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【沖縄と尼崎】暴力団事務所は排除されても“老いてなお盛ん”なアマの琉球ゲットー「尼崎市戸ノ内町」を歩く(2023年版)

大阪市に隣接し、工業都市として戦前より栄えてきた歴史のある尼崎市。市外局番まで大阪市と同じ“06”だし、街の歴史も阪神工業地帯として共に歩んできたお土地柄。とりわけ有象無象のアウトローや流れ者もやってきては治安の悪さでも長年悪評を振りまいてきた。

モスリン橋を渡って、尼崎の琉球ゲットー「戸ノ内町」の今を探る

そんな尼崎の中でも最寄りの鉄道駅からも遠く離れた市街地のド外れにあり、大阪府との境のギリギリキワッキワんところで靴下型の中州地帯が形作られる“陸の孤島”のようなロケーションに沖縄県出身者が集住する“アマの琉球ゲットー”と呼べるいわく付きな土地があった。それが今回お伝えする尼崎市戸ノ内町だ。

戸ノ内町については10年以上前に当サイトにレポートを書いてはいるのだが、もう随分年月が経ってしまったし、この時は「神崎新地」というちょんの間跡見物に取材の軸足を置いていた事もあって、本来の戸ノ内町の特性である“琉球スラム”としての姿を充分に捉えきれていなかったという、個人的な“不完全燃焼感”を払拭するために、また懲りずに足を運んだ次第である。

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