで高価な物品ではなく、解像度も「そこそこ」という程度のものです。

ですが、そんなことは関係なく
マナティは確かに目の前にいた!
画質じゃねぇ。もっと大事なものがある!
VRの真髄はここにあったのだ!

…と言い切れるポイントがいくつかあったのです。
人間を感じさせるもの。
それは下記の通り。
・立体感
・距離感
・立体音響(バイノーラル)

「立体感」
そのまま、立体感です。
実写系VRは大きく2つのタイプに分けられます。
単一のカメラで撮影されたタイプか2つのカメラで撮影されたタイプ(ステレオ型)かです。ステレオ型は、人間の目同様、左右の視差が出るよう撮影されます。編集は大変ですがVR機材で左右の目に別の視差の映像を表示することで、立体的見えるのです。実写で人間を感じさせるには、当然ステレオ型。もう目の前に居る。なので「おお!おお!おおおおお!」となる訳です。

「距離感」
VRにおいて非常に重要なのが距離感です。
いくらステレオで撮影されても、被写体が遠ければその恩恵を感じることができません。アダルトなVRでは、とにかく人を、πを近づけることで「近い近い近い近い!」と感じさせたのです。
人間には「パーソナルスペース」と呼ばれる、これ以上誰かが近づくと脳がアラートを出す領域、ってのがあるんですね。この現象は視覚上でも起こります。つまりVR内でパーソナルスペースをガッシガシ乗り越えられると、脳内警報鳴りっぱなしなんです。なので「おお!おお!おおおおお!」となる訳です。

「立体音響」
これは音響を生業にする先生に教わったのですが、人間が空間を認識するのは「視覚」だけでなく「聴覚」が大きいとのこと。聴覚は音や声だけを聞いてるわけではなく、(意識せずに)空間そのものを聞いてるというのです。
左右の反響の違いで今いる空間自体を聞いて認識してるのですね。くだんの動画では「バイノーラル(立体音響)録音」を駆使していたので、この部屋の広さから息づかいまでが脳で認識できるので「誰が」「どこで」「何してるか」が伝わってくるのです。なので「おお!おお!おおおおお!」となる(以下略)

たとえ映像と音だけでも、VRで頑張ればここまで「臨場感」を感じる訳ですね。「脳」をハックできる訳ですね。
脳って単純、って思うべきか。
人間ってすごい、って思うべきか。

さぁ、聡明な皆さんならもうお分かりでしょう。
これを「ホラー」に転用すれば、末恐ろしいことが起こります。
「超近距離で」「立体音響で」「寝っ転がった状態で」「眼の前にまさに居る」
こんな何よりも恐ろしいホラーが作れるんです。
なにから着想を得てるんだと言う話ですが、なんでもホラーに使えないかとAV観てるときすら考えてる私を褒めてください。


想像してみましょう。


あなたは古い和室にいます。
あなたは暗い部屋にいます。
その部屋の古い布団で寝ています。
空気の流れから、この部屋の広さを感じます。
ふと、廊下から足音と軽い振動を感じます。
障子に影が写り、そっとその隙間から誰かが覗き込みます。
あなたは「入ってくるな」と念じ続けます。
ですが、意に反して、その誰かは障子をゆっくりと開けて入ってきます。
空気が大きく動きます。

「それ」は一瞬であなたの目の前、直前にまでやって来ています。
「それ」の息づかいが耳にあたります。
「それ」は髪が長く、恐ろしい顔をして笑っています。
でも、あなたは絶対に逃げることはできません。

こんなホラーが作れたら、「おお!おお!おおおおお!」とならない訳がない!やばい興奮する!正常な意味で!

という訳で「近距離」と「立体音響」に超こだわったホラーVR作品
「金縛りVR」を株式会社 闇では制作しています。今、まさに作ってます。

こんなやつ。動画だとこんな感じ

「金縛りVR」はその名の通り、金縛り状態、寝ながら体験するホラーVRになります。寝ながら体験するVRは一味違います。言うなれば、生活の一部感。日常の続き。
しかも「ハーレム系」から着想したので、出てくる悪霊は一体ではありません!ゴージャス!動けないあなたの体を恐ろしい悪霊たちが超近距離+立体音響で攻めてきます。
この夏、リリース予定!

金縛りVRの特徴としてさらに2つ大きなポイントがあります。

VRなのに酔いにくい!
本人は「金縛り状態」、つまり体が動くことができません。ですので、体の位置移動が全くありません。なので、非常に酔いにくい!通常VR作品では「酔い」との戦いですが、これはVR酔いが苦手な人でも楽しみやすいコンテンツです。

お布団に仕込んだ体感フィードバック
金縛りVRは「布団に入っての体験」を計画しています(※たぶんオプション制)。自分の体が布団でよく見えないので、VR映像内の体と実際の体の位置のズレが起こりにくくします(意外とこの辺の差が体験時に気になるので)。また、布団には振動モーターをたっぷりと取り付けており、映像内の行動に体感フィードバックを返します。これでよりVRの没入感をより高めます。

ね!だから絶対に怖くて新しくて面白い訳なんです!

周りの人にベータ版「金縛りVR」を体験してもらってるんですが、本当に好評。キャーキャー悲鳴を上げ「近い近い近い」と汗だくになって体験してくれたり、「すげー!すげー!」と大爆笑しながら体験してくれたり。人によって反応はそれぞれですが、「このシリーズは絶対に面白い!」と(普段弱気なこの私が)確信が持てるぐらい良い仕上がりになってきてます。

で、ここからが本題です。

この金縛りVR制作は完全自社制作なんで、クラウドファンディングで支援を募集してるんですね。
私的には「こんなにすごい物ができつつあるんだし、さぞかし皆さん体験したかろう」と思っていたら

36%(6/6現在)
超赤字なんですけど。
締切今週末なんですけど!
結構、機材やら演出やらぶち込んじゃった…。
(こんな海のものとも山のものともわからんプロジェクトに既に68人もの人が支援してくれてて、それはそれは鼻が高いんですが…)

あれ?
みんな興味ない?
未来ぞーー!
ホラーVRの未来ぞーー!
株式会社 闇が総力を上げて作ってますぞー!

という訳でですね、株式会社 闇からの心からのお願いなのですが、もし、少しでもこの記事を読んでて「金縛りVR」に興味が湧きましたら、応援してやっかな、とお考えであれば、クラウドファンディングでご支援いただけますと(もしくはこの記事をシェアしていただけるだけでも)本当に本当に幸いです。

リターンとして実際に布団に入って体験いただけるプラン(東京・大阪で開催)はもちろん、YouTubeでも体験できるプランがあります!
ハコスコやもしOculus GOがあれば、想像以上にキます!立体音響や近さはYouTubeでも十分に感じれます(体験済み)!

金縛りVRのクラウドファンディングページはこちら

この夏、少しでも思い出に残る夏にしたくないですか!
伝説の始まりになる(と制作者が信じている)シリーズ作品の1本目を押さえておきたくないですか!
Oculus Goに、自慢できる作品を一本欲しくないですか!
大好きなあの子の怖がる姿がちょっと見たくないですか(ゲスいけど、分かる)!

クラウドファンディングは今週金曜日(2018/6/15)が締め切りです。
もうマジで終わります。救えるチャンスは今だけ!
何卒宜しくお願いします。

株式会社 闇ではVR制作のご相談をお待ちしています。
あとVチューバーにはまってます。自社でも作りたいなぁ。

会社でホラー映画観ます。