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【京都市の失政】老いた団塊世代が取り残される街…永遠に地下鉄が来ない「洛西ニュータウン」を見物する

今現在、日本国内に20ある「政令指定都市」…その中でも深刻な財政難に苦しんでいる自治体は、一昔前であれば大阪市が筆頭格だった。誘致に失敗した2008年の大阪五輪を名目にベイエリアを中心に行われた箱物乱開発や、目に余る同和行政、市役所を“伏魔殿”と呼ばれるまでに貶められていた腐敗極まる状況は記憶にも新しい。しかしそんな大阪も政治の流れが大きく変わった事でかつての悲惨な財政危機を脱し、破綻することなくどうにか上手くやれている一方で、今となって最も財政状況が酷いとされるのが「京都市」である。

最近、しきりに京都市の財政危機について報じるニュース記事を目にする。その発端が門川大作京都市長「10年以内に財政破綻しかねない」発言なのだが、そもそもこの門川市長という人物は2008年の初当選から13年以上、4期もの長きにわたって京都市長の座に就いていて、今の今まで何をやってきたのだろうか。

表向きにはコロナ禍による観光業壊滅だとか宗教・学校法人の多い特殊事情から固定資産税が取れないだとか地下鉄東西線の失敗だとかが理由に挙げられているが、実際のところはそれだけではなかろう。何かと大阪が“悪目立ち”してきた一方で、関西特有の“社会病理”が行政を深く蝕むという共通点がありながらもこれまで特に改革のメスが入ってこなかったのが京都市というのであれば、この成り行きは当然のものだったのかも知れない。

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そう言えば先日、京都市内某所の清掃事務所の前をたまたま通りがかったら、その入口付近で出入りする清掃車両等の誘導をする係員が6人も配置されていて、見るからに異様だったんですが、出入り口に信号機を設置するか、誘導係が居たとしてもだいたい1人か2人で済む仕事を6人掛かりでやっているというのを見て、京都市民は“おかしい”と思わないのだろうかね。やっぱりこれみんな“市職員”なのでしょうか?

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そんな京都市と言えば碁盤目状の街区に京町家といったイメージを持たれる事が多い街だが、その郊外にはステレオタイプ的な京都のイメージとは程遠い、勤め人が普通に暮らしているだけの新興住宅街がいくつかある。その中で最も規模がでかいのが西京区の洛西ニュータウンと呼ばれる場所。今回ご紹介するのはこちらでございます。

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