変形アーマー作成【VRChatアバター改変】
パトカーとライオンがそれぞれ変形してアーマーになって装着されるというモデリング&アニメーションを作成しました。
いろいろこだわりポイントがあるのでnoteにまとめます。
・コンセプト
・パトキャノン
・レオブレイズ
・召喚エフェクト
・謎文字
コンセプト
何かがやってきて、それが変形してアーマーになって装着されるというコンセプトは昔からよくありますが、オリジナルのデザインでやってみたいというところからスタートしました。
最近ではボトルマンDXという玩具があり、星獣アーマーという変形合体のギミックがあります。
これに影響を受けました。
他にもデジモンとかプラスターワールドとか……。
https://www.takaratomy.co.jp/products/bottleman/lineup/
「胸に動物の頭が欲しい!」「各部にタイヤをつけて回転させたい!」の2つの欲望があり、当初から2種類作ることを考えていました。
2種類作るうえで、装着箇所が干渉しないようにすれば、2つ同時装着状態の3種類目のデザインができるのでニ石三鳥だと思い、そうしました。
そして、ロボものとして王道なパトカーとライオンをチョイスしました。
パトキャノン
まず初めに作成を始めたのはパトカーのほうでした。
ライオンに比べて手足のボーンが不要なのと、変形前後のプロポーションにあまり気を使わなくていいという点で、先に挑戦しました。
ジェイデッカーのようにパトカーのフロントを胸に……といきたいところでしたが、ライオンが胸に来る予定だったので胸をよけるような配置を考えました。
パトカーのフロントを3分割して、フロントスカートと両肩に来るようにしました。
肩にフロントが来る配置はハンタースタリオンという中国の特撮キャラを参考にしました。3分割できそうなフロントデザインとして、NSX(ホンダ)をモデルにしました。
また、パトランプがバイザーになるのは、韓国のロボット玩具トボットシリーズのギガントVからインスパイアされています。
パトカーの後ろ半分はそこそこのボリュームがあるので、キャノンに変形するコンテナをイメージしてバックパックを考えました。最後に、後輪を含むリアパーツは、足首に付けるという構成に決めました。
この時に、パトカーは遠距離装備、ライオンは近距離装備にしようと考えました。
パトカーのデザイン準拠でアーマーをデザインしました。
モーフィング変形(伸び縮みする変形)はフロントスカートとバイザーだけで済みました。
レオブレイズ
次にライオンのアーマーのデザインを考えました。
最初は命である、胸のライオン頭部のデザインから入りました。
この世にライオンのロボットはたくさんデザインされてきているので、何かを参考にしてしまうと引っ張られると思い、できるだけ何も見ずにデザインしました。
リアルというよりは、「スタイリッシュなメカらしさ」を意識しました。
デザインは完全にオリジナルなはずですが、「胸にライオン」が王道すぎて既視感がすごいですね。
ヘッド部分は、パトキャノンのバイザーをよけるように、マスクとたてがみのヘッドギア、そして女の子アバターであることを考慮して猫耳をデザインしました。
ライオンの特徴として、爪は取り入れやすい要素なのですが、胴体部分の体積をどう処理するか悩みました。
近接装備として、前脚含めて大きいブレードを装着したガントレットにすることで、腕の装着部を上半身の胴体分に割り当てました。
後ろ足はブーツにするとして、下半身の体積が余ります。
はじめは、大きめのリアスカートか、アーマースカートのような見立てにできないか考えました。しかし、胴体の体積と、後ろ足の足首までのブロックでどうしても「薄さ」を表現するには無理があり、違うデザインを考えました。
ライガーゼロや、ストライクガンダムを見てきた世代としては、アーマーは「狙撃装備」「格闘装備」「スピード装備」の3種類のイメージがあります。
今回は2種類作って、将来的にスピードタイプの装備も考えようかなと思っていたので、今回のでブースターにするという発想には時間がかかりました。
ですが、近接格闘の想定で、動きにくそうなアーマースカートになるよりは、機動力を上げてくれそうなブースターのほうがコンセプトとしていいかなと思い、ブースターにしました。
レオブレイズはアーマー準拠のデザインで、ライオン状態は後からプロポーションを調整しました。シェイプキーを使って、モーフィング変形を酷使しています。
アーマーのプロポーションのままだと、顔が小さく、手足が大きく不格好になります。
モーフィング変形で両形態狙ったプロポーションにできるのは3DCGのメリットだなと思いました。
召喚エフェクト
パトカーやライオンを召喚する際に、魔法陣というか、カードのような模様のエフェクトを入れています。
これは、トボットVという韓国アニメの作中での、召喚アニメーションをイメージしています。↓7:30~の部分
紋章はパトカー、ライオンの顔それぞれ前から見たデザインで作るとして、枠のデザインは最初考え方が分からず、苦戦しました。
3段階くらい前にせり出すアニメーションを作りたかったので、紋章の他に中枠と外枠の2種類の枠を作る必要がありました。
後で紹介しますが、自作の文字があるので、それを使えばそれっぽい柄の枠が作れるかなと思ったのですが、中枠、外枠両方に使うにはごちゃごちゃしちゃって微妙でした。
見た目の情報量が多いので中枠に使うとして、外枠はそれぞれのモチーフから考えました。その結果下画像のようになりました。
ちなみに、これらの模様はblenderでメッシュで作成しています。(普通なら板ポリで作ってテクスチャを貼ります。)
メッシュで作ったのは、クエスト対応させるときに透過シェーダーが使えないためです。
ポリゴン数は増えてしまいますが、まぁいいでしょう。
謎文字
エフェクトに登場しましたが、パトキャノンのドア、レオブレイズのブレード部分にも、自作文字をデザインとして入れています。
ひらがなを改造してデザインしているため、五十音にほぼ一対一で対応しています。
囲まれる部分は切り離して「〇」にしがちで、例えば「の」は丸の部分でカットして「이」みたいになります。「お」や「す」もそのルールで「〇」を分離します。
「ん」は元の字に近いです。自分のセンスで曲げを調整しています。
「わ、れ、ね」とか「け、は、ほ」とか「さ、き」みたいな共通パーツがあるひらがなはそれぞれグループで作る、といったことをしています。
一定のルールがあるもののその時のノリで調整するので、10年後の自分が読解できるかは怪しいです。
なぜ、こんな文字を採用したかについてですが、UVを左右対称のものを共通にしているためです。テクスチャの解像度を節約できる代わりに、左右で対照的な柄で描写されてしまいます。
もし、読める文字でデザインしてしまうと、鏡文字が一瞬で目に付きます。
しかし、パトカーのドア部分には「POLICE」「警視庁」のような文字が書かれているというのが大きな特徴なので、文字のような柄は入れたい。
ということで、この自作文字を採用しました。
パトキャノンのほうで意匠として入れるならレオブレイズのほうでも採用したいと思い、ブレードに刻印しました。
将来的にキャノンの発射エフェクトやブースターの噴射エフェクトのアニメーションも入れたいと思っていますが、エフェクトについてまだ未経験なので、いつか勉強して入れたいと思います。
しかし、そうなると今までこだわってたクエスト対応は難しいと思うので、そこはご了承ください。
ただ、逆に今までクエスト対応にとらわれて表現の幅が狭まっていたと思っているので、今後はとらわれないように作っていきたいと考えています。
シェーダーとかもよくわからないんだよなぁ……。
最後に、MMDワールドで写真を撮ってきたので、フルアーマー形態のビジュアルも合わせてご覧ください。
もし、VRC内で変身アニメーションを見たい場合は喜んで変身するのでお声がけください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
パトキャノンアーマー
レオブレイズアーマー
フルアーマー
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