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全国特殊色街探訪記

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昔の遊郭・赤線跡から現役の売春地帯、かたや海外の風俗街まで、古今東西の裏町を訪ね歩いたDEEP案内編集部だから書ける全国特殊色街探訪記。
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記事一覧

【川崎国の闇】川崎遊郭から赤線地帯とアウトローの街へ…川崎市川崎区「南町」を歩く(2016年) 

川崎と言えばガラの悪い街だという印象は相変わらず強い訳だが、駅前の繁華街を見ている限りは綺麗に整備されていて表向きはそれほど酷くもないように見える。しかし、中心繁華街の二ヶ所に堀之内・南町という一大悪所を擁し、東田町は市役所の真ん前にも関わらずどこの国の街なのかも分からない猥雑な繁華街で当たり前のようにアウトローがのさばるような土地柄。やっぱり川崎はそういう街なのだ。 しかしこれから向かう「南町」という所は街中に平然と暴力団事務所があったりしてかなりヤバイ街だと聞いていたが

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【サロン仔馬】こんなところにもあった非合法色街!豊中市・阪急庄内「庄内駅前東商店街」の怪しい街並み

大阪・梅田から伸びる阪急宝塚線、一般的には北摂のセレブが住まうお上品路線との認識だが、三国駅を越えて神崎川を跨いで大阪市外に出た先の豊中市「庄内」あたりは貧乏臭い文化住宅が密集するアレな街並みで、民度はガラクタレベル、住環境は大阪市内と大差ないというのが当方の評価である。とは言え大阪の土着的な下町ならではの情緒も深く、たまに遊びに来るぶんには大好きな街だ。 そんな阪急庄内駅前の商店街にかつて“非合法な色街”があったことは以前当サイトでも触れた事がある。元からいかがわしさがム

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【萬民快樂】うどん県なのに泡の国!高松港近くの怪しい半島、高松市城東町「旧八重垣遊郭」を歩く(2013年)

高松市城東町という場所はJR高松駅の東1キロ程の場所にあり大きく半島状に突き出た特異な地形となっている。元々は高松港の一部で埠頭となっているのだが明治時代から「八重垣遊郭」が整備され、戦時中に遊郭は空襲で焼失するも戦後は赤線地帯を経て吉原のような特殊な店舗ばかりが密集する色街の典型的な歴史を歩んでいる。 高松駅からとぼとぼ歩いてくると岸壁の対岸の北浜町から高松港一帯が眺められる。遠目には造船場やその向こうに見える屋島の山並み、「北浜alley」なんぞという倉庫を改装したお洒

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東北のシカゴと呼ばれたアウトロー都市…郡山市「駅前アーケード商店街」と中心市街地が寂れて酷すぎる件(2013年)

福島県の中央部にある都市、郡山市にやってきました。ここは福島県第二の都市であると共に東北の交通の要衝で県庁所在地の福島市よりも人口が多かったりして「県庁を郡山に移そう」だなんて運動が起きているくらいの所だがどっちの街も揃って福島第一原発事故の影響で放射能汚染に見舞われている。 郡山市の玄関口、JR郡山駅に出てきた。東北新幹線の駅もあるくらいでそこそこ立派な駅前風景だ。東北本線、水郡線、磐越西線など在来線も多く駅前には絶えず人の波がある。やはり体感的には福島駅前より人通りが多

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【色街探訪】日本一恥ずかしい県庁所在地の駅前選手権ナンバーワン!岐阜県岐阜市・JR岐阜駅前の特殊お風呂屋さん地帯「金津園」は今

少子高齢社会の日本の労働力は移民頼りになっていて、この国に生きる純日本人はみるみるその数を減らしている。少子化だけが問題ではない。日本男児の“草食化”もまた顕著だ。人間の三大欲求の一つがスッポリと抜け落ちてしまい、30歳過ぎてもチェリーボーイ(死語)で魔法使いにジョブチェンジなんてのもザラ。カノジョ探しなど面倒なだけ、就職活動に失敗して正業にも就けなくなると収入も低いままで、とても結婚や育児にまで辿り着けない男も数多い。 事態は想像以上に深刻である。男女問わず、自分の身を立

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【うちなー激裏地帯】那覇の盛り場兼・最暗黒スポット「栄町市場・栄町社交街」のヤバさを知れ【おでん東大殺人事件】

沖縄を旅行する観光客の多くが訪れる、那覇の中心部を貫く「国際通り」。イカニモ過ぎる土産物屋や飲食店ばかりが立ち並ぶメインストリートだが、そこからモノレール牧志駅前の蔡温橋を過ぎて国際通りを東側まで突っ切ると安里十字路と那覇都市モノレール(ゆいレール)安里駅が見えてくる(駅間短すぎ)。ここまで来ると一見の観光客風情の通行人はめっきり減り、地元住民が行き交う風景に変わる。 さて、今回はこのモノレール安里駅に程近い場所にある「栄町市場」ならびに「栄町社交街」という古い市場と盛り場

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【うちなーの遊郭】沖縄県唯一のお風呂屋さん密集地帯「那覇市辻」を再び散歩してきました(2023年版)

全国の裏町・色町を訪ね歩いてきては品のない文章のレポートをつらつらと書き連ねてきた我々DEEP案内取材班。どの土地にもそれなりに思い入れがあるものだが、とりわけ記憶に強くこびりついているのが南国・沖縄に存在する「辻」という土地だ。 琉球王国の尚真王の時代に設置され、四百有余年に亘って続いた「遊郭」があった場所。そこは女性だけによる高度な自治がなされた廓でもあり、「尾類」(ジュリ)と呼ばれた遊女たちが特有の掟を守って暮らしていた。それも昭和19(1944)年10月10日の所謂

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【うちなー激裏地帯】もう何も無くなった…宜野湾市「真栄原社交街」壊滅から13年後の姿はどう変わったか(2023年版)

沖縄という土地には独特の“魅力”というか“中毒性”のようなものがある。恩納村あたりにアホ程ある高級リゾートホテルのような場所で何日もボケーっと何もせずに溜まっているだけの上流階級な旅行者には決して分からない世界だろうが、日本社会から爪弾きにされたような人種が集りやすい、悪い言い方では“掃き溜め”という表現にはなるが、沖縄にはそんな人種を寄せ付ける引力が働いている。そうした“アウトサイダー”達が生活の糧を求めてこの地に来る事もあれば、ある種の“癒やし”を求めてリピーターになる者

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【西軽井沢】“信州の闇”は森の中に隠されている…「長野県御代田町」にあるタイスナック村【牛乳風呂】

目下のコロナ禍もあって、人口過密状態な首都圏を抜け出して地方に移住してテレワーク前提で仕事をしながら暮らす人々が増えている中、とりわけ人気が高い街が新幹線で東京に直結している、超有名別荘地の長野県北佐久郡軽井沢町。 軽井沢町の人口はコロナ禍の2020年以降、全国の町村で転入最多となっていて、2019年に19,234人だった人口は2021年11月1日現在では21,188人にまで膨れ上がっており(軽井沢町HPによる)、2年足らずで2千人近い急増ぶりだ。 そして今回ご紹介する「

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色街の歴史が一瞬で潰えた!尼崎市「かんなみ新地」閉鎖の衝撃…歴史を終えた“ちょんの間”の数々を振り返る

世界中に混乱を招き入れた新型コロナウイルス渦から早くも2年が経とうとしているにも関わらず、未だにヨーロッパなどを中心に感染状況の深刻さに歯止めが掛かる事はない。ただ日本国内に限っては東京五輪開催前後の最悪レベルの“第5波”が静まって、今となってはかつてない収束を見せて、どこに出るにもマスクを付ける以外は日常生活をほぼ取り戻したかのようになっている。やはり日本人は勤勉で“横に倣え”が上手な民族だ。我が国ならではのワクチン接種率の高さが功を奏しているのだろう。 そんなコロナ禍で

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【ほとんど離島】文化は海からもたらされるもの…熊本県天草諸島南端の街「牛深」の遊郭跡を訪ねる

遠方に取材旅行が出来る見通しも立たないコロナ禍に入って二年目の“夏休み”…しょうがないので昔訪れた場所の写真をヤキモキムラムラしながら見ておりますが、今まで訪れたところの中で“旅情を誘う土地”というものを挙げろと言われたならば、その昔に海上交易で栄えたものの今となってはすっかり取り残されて激寂れになった港町みたいな場所を思い起こすもので、まだ書ききれてなかった土地があった。 2013年春、我々は九州周遊取材を企てて至るところを訪ね歩いていた。やってきたのは熊本県の天草諸島だ

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【昭和の残骸】もうひとつの、消えた伊勢志摩の遊里「志摩市浜島町」の街並みを見物する

三重県の一大観光地・伊勢志摩地域。関西・東海圏では近鉄特急に乗って家族旅行、“お伊勢参り”を済ませたら鳥羽水族館や二見浦、志摩スペイン村なんぞを回って、温泉旅館で伊勢海老を食うという“るるぶ的”な定番コースが思い浮かぶ場所かも知れないが、その裏側を見れば「渡鹿野島」に代表される“大人の観光スポット”が存在感を際立たせていた。ただその印象が通じていたのも平成の時代までだ。今となってはあの島のピンクの灯火も完全に絶たれたようである。 しかし伊勢志摩の遊里というのは別にあの“売春

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【廃墟と飯場】消えた湖国の色里…滋賀県の県庁所在地・大津市長等「柴屋町遊郭跡」の荒廃ぶりを見物する

我々DEEP案内取材班はサイト運営開始以来からテーマや地域を問わず「社会の裏側」を焦点に当てた街歩きに没頭し続けている。旧スラム、マイノリティ集住地域、風俗街、遊郭跡、ドヤ街…時期を変えて何度も訪れたりしながら色々と見物してはきたわけだが、積み重なった“都市の裏歴史”の闇が再開発やら“ジェントリフィケーション”とやらで消えかかっていく傾向にあるのを「ワンダーランド」呼ばわりされる近年の西成釜ヶ崎の例でも垣間見た一方、そういった時代の流れにも乗らず、昔ながらの陰気臭さ、“負の情

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【色街の系譜】大阪・九条の歓楽街・松島新地発祥の地「松島遊郭」の痕跡を探す

「松島や ああ松島や 松島や」と芭蕉も詠んだと言われるほど(大嘘)のこの世の天国、美女の楽園などと大阪の地に生きる代々の男どもが喜び勇んでやってくるという裏名所、それが大阪市西区にある「松島新地」…あまり表立っては言えないが、いわゆる「ちょんの間地帯」というやつである。一般的には西成区の飛田新地がその手の場所では第一候補という認識のようだが、歴史的に飛田よりももっともっと長くて深いのはこちらである。 飛田新地は今から100年少し前、明治末期に起きた「ミナミの大火」によって全

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