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1dayトリートメントっでどうなの?

 お世話になっております。田舎歯科医のひとり言です。

 月曜から夜ふかしで、桐谷さんの1dayトリートメントが取り扱われていたので、僕も乗っかって記事にしたいと思います。

まずはセレックから

 基本的に1dayトリートメントで最初に思い付くのはやっぱりシロナのセレック。

 その中でもプライムスキャンは1dayトリートメントでは最高峰だと思います。

 プライムスキャンはご存知の通り、印象→模型起こし→設計→ミリング指示までを1つの機械で行ってしまうマシン。

 スピード感を大切にしており感覚的な操作において設計するので、細かい設計はできず、そこに賛否があったりする側面もあります。

 その後ミリング。

 セレックのミリングは水を出しながら2本のバーで削っていくのでスピードが早いです。

 種類でいうとprimemillだったり、MCXLだったり、MCXだったり・・・。


 体感だとクラウン1歯12分、インレー1歯9分くらい。

 保険だと模型を起こさないといけないのでその分時間はかかりますが、それでも驚異的なスピードでセットまで持っていくことができます。

 6月からはインレーは模型を起こさなくても良くなりますので、保険でも伸びしろじゅうぶんの機械になります。


1dayトリートメントの立ち位置

 1dayは結構批判的な意見もあります。

 さっき書いたようにプライムスキャンなどの設計が細かい作業ができなかったり、ミリングマシンのバーの太さの問題で適合についてマイナスな意見をみることが多いです。

 ただ、どんな治療でもメリットデメリットは存在するので、1日でかぶせものができるというメリットは否定できません。

 時間的制限がかなり大きい中で、適合、審美までをカバーするのは、それだけ技術や経験、そしてコストが必要になってくるわけです。

 出来上がってくる補綴物のクオリティを考えると、テクニシャンが作ったものも比べると劣ってしまうのは全然ある話だと思います。

 が、それを含めて1dayで終わることにメリットがある方や、その差を埋めるための歯科医師の努力が重要になってくる治療なのだと思います。


月曜からの桐谷さん

 では桐谷さんの1dayを見た感想です。

 スキャン自体はプライムスキャンを使っていましたが、設計はexocadでセレックを主体とした1dayトリートメントとは少し違った感じでした。

 ブロックはCERECブロックという長石系セラミックのブロック。審美性が高いセラミックですが、e.maxなどのリチウム系と比べると焼成が必要ありませんが強度が下がるセラミック。

 シェードもA1〜A3.5までがグラデーションブロックとしてあり、今回もそのブロックが選択さらていましたね。

 1dayとしては長石系セラミックのグラデーションブロックは選択しやすいブロックですよね。保険のCADⅣと似た感じでできます。

 セレックでの1dayトリートメントじゃない分、設計や削り出しに時間がかかるので、焼成やステイン加工の必要がないブロックを選択したのも納得できます。

 e.maxで1dayを行うときは、削り出し→焼成→ステイングレーズ→焼成と時間がかかります。しかし、その分綺麗で強度のあるクラウンを作ることができます。

 1dayのリチウム系セラミックのお話はこちらの記事でも書いておりますのでどうぞ。

 自分も1dayはメニューの1つとしてやっていますが、審美性を強く求める場合にはその時点で削り出しをTECに変えて技工士さんにお願いするようにしています。

 もちろん技工士さんにお願いする方が値段も高いです。

 とは言いつつ、技工士さんにお願いする症例はほんの少しでほとんどが1dayになるパターンが多いのも事実です。

 ちなみに値段に関しては桐谷さんの1dayは自分のところのリチウム系と同じくらいの値段…笑笑

 しかし、使っている機材を考えると適合や設計面では素晴らしいものが揃っていますし、多少時間はかかるかもしれませんが、立地なども考えるとかなり安い金額なんじゃないかなと思います。


まとめ

 とりあえず、テレビに乗っかって記事を書いてみましたが、1dayトリートメントは結構現代の患者さんのニーズをつかむことができる治療です。

 保険で口腔内スキャナーが必要になってくる今後、どのような特色を自院に求めるの1つとして1dayを考えてみてもいいのではないでしょうか。

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