名探偵ピカチュウ

名探偵ピカチュウひとくち悪魔レビュー

※ネタバレなし

ポケットモンスターという異界

名探偵ピカチュウ見た。
死んだ父のあれこれをしにいったら、何やら事件の予感! と思ったがそれどころじゃない。ポケモンが喋る。しゃべるポケモンがいる! しかもそいつの言葉は自分にしかわからないので、相手してたら大変なことになる話だ。
この映画は素晴らしい。

ストーリーは上記の通り、単純明快かつシンプル、わかりやすいのでよい。
父と息子の話だ。産んだ産まれただけの関係だが、人間は大事にするよな。ぼくも物語の核としては大変好ましく思っているが。

物語もよいのだが、それを超えて、世界が生きている
ポケットモンスターという生き物が、画面の端から端まで所狭しと生きているのだ。物語が進行するそのよこで、ポケモンが存在している
街のなかで走り回り、ものを食べ、空を見上げている。

ぼくは様々な異界を訪れることが可能なのだが、映画館を出たあと「あれぼく異界の扉開いたっけ?」となった。
質量をもってポケモンが存在している。その場限りでなく、この世界にポケモンと共生してきた歴史が確かにあるのだ。いや、素晴らしい。これは、構築魔法である。

話は面白いし、世界は存在しているし、まったくもってよい作品だ。
それ故、この映画だけでこの世界が閉じることが惜しい。スクリーンという扉を開いて、何度でもこの世界を見せろ。
具体的に言うと推理ドラマや、ラブコメディ、ミュージカル、ホラー映画などだ。早く制作に取り掛かるがよい

そして、それにはお前たち無数の人間の視聴と期待しているという意思表示が必要だ。つまりお前達のうごかす手の一つが、世界を構築するひとつの手なのだ。わかったら見て、意思表示するがよい、人間。

あとね、エンドロールの日本語、ほぼ雰囲気にあった良い感じのフォントだったのだが、明朝体メイリオみたいな字体が2.3個だけ出てきてなぜだ? となり盛り上がった。

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